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愛はあるか。

こどもが中学生にもなると周囲で家庭崩壊の話題がわりとよくある話しのように聞かれる。
田舎だから?

これは親同士のネットワークではなく、中学生女子の実話探偵たちが情報源だ。
自ら、ウチは上手く行ってないのと暴露する親はまずいない。

こどもたちは不安だから、同級生のさして親しくもない相手になにかの拍子に二人きりになった時、実は家がゴタゴタしててさ、って話したりする。息抜きのために。
私もたまたま電車で隣り合ったキャラ違いでスクールカースト違いの女子と、実は片親だって話した記憶がある。

けっこうリアルでエグい、ネグレクトの話しがあった。
娘から聞いてる分には普段の行動がちょっと愛着障害的やなっていうコがいて、ほんとの幼少期からすでに兄弟間で親の愛し方接し方に明らかな差があって本人もわかっていて、それが原因で両親が決裂し片親になった、とか。

一筋縄ではいかないものだ。

兄弟間で親の態度に差があるのって実はあるあるで、よく聞くこと。
お兄ちゃんばかり、妹ばかり、母がかわいがっていたから自分は家族のなかで仲間はずれだったという恨み節をいくつも聞いたことがある。
こどもは意外に敏感だ。

残念なことに人間である以上、親子にも合う合わないとか好き嫌いはあるのだ。
それでも親は産んだ以上、育てる責任があり、自立できるよう支援する必要がある。
けれど果たされない、あるいは親自身が未熟だったり、病気だったりして果たすことができない場合がある。
そこに親切な他人が気づき介入するのはスーパー困難である。
そして皆、己のことで精一杯なのだ。

いまの娘と私のように、その事実を知ったところで、もし親しければ友だちとしてできる接し方をするだけだ。
特に親しい間柄でなければ、えぇ怖、って震えることしかできない。

ほかの記事にも書いたが、傷つくことを徹底的に避ければいい人生になるのか、というとそれもまた違って、命さえ守ることができればさまざまなかたちで訪れる難しい状況は、人間の成長の糧になり得る。
ただ、親は子のライフラインなので、できれば愛してかわいがって育てるべきだと私は思う。
 
あの辛さ、悔しさ、乾きがあったから、親を見返したかったからここまで来られた、という乗り越え方もあるだろう。
繰り返しになるが、それも最低保証の誰かの愛情、励まし、気遣いがセットでなければその道のりは苦行を強いられる。

足りなければその最低限の愛情を得るために、身近な友人や恋人に過度に依存的になったり束縛したり振り回したり(試し行動)して無理矢理、引き出すというか補おうとするのが人間心理の自然な働きだと思う。
すべてのひとではないが成人しても無自覚にやっている、おとなになりきれなかったこどもはたくさんいる。

本人や家族が、自分たちに不足しているものを誰かに補充してほしい、助けてほしいと声を上げたり、気づいて行動しなかった場合に、その家庭ではさらに重度のネグレクトや汚部屋、不登校、不健全な交友関係につながるリスクが高まるだろう。

ほとんどのケースは可視化されず、不登校のあいつの母親、彼氏と遊び回ってるらしい、なんて噂が回るだけで、教員も周りの保護者も黙って見ていることしかできない。
私がそういう状態だった時はもう高校生で、自分の世界があったし友だちも部活もあったし、母はおかしいが私は自由意志で行動するぞ、と少しではあるが客観視できていた。
中学生だった場合、家と学校が世界のほぼすべてで、不満を感じていても逃げ場がないのでは?
そして、自分の何がどう不満で不安なのか、自覚するのは年齢的に考えて難しいと思う。


これは片親がどうとかいう単純な話しじゃなくて。

こどもの傍にいるおとなが他者を愛して守れるくらいに、自分を愛して客観視しているか。

皆、己のことで精一杯なのに。
我が身を振り返って、愛して
こどもを育てて
配偶者とも上手くやって
仕事も家事もこなして。

核家族の限界だと思う。


もう村社会に戻るか?
どうしたらこどもたちを守れる?


私はなんの専門家でもない。
ただの中年でただの親だ。
答えはまだ見つかってない。



覗いてくれたあなた、ありがとう。

不定期更新します。
質問にはお答えしかねます。

また私の12ハウスに遊びにきてくださいね。

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