脳内に風船を、思考を燻らせろ

脳内に風船をぶち込みたい。大脳に思考させないくらいの風船を膨らませたい。扁桃体だけで衝動的に生きたい。いっそ煙でも良い。認識できなくなれば何でも良い、とにかく思考を煙のように燻らせてほしい。

思考することは仕方ない。だったらせめて、その許容量を極限まで減らしたい。無駄な思考思考思考思考思考に満たされた、侵された健全だった脳内。絶えず湧き出て止まらない思考。善も悪も正解も不正解も全部取り込んだヘドロのような思考。止まらない。滲み出て今にも顔に、首に、胸を伝って、足先に。そしてそのまま地面を汚してしまいそうだ。

見知らぬ誰かの吐く言葉にいちいち共感も納得も反発もしたくない。湧き出る思考にまた餌を与えては、致死量の思考で脳内をパンパンに膨張させる。そこに自我はあるのか？ないんだろう？結局他人の思考で満たされた脳内。超自我ばかりが膨張するって例の話。だったら物理的に風船でもぶちこんで、煙でモクモクに見えなくして、自我の思考にだけ集中したい。それはそれで死にたくなるか、やっぱり無駄なことをなんかそもそも考えないことが一番だ。

強調する物事は、例外なく自己の発露。無駄な思考をやめたい願えば願うほど無駄な思考で脳内が満たさせるように。どうでもいいと言葉で吐き捨てながら本当はどうでもよくないように。他人を見下すことで嫉妬の感情を隠すように。

その事実に気づかなければどれほど楽だったろう。他人にどう思われようが関係ないのに、だったら好きに言わせておけばいいのに、そもそも他人の感情なんてわからないのに。勝手に憶測して、邪推して、盲信して、妄想して、期待して裏切られて自己嫌悪に陥って死にたくなるくらいなら、ね。もう同じこと書きすぎて飽き飽きだよ。

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どうせ思考を繰り返すなら、思い込んでしまえば良い。事実や正論、説教だろうが説法だろうが目を背けて、自分の五感を正解にしてしまえば良い。本来人間ってそういうものだろう？勝手に難しく考えてるだけだ。何度同じ記事を書いても学ばない自己、自我。さすがに理解してきただろう？周りには素敵な人間で溢れている。

恥ずかしげもなく自己を晒して、過去にしがみついて、メンタルも体も全部ぶっ壊れて、誰かから借りてきた正論で息をしているような、まるで私のような素敵で馬鹿みてえな人間で溢れている！世界はこんなにも混沌とキラキラしていたんだ！

分かるか？要は特別な人間なんて存在しないってことだ。個性と特別を履き違えんなよ。全員もれなくただの「人間」なんだよ。病気持ちだろうが、発達障害だろうが繊細だろうが、悲劇的な過去があろうが、死にたかろうがなんだろうが、そんなの全部「普遍」の一例なんだよ。虫みてえにうじゃうじゃといくらでも存在してんだよ、そんな人間。

自分を証明する材料にもなり得ない飾り。アイデンティティはどこだ？それくらい自分で思い込んででも確立しないと、誰も助けてなんかくれねえよ、見えてねえんだから。蟻の行列を見て個々に個性を見出すか？どう生まれてどう死ぬのかにわざわざ思いを馳せるか？見出すと言うなら、その蟻の居場所を今すぐ提示しろ。一匹一匹への思いを何にでも綴ってみせろよ。

できるか？やらねえだろ。人間が見てる人間だってそんなもんなんだよ。自分の見ている世界が全てだ。これだけの人間が存在してるってのに、特定の好きなものしか見ていない。都合の良いものしか見ていない。自傷になるものしか見ていない。

なんて素敵な世界だ。

インターネットで影響力を持っているから何だ？SNSのフォロワーが多い少ないが何だ？社会的な肩書があるから何だ？そんな「価値」、人の尺度でいくらでも変わるのに。

自分には価値が無いから何だ？生きてる意味がないから何だ？あの人は何で上手に生きられるのかと羨むか？迷惑をかけるくらいなら死にたいか？

その「思考」、何が言語化したんだ？本当に自分自身の思考なのか？誰かの刷り込みを自我と勘違いしてるんじゃねえのか？

人間なんて刃物で刺せば死ぬのに。殴り続ければ、首でも締めて折れば、薬でも大量に飲ませれば、拷問を繰り返せば、人格否定の言葉を囁き続ければ、所詮簡単に死ぬ肉塊なのに。

その肉塊に宿るアイデンティティという思い込みが全てだ。何でも良い。勝手に生き辛くするくらいなら、少しくらい自分に都合よく生きようよ。好きで生まれてきたわけでもねえのに。好きで生きてるわけでもねえんだからさ。

猛暑という災害から身を守るためのエアコンは、その冷気と引き換えに自律神経を乱す。おかげで今日も怠いし眠いし散々だ。そんなもんなんだよ全部。難しく考えるだけ無駄なんだよ。

ああ、前言撤回だ脳内風船。今すぐ爆発して、私の超自我を殺してくれ。