町田康「ギケイキ 2 奈落への飛翔」
源義経を書いた「義経記」町田康版が「ギケイキ」である。
長期連載作品になっており、前作に「ギケイキ 千年の流転」がある。
語り手は義経本人である。意識だけが現代に生きており、過去を振り返っている、という形を取っている。
が、なんでもありである。
登場人物は横文字も使うし、現代に生きているかのような喩えも言う。
鵯越で有名な一の谷の合戦やら、平家を滅亡させた壇ノ浦の合戦などばっさりカットして、後でちょろっと思い出すくらいに留めている。
兄・頼朝への複雑な思いや、納得出来なかった