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Let's noteをバカにするな
今日も今日とてTwitterを徘徊していると、こんなツイートが漂流してきました。
大学生指定パソコンとしてこんな高いパソコンを買わされてるらしい😇
— のり 村本章憲 (@1amageek) April 26, 2021
性能最悪だし、ゴミだし、ゴミ以下だし、悪徳商法すぎてもう国産パソコンメーカーは滅んで然るべきだわ。
iPhoneより低スペックでiPhoneの倍の金額 pic.twitter.com/zazjZVGfr3
大学生みんなMacBookを買え。
— のり 村本章憲 (@1amageek) April 26, 2021
こんなパソコン買ってたら金も時間も人生も無駄にするぞ。
秋葉原の中古屋行けば5万円以下で買えそうなやつですね
— さかころ | アプリ 開発者 | Flutter | かけ出しエンジニア (@sacakoro) April 27, 2021
情報弱者を狙って、値段の割にスペックの低いPCを売りつける、大学生協の方たちには頭が上がりません☺️まあ、買ってしまった人は、4年保証切れる寸前で、ぶっ壊して新品に交換してもらうと良い。 https://t.co/dhfz5BhoEi
— さとしん (@shingo_satoh_es) April 27, 2021
![スクリーンショット 2021-04-27 14.18.56](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/50954093/picture_pc_1a672e4cd1cf2ab54d34c0d1ccb4e9dc.png?width=1200)
れれれ……レッツノートをバカにするな〜〜〜〜〜〜〜!!!😡😡😡
あとレッツノートは5年前の機種を中古で探しても5万円前後はします。この最新機種を中古で探しても5万円以下ではぜっっったいに買えません。命かけます。
スペックの話
まず、WindowsとMacについては、僕の過去記事を見ていただくとして……
OSだけではなく、ハードウェアを含めて、ラップトップとしてのMacとWinを比較してみましょう。
MacはMacBook Air(M1)、Winはレッツノート SV1CDCQを対象とします。
スペック
MacBook Air M1モデル
CPU(SoC):Apple M1(8コアCPU、7コアGPU、16コアNeural Engine)
RAM:8GB
ストレージ:SSD 256GB
ディスプレイ:13.3インチ(2,560×1,600)
Wi-Fi:802.11ax Wi-Fi 6
Bluetooth:5.0
カメラ:720p
ポート:Thunderbolt / USB 4ポート x 2
重量:1.29 kg
税込値段:115,280円(+AppleCare 141,460円)
レッツノート CF-SV1CDCQR
CPU: Core i5-1135G7(4コア、8スレッド)
RAM:8GB
ストレージ:SSD 256GB
ディスプレイ:12.1インチ(1920×1200)
Wi-Fi:802.11ax Wi-Fi 6
Bluetooth:5.1
カメラ:1080p
ポート:Thunderbolt x 1、USB 3.0 x 3、LANポート(1000BASE-T) x 1、SDカードスロット、D-sub、HDMI
重量:約0.929kg
税込値段:233,200円
差額は91,740円です。この機種のレッツノートには4年保証がついているので、AppleCareを入れても完全なフェアにはなってませんから、「外せ」とかいう意味わからんことは言わんでくださいね。
というわけで、スペックに関してみると、どちらかが圧倒的に劣っているわけではありません。特出した点と言うと、ポート類ですかね。
MacBook AirにはUSB-Cポートが2つしかついていない反面、レッツノートは端子のオンパレードです。
しかも、レッツノートはACアダプターからの充電と、USB-PDからの充電の両方に対応しているため、ACアダプターがあればUSB-Cポートを潰すこと無く充電できます。
MacBook Airの場合、充電する際にポートを1つ潰すので、充電中は実質USB-Cポート x 1しか使えません。
MacBook Airを購入してから一度もUSB-Aポートを必要としない、なんて人は少ないかと思います。なんなら、HDMIやSDカードなんかも使いたい場面があるでしょう。
その場合は、別途USB-Cハブを購入する必要があります。ざっとAmazonで探してみましたが、値段はだいたい4000円から1万円ほどでした。ポート類によって値段に差があります。色々ハブを探してみましたが、4K@60hzに対応したHDMIを搭載しているハブって思ったより少ないんですよね。
さて、ハブを忘れるとMacBookを持ってきても作業が出来ないという場面が多々あります。ハブ自体は1万円以下ですが、ハブを忘れたことによって失われる大切な1日の作業時間はそれ以上の損失です。
余談ですが、ツイート主が仰っていた「iPhoneより低スペックで、iPhoneより高い」という主張。
いちおう、以下にiPhone 12 Pro Maxのスペックも置いておきます。
iPhone 12 Pro Max(256GBモデル)
SoC: A14 Bionic
RAM:6GB
ストレージ:256GB
ディスプレイ:6.7インチ(2778×1284)
Wi-Fi:802.11ax Wi-Fi 6
Bluetooth:5.0
カメラ:長いので省きます
ポート:Lightning x 1
重量:226g
税込値段:141,680円(+Apple Care 166,760円)
レッツノートよりスペックが良い部分を発見できた方は教えて下さい。
え、カメラ?
