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【22】進化、成長するために知っておきたいこと

解決したい問題がある、達成したい目標がある、目指している自分の姿がある、などなど、何かを実現するにあたっては、そもそも生き物が進化、成長するというのはどういうことか、その本質的な仕組みを理解しておくことが非常に役立ちます。

というか、それこそが動作学という学問そのもので、進化、成長とは何かというような生き物の本質をお伝えして、より良く生きるのに役立ててもらうことが、このマガジンの目指していることなんです。

では、何かを実現したい時に、動作学はどう役立てるでしょうか?

今回は、動作学の基本的概念の一つである「知覚行為循環(ちかくこういじゅんかん)」に焦点を当てて、解説します。

知覚行為循環(ちかくこういじゅんかん)とは

知覚行為循環(ちかくこういじゅんかん)は、簡単に言うと、それまでに行われた情報のインプットを脳がプロセスしてアウトプットが出てくる、という生命(いのち)の本質的な仕組みのことです(関連した記事【02】【09】)。

この場合のインプットは、本を読んだ、とか、何かを勉強をした、といった狭義の意味に留まらず、何を食べたか、睡眠の質はどうだったか、といった体内の情報も含まれますし、気温や湿度、音や光の加減など、私たちが一般的にはインプット情報だとあえて意識していない物事も含まれます。

また、ここでいうアウトプットは、私たちから出てくる全ての物事のことで、具体的には「喜怒哀楽といった感情」「自身の取る言動」「パフォーマンス」「症状」「感性」などを指します。

図にするとこんな感じ。

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先にも述べた通り、知覚行為循環(ちかくこういじゅんかん)は、生命(いのち)の持つ本質的な仕組みですから、意識していようといまいと、常に我々はインプット・プロセス・アウトプットという循環を繰り返して生きています。

たとえば、今、疲れているとしたら、それは今までの全部のインプット情報を脳がプロセスして出てきたアウトプット。

イライラしているのも、やる気に満ちているのも、全てはこれまでのインプットをプロセスした結果のアウトプットです。

自己を実現する、目標を達成するというようなこともこのアウトプットの部分に当たります。

つまり、何かを実現するということは、その何かがアウトプットとして出てきた状態を言うのですね。

アウトプットを変えるために必要なこと

この知覚行為循環(インプット・プロセス・アウトプット)を理解する上で重要なポイントは、一度出てきたアウトプットは変えられない、ということです。

と、言葉にすると、そりゃそうだと思うでしょうが、意外と私たちは、一度出てきたアウトプットをなんとかしようとしていたりします。

わかりやすい例でいうと、肩が凝ってマッサージを受けることは、アウトプットをなんとかしようとするアプローチの典型です。

というのも、肩こりはさまざまなインプットがあってプロセスされて出てきた結果だから。

もちろん、マッサージを受ければ症状は緩和するでしょうし、マッサージに意味がないと言いたいわけではありません。

ただ、既に出てきたアウトプットに働きかけるだけで、他に何も変えなければ、今後、そもそも肩こりが出てこないようにする、というような本質的な変化は起こせないんですね。

では、本質的な変化を起こすためには何をすればいいのかというと、インプットか、プロセスの部分を変えるんです。

というより、アウトプットを変えたかったら、インプットかプロセスを変えるしか方法はありません。

何かを実現したい時ももちろん同じで、今、何かを実現できていないというアプトプットが出ているのは、今までのあなたのインプットとプロセスの結果。

ですから、実現したい何かがアウトプットとして出てくるように、インプットやプロセスを変えていけばいいのです。

では、インプットやプロセスを変えるとはどういうことか?

ここにも動作学的なコツがある、というか、理解しておくと役に立つ本質的なポイントがあります。

痩せたい、健康的になりたい、仕事のパフォーマンスを上げたい、早起きしたい、人間関係を良くしたい…あなたの実現したいアウトプットがなんであれ、インプットやプロセスの部分で見直すことの根本は共通していますので、次回以降、一つ一つ解説していきたいと思います。