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マニア垂涎のカプセルトイ「手のひらネットワーク機器」を新米エンジニアが組み立ててみた

こんにちは。ドヴァ マーケティングサービス部所属デザイナーのアキコです。
 
突然ですが、最近巷で話題(?)のカプセルトイ「手のひらネットワーク機器」をご存じでしょうか?

SNSでは「やっと見つけたけど売り切れてた……」など悲しみの声も広がる、知る人ぞ知る人気商品で、4つのアイテムをすべて組み合わせると、見本のようなラックが1台組みあがります。

引用元:tarinカプセルコレクション

一般の方にとってはあまり馴染みのないものかもしれませんが、商品の情報公開時から弊社スタッフ(特にエンジニア)は「やば……」「なにこれ欲しい……」とザワザワしていました。

そんな中、2023年6月15日の一般販売に先駆け、Interop Tokyo 2023の各メーカーブースにて、本商品が先行配布されるとの情報が!!

〇目指せ!コンプリート

これは手に入れるしかない、とスタッフ数人に入手ミッションが与えられました。

ハズレやランダム配布もある中…… 

見事全種類手に入れることに成功!!

全4種、被ることなく入手

〇入手したカプセルの中身

ワクワクしながらカプセルを開封すると、中には各パーツと説明書が。この時点でクオリティの高さに思わず「おぉ~!」という声が出てしまいました。説明書には、それぞれの機器の役割も記載されています。

①A10【Thunder 76555】
②CISCO【C9300-48UXM】
③CISCO Meraki【MX85】
④古河電工【FITELnet FX2】

○新人がネットワーク機器を組んでみた

一通り眺め終わったところで、さっそくラッキング(※1)を開始。しかし、普通に組んでもおもしろみに欠けるだろうということで、まずは新人のSくん(ネットワーク現場未経験)に一人でチャレンジしてみてもらおう、ということになりました。

※1. ラッキング…ラックに機器を収納する作業

アシ川ロボ太郎侍(以下ロボ太郎)が見守る中、説明書を確認。まずはネットワーク機器を収納するラック部分を組み立てていきます。

しかしこの時点でちょっとつまずく。さすが対象年齢15才以上……
ひとまずラックの形になりました

続いて電源ケーブルをつないでいきます。「電源ケーブル」と「LANケーブル(※2)」でちゃんと接続部の形が違うというこだわりよう。

※2. LANケーブル…ネットワークに有線接続する際に必要なケーブル

「電源ケーブル」はコンセントの差し口が正方形、 機器に接続する方は少し平べったい

そしていよいよネットワーク機器をラッキングしていきます。しかし、それぞれの機器をどのようにラッキングするのかも迷いどころ……。

ここでSくんが説明書裏の見本画像を見ようとしたので、「それはダメだ」と止める撮影者。各機器の特長を確認しながら、しばらく悩みます。

本体見て~説明書見て~を繰り返すSくん

なんとなく設置イメージが浮かんだところで、ラッキング再開です。付属の棚板をはめ、機器を差し込んでいきます。

続いて機器と電源ケーブルを接続しようと試みたところ、問題発生!!

小さすぎて指が入らない……!

「まだ慌てるような時間じゃない……」と、いったん機器を取り外し、ケーブルをつないでから再度ラッキングします。

一通りラッキングが完了したところで、付属の「ケーブルホルダー」を使い、電源ケーブルをまとめていきます。

……なんか思ってるのと違う

悪戦苦闘しつつも、何とかケーブルをまとめるSくん。ひとまず納得いく形になりました。

続いて前面のLANケーブル配線にチャレンジ! こちらも機器の役割を考えながらつないでいく必要があるため、再度説明書で確認しつつ進めていきます。

ここでも説明書とにらめっこ

一通りの配線が完了し、ここでSくんのターンはひとまず終了です。

でもなんかこのケーブル長くない……? と見つめるロボ太郎

○ダメ出し、そして全解体……

さてさて、ここからは先輩Fさん(ネットワーク現場歴7年)の確認タイムです。

まずは正面のケーブルをジーっと見つめるFさん。ここで、「ケーブルの長さがまちまちで汚いね~」といきなり容赦ないツッコミが入りました。

引っこ抜かれるケーブルたち(抜きづらいので滑り止めシートを使用)

「棚板の位置も変更して良い?」(これはFさんの趣味も含む)、ということで……。

結局ラックごと解体し、最初から組み直すことに――。

ラックの準備が整ったところで、再度機器をラッキングしていきます。

「実際の現場を想像したとき、一番上から機器を積むと手を入れられなくて、例えばラックに取り付けられている冷却ファンの交換とかしづらいでしょ?」と実務を想定しながら説明してくれるFさん。ちなみにSくんが設置した機器の順番でも、おおむね問題はなかったようですが、こちらもより実務を想定し、順番変更です。

最上部を空けた状態

「ここはつないで冗長化(※3)して、この機器はこういう役割だから……」とSくんに説明しながら、前面のケーブルも配線していきます。思った以上に勉強に使えるぞ、このミニチュア……。

※3. 冗長化…機器に不具合が発生した場合に備え、同じ条件の予備機器を準備しておくこと

ケーブルホルダーを使い、きれいに配線していくFさん
背面の電源ケーブルもまとめていきます

こうしてでき上がったラックを見せながら、再度Sくんに注意点のおさらいや、Fさんのラック再現こだわりポイントなどを伝えます。

ロボ太郎も傍らで見守る

最終的に完成した「手のひらネットワーク機器」がこちら!

手のひらに乗せると思ったより大きい(実物の1/12サイズ)
サーバルームっぽく暗めに撮影

○ネットワーク専門家のこだわり解説

以下は「一部の方には響くかもしれない」先輩Fさんのラック再現こだわりポイントです。

~先輩Fのこだわり①~

メンテナンスのために、ラックの最上部と最下部に2U(※4)くらい空きがほしい。

※4. 2U…Uは「Unit」の頭文字。1U=1.75インチ

~先輩Fのこだわり②~

LAG(※5)(リンクアグリゲーション)を演出(本当は2台で冗長構成にしたかった……)。

※5. LAG…複数の物理リンクを束ねて1つの論理リンクとして扱うことのできる技術

~先輩Fのこだわり③~

床下配線しているように見せたい。

ラックの底にケーブルを通す

~先輩Fのこだわり④~

本当はパッチパネル(※6)がほしいけど……ないので直接ケーブルを接続。

※6. パッチパネル…LANケーブルで機器をつなぐ際、間に設置する中継器

第2弾はぜひパッチパネルメーカーさん、お願いします!!!!

~先輩Fのこだわり⑤~

余ったLANケーブルをくるっとまとめて本物っぽく演出。さらに本物のLANケーブルの心線(※7)(オレンジ白)でまとめてみた。

よく見るやつ
※心線…ケーブルの導体部分

~先輩Fのこだわり⑥~

サーバルーム写真あるある。設置完了の状態を撮影したときに、ラックの向こうからのぞく人が映り込む

じっ……

以上、先輩Fさんのラック再現こだわりポイントでした!

ミニチュアとしての完成度もさることながら、ラッキング技術を学ぶ機会も生まれる、素晴らしい商品でした!! 2セットずつ入手して、組み合わせてもおもしろそう。ぜひ他の機器も追加してほしいですね!!


アシ川ロボ太郎侍関連情報はこちら!


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