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284/366 【濃ゆい濃ゆい】 《ねずみの三銃士》 第4回企画公演 「獣道一直線!」

苗田松子という女の半生を芸術作品に昇華したいの。

婚活サイトで出会った複数の年上男性に金を貢がせ、挙句の果てに殺したとSNSで噂の「苗田松子」。彼女のドキュメンタリーを撮影する為、ある映像作家が福島の練り物工場に向かう。

「セラピー」目的で、彼女と関係した3人の男性を演じる羽目になる「家族にとってはお荷物な ステイホームの」アクターたち。

苗田松子のブログに魅了されていく映像作家の妻。

「ブス」な「おばちゃん」なのに、どうしてそんなに次々と男をカモに出来たのだろう。その究極の自己肯定感の源泉は何なんだろう。

何が嘘で何が真実か。そんなものには何の意味もない。

強烈な主観に抗えるものなんてあるのだろうか。どの写真でもセンターで満面の笑顔で誰よりも楽しそうに写っていたら、例え容姿が凡庸でも、例えおばちゃんでも、「この人には何かがあるに違いない」となんとなく思ってしまうのではなかろうか。

そもそも、幸福って何だ。それと自己肯定感との関係ってなんだ。

... こう書くとどシリアスなお芝居に聞こえるけれど、そんなことはないのです。だって脚本は宮藤官九郎さんだから♪

テーマは上記の通りだけれど、内情は、

古田新太さん、生瀬勝久さん、池田成志さんのネズミの三銃士 vs 池谷のぶえさん面白無制限無法地帯デスマッチ。映像作家役にクドカンも入って、ビジュアル的にはかなり強烈。ラブリー山本美月ちゃんで箸休め、な個性度1000%な舞台でした。

オフィシャルはこちら。

再現VTRと現在の間を自由気ままに行き来しつつ、エロやら毒やらどんどん盛り込み、最後はびっくり仰天の展開で、すわ、ジュネ監督の「デリカテッセン」か、ティム・バートンの「スウィーニー・トッド」か?!と相成りまする。

久しぶりの舞台だからか、まだまだ古田さんに荒さが散見されます。古田さーん、頑張ってーーー!と心臓ドキバクになる瞬間が何度かありました。その後のセリフを言ってくれないと僕のセリフに繋がらないから、どうかどうか頑張って!と大きな目をさらに大きく見開いて舞台上から訴える生瀬さんの可愛らしさよ。←

それでもちゃんと思い出し、それにメンタル落とすこともなく次の芝居にちゃんと続ける古田さんが凄い。その後の得意なシーンはむしろ今まで以上に面白キレッキレになるの、見習いたい。

そして最大の功労者は池谷のぶえさんノーパンでスカートめくれたら的なシーンの堂々たる体当たりっぷりに、笑い以上に感動に震えました。

下敷きなっているのは、2009年の首都圏連続不審死事件。または、婚活事件。

婚活サイトで出会った男性(全員年上)に金を貢がせた挙句に自殺に見せかけて殺害し、自身はセレブな生活を送っていた当時35歳の木嶋佳苗、現役死刑囚。

去年、週刊新潮のデスクと結婚していたことが発覚したのも記憶に新しいのではないかしら。

「日本一ポップな死刑確定者のリアルライフ情報」ブログもやっておられる、本当にパワフルな死刑囚。その生き様に興味を抱き、沼るファンが多数いるのも分かる気がしてしまいます。調べてみたら、現在46歳ってこともちょっと衝撃でした。同年代やん。

月末にもう1回行く予定です。比較が楽しみ♪

座席規制が緩和されたおかげで、まだチケット購入できる回もあるらしい。思いっきり笑いたい方、ぜひチェキら〜。

明日も良い日に。

伴走94日目!いよいよカウントダウン!


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