【ふしぎ旅】千貫森とUFOの里
福島県飯野町。
福島市中心部に隣接する小さな町だが、ここはオカルト好きの人達にはよく名前を知られている所だ。
その理由の一つがこの山である。この山の名前は「千貫森」
標高は462mとそんなに大きな山では無いが、注目すべきは高さよりは、この山の形であり、奇麗な三角形の形をしている。
そのため、この形から「古代ピラミッド」と言われたり、あるいは、この付近でのUFO目撃例が多いことから「UFO基地」などとも呼ばれている。
また、この千貫森を中心としていくつもの巨石が点在しており、それが直線状になることから、レイライン(これもオカルト用語)を想像させ何かしらこの地には「不思議な力」が立ちこめているのではないかと言われている。
例えば人の顔のような形をした「モアイ石」。
そして、幅9m、高さ4mとかなり巨大な「青木の大石」。
この二つの巨石と千貫森は直線上に並んでおり何か秘密が隠されているのではと言われている。
あるいは船の形をしている船石、表面には星座のような不思議な穴があいている。
そこから、さほど遠くない所にはくじらのようなユニークな形のくじら石がある。
くじら石は近くにある一円寺の開祖がこの上で毎日説法を行っていたので、説法石と呼ばれているとか。
このような奇妙な形の巨石が千貫森を中心にいくつもあり、巨石文明を思わせることから、これもUFOがその付近に多く現れることなどと大きな関わりがあるのではと言われている。
しかし、町の歴史などを読むと、これらの巨石は巨人族が運んだなどの伝説が多く、UFOの記述などは少ない。
UFOの方も、昭和50年代以降、急に目撃例が多くなり、ちょうど、日本のオカルトブームとシンクロしている辺りが、面白いと言えよう。
もっともこの付近というよりは、福島でのUFO目撃談は多く、とりわけ昭和49年に福島市の小学校で生徒と教師全員が目撃したというUFOの編隊などはもう少し話題になってもよいのではと思う。
しかし、このオカルトブームによるUFOの目撃談と、町おこしの時流が重なり、飯野町は、いちやくUFOの町となった。
千貫森の登山道は遊歩道ならぬUFO道という名となった。
千貫森の頂上他、節目節目には、数々の宇宙人の石像がおかれている。
また千貫森の頂上には展望台があり、そこから飯野町一帯を見回すことが出来るのだが、そこには「UFOコンタクトデッキ」なる名称を付けられている。
もともとUFO目撃例が多い千貫森頂上に、さらにUFOを呼びやすくするために、発信増幅装置を置いているとか。
ちなみに、これが増幅装置である。
UFOの形をした石に金属の半球が3つ。一瞬私は、ベンチか何かと思ったのだが、それにしては座りにくい形である。
このような装置で果たしてUFOが呼べるのであろうか?
だとしたら、大がかりな機械を作って宇宙へメッセージを発している宇宙研究者の方々の苦労はどうなるのであろうか。
さて、UFO伝説は千貫森だけではない。
UFO道の入り口には「UFOふれあい館」なる施設がある。
「3千点以上もの資料を収集展示しており、さらに立体映像3Dシアター、100インチ映像などもあり、日本や世界、そして飯野町のUFO情報を映像とパネルによって紹介し、UFO愛好家の情報収集、総合学習の場となっている施設」とパンフレットには解説がある。
UFO愛好家がどれくらいいるのかは知らないが、そういう方々にとっては非常に意義のある施設らしい。
入り口を入るとそこには3千点以上もの資料がズラリと展示されている。
「エイリアンの謎とデルタUFO」「ナチスがUFOを作っていた」「超古代文明は宇宙人が作った」「2000年5月5日宇宙人大襲来」などなど・・・
なんだか文庫本が多い。オカルト好きの中学生の書棚が、こんな感じだ。
他にもオカルト専門雑誌「ムー」とか「アダムスキー全集」など、押して知るべきと言ったところだろうか。
とは言え、UFOの模型やUFOが目撃されたという新聞記事、UFOの写真などがパネル展示されており、本格的なところも多い。
さらにはCIA秘密文書などが あまりにも平然と公開されている。
CIAの言う「秘密」ってどういう意味なのだろうか。
それにしてもUFO繋がりで「ムー」と「CIAの秘密文書」が同レベルで展示されるとは、ある意味においては凄い施設である。
「UFOふれあい館」は、このような特殊な施設ではあるが、施設としては充実しており、手軽にUFO関連のことが楽しめるので、千貫森登山などとあわせて、オススメしたい。
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