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タバコ吸った事ないけど禁煙した話

いきなりですが僕は40年近く生きてきてタバコを吸った事がありません。
正確には小学生の時に一度、親のタバコをこっそり吸ってみようとしたのです。
が、当時あまりの煙嫌悪感でゲホゲホゴホゴホと死にかけ私には無理なものだと納得して以来、手を出していません。
しかし私の家族は祖父祖母父母姉弟全て喫煙者もしくは喫煙経験者でありました。
逆に酒を飲めるのは僕だけだったりして、はたして私は本当にこの家族の一員なのか?と不安に思ったり思わなかったりもしました。

昨今では社会の分煙、マナー問題、健康意識などあって喫煙者が減少傾向にありますが。
私は吸ってみたいのです。
タバコを!!
映画の中に出てくるダンディ俳優はタバコに火をつけかっこよく吸うのです。
またちょっと「タバコ吸いに行こうぜ」と仲の良い連中が喫煙所にて楽しそうに雑談したりしているのです。
私だってタバコを手に雑談したいよ。
私だって一仕事終えた後、ジッポでシュボッと火を着けたい。
しかし私にはそのような事が出来ないのです。
くやしい……。

と思った私の目の前に救世主なる物が現れました。
それがこちら

禁煙パイポ
これがあればタバコを吸った感じを味わえるのでは?と早速購入してみました。
3本入りで280円ほど。

ペパーミント味。
開封しキャップと、後ろについている栓を外して吸ってみます。
吸う度に口の中、喉の中にミントの清涼感が広がります。
おっ!これはなかなか!!

2本指でタバコ(パイポ)を挟み口元へと運ぶ。
すうっと深く吸い込み肺へと煙を送る。
そしてふー-っとゆっくりと息を吐く。
あれ?俺かっこよくね??
葉巻のアーノルド・シュワルツネッガー
ジョニー・デップ
ブラッド・ピッド
に並んだんちゃう??と自惚れを走らせる私でしたが。
近くに置いてあったカガミに映るパイポを持ったクソダサ中年の姿が現実へと引き戻してくれました。
私はパイポにキャップをつけ、そっとテーブルの上に戻しました。
ああ……私の人生はタバコを吸う運命ではなかったのだと諦める事にします。

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