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[2015.05.05] 廃校になってしまった母校、北海道三笠市立美園小学校を訪ねて(その2)


#未来に残したい風景

栄光の象徴も置き去りに

前回に引き続き廃校となってしまった私の母校、三笠市立美園小学校のレポです。

野外の水飲み場のとなりは校長室になっている。
かつてはこの学校で一番威厳のある部屋だったはずだが廃校となってしまってはただの物置部屋となっていた。

ゴミが散乱した廃墟
放置された段ボールとトロフィー

体育会系少年少女の努力を讃える役割を果たしていたトロフィーたち。
日々一生懸命になって汗を流し、それでもとうとう手にすることが出来なかった…という挫折も多いだろうが、今ではそんな勝利の象徴も段ボールと共に無造作に置かれていた。

外を眺める人体模型が2体

兄弟のように並んで人気の無い中庭を眺める人体模型が2体。
わざわざ窓際に置くところに何か作為的なものを感じる。

そういえば僕が小学生だった頃は学校の怪談ブームだった。
文庫本の学校怪談シリーズも見てたし(今、改めて読み返したい!)映画の学校の怪談2も市内の子供映画祭みたいので見にいった。

あの頃はまだギリギリ夜の校舎というものは気味が悪かったし、トイレもちょっと薄暗かったので、結構本気でそういった話が実際にありそうで怖かった。
今の時代はどの学校もとても明るく綺麗で、とてもじゃ無いけど怪談や七不思議みたいなのが発生する余地がないな。

放置された楽器
まだ使えそうな楽器が放置

まだまだ使えそうな楽器たちも放置状態で勿体無い。
美園小学校は吹奏楽…スクールバンドに非常に力を入れていて、何かの行事の時には頻繁に吹奏楽の楽曲演奏が行われていた記憶がある。

写真に写るコンガ(で合ってますか?)を見て思い出すのが僕が美園小学校に入学したときの入学式かなにかの時に吹奏楽のお兄さんお姉さんが演奏してくれた「アフリカンシンフォニー」
前編にわたって迫力のある曲でかっこいいのだけれど、特にこのコンガがポンポポンと響くイントロがアフリカ感があって好きだった。
「うわぁぁ、かっけ〜!吹奏楽のお兄さんお姉さんすげぇぇぇ!」と感じたものだが何故かその割には吹奏楽部に入ろうなどとは微塵も思わなかった。

潰れた納屋と焼却炉
潰れた納屋と朽ち果てた焼却炉

辺り一面雑草が伸び放題なので草刈機の出番なんだろうけど、その草刈機を保管していた納屋がぶっつぶれている。
三笠市は豪雪地帯、雪の重みでこうなってしまったのだろう。
ぶっつぶれたトタン屋根の右は焼却炉。

当時「オリジナルのヤバい液体を作る」みたいな妙な遊があった。
色々な液体を混ぜ合わせて、1番デンジャラスな液体を作ったヤツが1位!みたいな遊びが超狭い範囲で流行ったのだ。

僕と友人はスポイトで採取した和式トイレの水、家庭科室からくすねた油、ケチャップ、コショウ、外を飛び交う虫、唾、鼻水などを容器に入れて靴箱に保管していた。

しかしその液体が教師に見つかってしまい、処分するよう言われてしまった。
それを素直に普通に捨てれば良いものを当時の僕は何故か火の落ち着いたこの焼却炉に投げ込んだ。
その結果余熱で液体が激しく燃え上がり、あやうく全身大火傷を負うところだった。

はたからみるとただの廃墟の焼却炉だけど、僕には何十年たっても鮮明に覚えているそんなエピソードがある。

多分僕の知らない、他の誰かのエピソードもこの学校中に沢山あるのだろう。

体育館へと続く廊下

授業と授業の合間の10分休憩時には、手前にあるプレイルームで遊んだりしたものだ。

今思うと、小学校の頃の10分と大人になってからの10分というのはかなり長さが違う気がする。
当時はたった10分でもそこそこじっくりと遊べていた気がするなぁ。

てっぺんの凸がいかにも学校っていう感じ

ありがとう、三笠市立美園小学校よ。
子供の頃と違って色々大変なこともあるけど、お互いやれるところまで頑張ろうな。

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