……。
レッツノートの利点🥰
まずひとつに、「端子類の多さ」です。これは前項で述べましたね。
しかし、レッツノートが持つ最大の利点とは、耐久性なのです。
もともとビジネス用途で作られているので、満員電車や落下時に想定される衝撃に耐えられるように作られています。
更に、バッテリーも取り外しが可能なので、ぶっ壊れたり劣化が進んだら、新しいバッテリーを購入して付け替えるだけです。
良いですか?4年間持ち歩くのに耐えうるラップトップとして真っ先に思い浮かぶのは、Let'snote以外にありません。
Macの耐久性についてもお話します。
僕は過去に2度、Macを修理に出しました。
1度目はキーボードのチャタリング、2度目はバッテリーの膨張と劣化です。Macは総じてキーボード部分が脆い印象があります。
また、当時小学生の妹へ譲り渡した僕のMacBook Airは落下によりヒンジが歪み、トラックパッドは押下できなくなりました。
あと、僕が昔使っていた無印MacBook 2015年モデルは筐体を揺らすと、カタカタと中のパーツが振動する音が聞こえるようになってしまいました。
こんなことばかりなので、僕自身はあまりMacBookの耐久性を高く見てはいません。そもそもMacを始め、Apple製品はリコールが多いですからね。
iMacのフュージョンドライブや悪名高いバタフライキーボード、それにAirPods Proのノイズ問題など、発売してから暫く経ったタイミングでしれっと修理プログラムを発表していたりします。
さて、あともう一つLet'snoteの利点をあげるとすれば軽さです。1kgを切る重量で、且つ11世代core iシリーズやRAM8GB、そして豊富な端子類を兼ね備えたモデルは探しても中々ありません。
MacBook 12インチは0.92kgでしたが、残念ながら一向にアップデートされないので、現行で一番軽い機種は1.2kgのMacBook Airとなります。如何にレッツノートが軽いのかわかりますね、Airは改名してください。
でもやっぱり高いよ……😥
なんだかんだ利点があっても、やはりレッツノートは高いです。そこは同意します。
ただ、そもそもレッツノートの性質上、仕方のないことなのです。
なので、
「レッツノートの付加価値は必要ないから、もっと安価で同程度のスペックを持つマシンを買おうね」との意見なら100%同意します。
ただ、ここで何故か
「レッツノートはゴミだから、MacBookを買おうね」と主張されると、
意味がわからなくなります。
みんなMacBookを買うな😭
MacBookを買わないほうが良い理由を述べます。
理由①.macOS
macOSは面倒なのでやめておいたほうがいいです。
友人や先生から
「君から受け取ったZIPファイル、解答したら文字化けしたんだけど」とか、
「ファイルサーバに【.DS_Store】とか【.Spotlight】みたいな不可視ファイルを置かないでほしいんだけど」
なんて言われても、解決策が分からない人が大多数ですからね。
また、複数人で使用するUSBメモリなどがあったとして、それをMacユーザがAPFSでフォーマットすると、他のWindowsユーザは認識できなくなるので、やめてくださいね。
macOSは1年おきに新バージョンがリリースされたり、アーキテクチャまで変えてきたので、なにかトラブルが起こった際にネットで検索しても、正しい情報を見つけられない可能性があります。初心者なら尚更です。
あとは、Windows専用ソフトの代替をちゃんと探す能力があるのかとか、Windows向けの手順書しかない場合にMacでの操作法に置き換えて考える能力があるのかとか、その辺の能力も加味して考えてください。
理由②.M1チップ
これは情報学科くらいしか気にならないかもしれませんね。
M1チップはアーキテクチャが違うので、ある程度の知識が無いと難しいです。
例えばM1に対応できていないソフトウェアは自分でビルドしなければなりません。Pythonなんかは3.9.0からの対応となるので、それ以前のバージョンをインストールする場合はRosetta環境のターミナルから行う必要があります。
あとDockerについても、ネットに落ちているDockerfileを丸パクして動くとは限りません。これも、ARM版とIntel版のどちらでコンテナを動かすかを意識する必要があります。というかMac版のDocker自体がパフォーマンスが悪いので、オススメできません。
また、Macで開発を行う場合はHomeBrewやMacPortsなどのパッケージ管理システムを使用することが多いと思いますが、これもARM版とIntel版で導入方法が変わってきます。何なら両方導入することもあるでしょう。
これらを講義の進行に差し支えがないように適時操作できれば良いですが、初めてMacを買った方では難しいかと思います。
理由③.勘違いするやつが生まれる
ツイート主のリプライを見ていると、こんな内容を呟かれていました。
その程度なら大学生じゃなくともサポートしてくれると思いますし
— のり 村本章憲 (@1amageek) April 27, 2021
iPhoneを使いこなせる学生がWiFi接続に戸惑っているのならWindowsの操作性がクソだからです。
知識を深めましょうの意図がわかんなけど
— のり 村本章憲 (@1amageek) April 27, 2021
プロファイルの配布は無料で簡単にできそうなので
学生のサポートが必要なほど煩雑なことはしなくても良さそうには思う。 pic.twitter.com/qtq3V3FA53
これは、"Wi-Fi接続の方法がわからない学生"へ向けてのサポートについてのお話です。
