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観測不能

「端的に言うと、私はあなたを観測できなくなったの。
 あなたは、今、世界の間を揺蕩っている。それを制御して、世界に固定することが不可能になったの」

「森で夜を迎えたから?」

 口には出せずに、僕はその言葉を意識した。

「それもあるし、それ以外の世界の関りもあるの。とにかく事故が重なって」

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