【やくだつ原子】補習ガンコラ「ヘリウムとガンダム」
※今回は、【やくだつ原子】シリーズ「ヘリウム」の授業のスピンオフ回です。
ヘリウムは、実はガンダムと深い関わりがある。同位体の"ヘリウム3"が、ガンダムの動力源にも使われていることがわかり、シーンとする女子(YMT)を尻目に、盛り上がりを隠せない男子。
「補習」という名の、ガンダムについて語り合う男子会が、今始まるーー
禁断の男子会(補習)スタート!
ひこまる先生
「今回の【ヘリウム】の授業も盛り上がりましたね!流石に、先生もガンダムについては黙っていられません(笑)。
ということで、今回は、補習と称した"ガンダム男子会"にしましょう!」
喜多
「さっすが先生!話が分かるぅ!」
ひこまる先生
「でも!名目上"補習"ですから、実りある男子会にしましょう!」
一同
「はぁーい!!」
カミィ
「それにしても、ガンダムとヘリウムに共通点があったなんてね」
喜多
「ヘリウム3でしたっけ?」
ひこまる先生
「そうです。ヘリウム3は、ヘリウムの同位体で、地球にはほとんど存在しません。というのも、ヘリウム3は核融合によって発生します。月にヘリウム3があるとカミィくんが授業で言っていましたね。それは、太陽内での核融合によって生まれたヘリウム3が、太陽風に乗って、月面に降り注ぎます。
月面の砂で、ヘリウム3を含む鉱物を"イルメナイト"と言いますが、未来のエネルギー資源としての可能性はあるかもしれません。ただ、授業でも言った通り、現在の科学では、ヘリウム3からエネルギーを取り出すことは難しいですね」
MAX
「じゃあ、もしエネルギーを取り出せる技術ができたなら・・・!?」
喜多
「UFOを作れるくらいの科学技術があれば、ヘリウム3からエネルギーを取り出して、月の裏側に月面基地を作っていてもおかしくないですね!」
ひこまる先生
「そうですね。空想や都市伝説としてなら、それも面白そうですね。科学者としては、不確かなことを明言することはできませんが(^^;」
カミィ
「ガンダムの世界では、宇宙にコロニーを作ったりしますよね。それ程の科学技術があれば、イルメナイトからヘリウム3を取り出し、エネルギーを取り出せるってことですかね?」
ひこまる先生
「そうですね。それだけの科学技術を持っていれば、ヘリウム3を取り出し、エネルギーに変換することは可能かもしれませんね」
喜多
「きっとそうだ!!」
ガンダムとヘリウム
ひこまる先生
「ガンダムは色んなシリーズがありますが、実は、その時々の最先端科学技術をモチーフにしているんですよ。実際に、モビルスーツやコロニーを作る技術はありませんが、科学理論を反映させている部分もあるんです」
喜多
「男の夢が詰まってるんですね!!」
ひこまる先生
「そうなのかもしれませんね(笑)
ヘリウムとガンダムの関係性の話に戻しましょう。
ガンダムに出てくるモビルスーツは、動力源としてミノフスキー型熱核反応炉が使用されています。ヘリウム3と重水素を I フィールドで反応させて、電気エネルギーに変換させているんですね」
MAX
「ちんぷん」
喜多
「かんぷん」
カミィ
「まぁ、専門用語は置いといて、ヘリウム3が使われているってことですよね」
ひこまる先生
「そうです。ヘリウム無くして、ガンダムはありません」
MAX
「先生、授業でヘリウムは空気の3倍速く音が伝わるって言ってましたよね?もしかして、シャアが3倍速いのって、ヘリウムを機体に纏わせて動かすから、3倍速いんじゃないですか!?」
ひこまる先生
「えっと・・・、自信満々で申し訳ないですが、それはないでしょう(笑)」
カミィ
「マジレスすると、シャア専用の機体は、スピードと旋回能力を上げる為、極限まで装甲を削り、スラスター出力を限界までアップさせた。その結果、3倍速いスピードを実現させたはず。「当たらなければどうということはない!」というシャアの名セリフがあるけど、リスクを背負うことで、あのスピードと、大佐という地位を得たんだろうね。でも、宇宙空間で軽量化したところで、3倍も速くなるのかっていうのが疑問(笑)」
ひこまる先生
「カミィくん、よく知ってますね!宇宙空間であっても、地球や月の重力に影響があるにはあります。重力が0のところで戦っているわけではないと思うので、質量を減らすことには意味があります」
重力と大気圏突入
カミィ
「なるほどぉ!重力の影響もあるってことですね!月でさえも、地球の重力に捕まって留まってるわけですから、重力って相当な力ですよね」
ひこまる先生
「そうですね。宇宙ステーションくらいの高さなら、地球の重力を受けます。ガンダムでも、地球に近付き過ぎて、重力に引っ張られて大気圏突入したりするシーンがありますよね」
カミィ
「あぁ、「自由落下というやつは、言葉で言うほど自由ではないのでな!」というシャアの名言は、そういう意味があるんですね。説得力がある!」
MAX
「重力に引っ張られるのに自由落下って、全然自由じゃないですね(笑)。むしろ強制落下っていう方がしっくりくるような」
喜多
「大気圏の突入って、かなり危険なんですよね?」
MAX
「ガンダムSEEDでは、大気圏に突入するとき、融除剤ジェルを纏ってたなぁ。言いにくいって声優さん嘆いてた(笑)」
ひこまる先生
「大気圏に突入すると、空気抵抗が発生します。速度はマッハ3にもなり、空気の圧縮によって、350℃以上の高温にもにもなると言われています。実際に、帰還時のトラブルで、死亡事故も起こっているくらい、危険なことです。機体に破損があれば、流れ星になってしまいます」
喜多
「空気の圧縮?空気摩擦で高温になるんじゃないんですか?」
ひこまる先生
「確かに、空気の摩擦はありますが、それだけではそこまで高温になることはありません。ガンダムをよく観ると、大気圏に突入する際、空気が圧縮されているような描写があります」
喜多
「ほんとだ!でも、耐久性の弱いザクは爆発してしまいましたが、地上から見たら流れ星のように見えたんでしょうね」
MAX
「そんな悲しい流れ星もないよね・・・・」
カミィ
「美しさの中には、儚さがあるってことよ」
ひこまる先生
「カミィくん、哲学的ですね(笑)
ちなみに、空気の圧縮は、暖房にも使われているんですよ。逆に、空気を膨張させれば、冷房として使われています。そういった技術も、宇宙開発には応用されているのですね」
喜多
「そんな身近なものから最先端技術にも、ガンダムにも通じているんですね!」
ひこまる先生
「喜多くん、その通りです!それが科学です!!
思ったよりも、実りのある補習になりました(笑)。もっと脱線するかと思っていましたが、YMTさんがいてもわかるような内容だったかもしれないですね(笑)」
喜多
「確かに(笑)。もっとシャアの仮面の秘密にも触れたかったですけどね!」
MAX
「どのモビルスーツが最強か?とかね(笑)」
喜多
「どのヒロインが好きか?っていうのも外せないですよね!」
MAX
「いやいや、フレイの衝撃(笑)」
カミィ
「まぁ、ガンダムはシリーズがあり過ぎて、簡単には語りつくせないから、これ以上は人に聞かせられないかもね(笑)」
ひこまる先生
「今回は補習ということで、ちゃんと授業の続きとして、皆さん集中していましたね!今回の補修を通じて、科学の面白さが少しでも伝わったら嬉しいですね。
それでは、補習を終わります。また次回の授業でお会いしましょう!」
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