Mac向けのサポートはどうするのかという話になったとき、ツイート主は「プロファイルを配布すれば良いのでは」と述べています。
こういった”勘違い野郎”が無責任にMacを勧めているという状況に悲しくなります。
方法だけを語るのは簡単ですが、それを実行するのは誰なのでしょうか。
例えばこのツイート主が、大学向けにMac用のWi-Fi接続プロファイルを配布し、導入方法をマニュアル化し、尚解決できないMacユーザには個別対応する、というのであれば文句はありません。
しかし、そうでない場合、なぜわざわざ推奨PC以外の、それもmacOSなんていうふざけたOSのPCを買った生徒へ向けて、大学側がプロファイルの作成・配布・保守を行う手間をかけねばならないのでしょうか。
Windowsであれば、バッチファイルを用意したり手順書を共有サーバにでも置いておけば良いのですが、MacのプロファイルはMacでしか作成できません。
無知なMacユーザは、ただ存在しているだけでヘルプに迷惑を掛ける忌み子なのだと理解してください。
理由④.macOSは別に安定してないよ
これは今回の話に限ったことではないのですが、「macOSは安定している」と主張する層が一定数居るのがとても疑問なんですよね。
少なくともM1 Mac + Big surについては、全然安定していません。
例えば「SOCD report detected: (AP watchdog expired)」とのエラーでカーネルパニックが発生する原因不明のバグが報告されています。
Mac miniでの報告が多いですが、TwitterでMacBook Airでも同様の症状が発生しているのが確認できます。M1チップ固有の問題ではないかと予測されていますね。
ちなみに最新のmacOS Big Sur 11.3でも発生しました。発生時はMacのファイル共有(SMB)経由で、iPadから外付けHDDの音楽ファイルを再生してただけです。
![スクリーンショット 2021-04-28 5.40.49](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/51002553/picture_pc_73865ad41963dc20e065268d63fd7a12.png?width=1200)
また、M1 Macからはシステム機能拡張をインストールする際に、セキュリティポリシーを変更する必要があるのですが、上手く反映されなかったり読み込めないことがあります。
僕の場合は何故か、システム環境設定の「セキュリティとプライバシー」が開けなくなり、バックアップから復元するハメにもなりました。(システム環境設定の項目は個別でplistファイル[/Library/Preferences]とprefPaneファイル[/System/Library/PreferencePanes]が存在しているので、そちらが破損したのかも)Windowsでコントロールパネルがぶっ壊れることなんてあります?
ちなみに当時のスクショがないので、症状を検索したら画像がありました。
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/52993377/picture_pc_d96bc3fe156c737d737df08e845408e8.png?width=1200)
(https://www.reddit.com/r/osx/comments/9g5fsv/system_preferences_could_not_load_general/)
また、USB-Cから外部ディスプレイへ出力していると、スリープ復帰時に解像度がおかしくなるバグがあったり、2枚目のディスプレイにノイズが走るバグもあります。(M1の話です)
僕はその辺りのバグも織り込み済みで初物のM1 Macを購入しましたが、まともなPCが欲しくて、しかも4年も使う予定であれば、まったくもってオススメ出来ません。
理由⑤.Intelチップも別に……
じゃあIntelチップを買えば解決でしょうか?
![スクリーンショット 2021-04-27 16.22.58](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/50961702/picture_pc_47a478ae0ca706ac12a285f46d54923d.png?width=1200)
現在、IntelチップのMacBook Airは既にディスコンされ、残っているのはMacBook Proのみとなります。
この画像はMacBook Pro 13インチのものですが、CPUは10世代の型落ちで、20万です。これにApple Careをつけたらレッツノートと同じ値段になります。
ただ、IntelチップのMacはパフォーマンスも悪く、バッテリー持ちも普通。そもそも今後2年でApple Siliconへ移行していくと宣言されているのに、4年使用を見据えて買うものでもないです。
おわりに
ツイート主さんはiPhone向けのアプリ開発を行っているらしいので、使用用途にMacが合致していると思います。
しかし、別にiPhoneアプリの開発を行わないユーザにとって、Macを使うメリットは殆どありません。
かといってレッツノートを全肯定するわけではないですけどね。
VivoBookでもgramでもSpectreでもXPSでも、良いWindowsラップトップは腐るほどあるので、脳死でMacへ行くのはやめましょう。
あとキラキラエンジニアは信じるな
以上。
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