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グラストンベリー Part 2

Challice Well の木陰でしばしぼーーーーっとした後、すぐ隣のWhite Springへ向かう。

数メートルしか離れていないのに、この泉はカルシウム成分の多い「白の泉」。こちらも飲泉できる。やはり硬い。でも、鉄の味では無いので、Challice Wellの赤い泉よりは飲みやすい。「混ぜたらダメ?」と尋ねたら、「混ぜるのが良いんだよ」と言われたので、先ほど赤い水を汲んだペットボトルにこちらの水も入れて、混ぜまぜして飲んだ。

赤い水がキリストの血なら、こちらの白い水は、さしずめキリストの涙かしら。冷たさが染み入る。

中は写真撮影禁止。洞窟のような空間には、ロウソクの明かりしかない。外の日差しが強いため、目が暗闇に慣れるまで時間がかかる。中には、岩風呂のような泉が3つあり、2階部分は深く、1階部分は浅い。

サンダルを脱ぎ、1階部分に入ってみる。膝下くらいの深さだが、入っただけで脚全体がジンジンするほど、冷たい。寒中水泳でもこんなに冷たく無かった気がする。慣れるかなあ... としばし入ってみたけれど、冷たいものは変わらない。

深い方も同じ泉なので、相当冷たいはずなのだが、ヒッピー風の方々はすっぽんぽんで入っていく。すごい。すごすぎる。ってか、日本の温泉で裸になるのを嫌がる欧米人が、ここではすぱぱぱぱっとお洋服を脱いで、何も隠さずお清めしていく。いと不思議。でも、これが温泉だったなら、わたしもやれたかな。

この泉でもみなさん、口数少なく、厳かな雰囲気。ここだけインドみたい。インド行ったことないけど。

水分補給とお清めができたので、再びのGlastonbury Torに向かう。

真昼間は暑いからか、夕方にはわんさかいた羊の群れが、どこにもいない。どこかの日陰に避難しているのだろう。

どこまでも緩やかに伸びるアヴァロンの地。英語だとRolling hills などと表現する。収穫後の畝が何本も残る小麦畑の上を、麦ロールがころんころんと転がっていくような風景描写で使う言葉なのだけれど、日本語で、一言で表現するとしたら、なんて言うだろう。「なだらか」とかかしら。

丘の上の風はかなり強く、汗が引いた。

別ルートで降りた麓には、「ドルイドの木」と呼ばれているオークの古木が立っている。(Gog とMagog)樹齢1500とも2000とも言われている。守り神みたいなどっしり感。本来はこちらからTorに登っていたようなのだが、今は殆ど人通りが無い。人がいても静かなグラストンベリーだが、ここはさらに静か。

先に進むと、都市部の社会的弱者(特に子ども)を受け入れて農作業訓練を行うオーガニックファームがある。

「キッズと動物、放し飼い中。減速よろ!」だって♪

前日のお夕飯に頂いた、地元のオーガニック食材を使ったカフェの野菜は、ここのかしら。だとしたら、味が濃ゆくて、とても美味しかった。ここの牛乳を使った乳製品も美味しいらしいのだが、試す機会が無かった。次回に持ち越し。

この後、閉園まで時間があったので、Challice Wellへ戻り、お昼寝ならぬお夕寝をした。

来年も帰って来ようと思った。


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