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出会い

最近ほかの大学のドクターの学生のところに行ってプログラミングを使って今の研究課題を解決する方法を教えてもらっている。
教えてくれるのはイラン国籍の人。彼が知っている日本語はおそらく「ありがとうございます」「大丈夫です」の2つくらい。だからすべて英語でやっている。

手にはヒンディー語っぽい言語で書かれた彼のメモがある。
彼はプログラミングのみを教えてくれるのではなく、コンピュータの仕組みとか、そのほかの数学の性質とかも教えてくれる。
世界ではどんな人がどんな研究を行っているのか、これが出来ればどのような事が実現可能であるかなど本当にたくさんのことを教えてくれる。

彼が紹介してくれた研究者2人のうち、一人は彼の研究室の教授と知り合いらしい。「○○先生に推薦状を書いてもらってこのひとのところへ行くといいよ。」そんなことも軽い感じで言ってくれる。
「これが出来るようになれば、世界でも希少性の高い人物になれるし、競合も少ないから沢山研究成果を出せる」
「自分の名前が付いた定理だって見つけられるよ」

そんな簡単な事なのか?と思った。でも彼の眼は冗談を言っていない眼だった。私ともう一人の学生が「いやいや…そんなこと出来ないって…」という態度を出すものならすかさず「そんなことない。できる。」と。

見えている世界が違うな~と思った。自分はかなり向上心がある方だと思っていたけれど、まだまだだった。
彼ともっと話してみたい。色んな事を知りたい。私がやっている研究についても一緒にお話ししたい。
この人と一緒に研究したら自分一人では見つけられないような結果を沢山見つけられるかもしれない。
こんな感じで強烈に自分の心が動かされたのが分かった。

彼は私の中で間違いなく出会えてよかった人の中に入るだろう。

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