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2022年のFREEと2023年のHOME

去年は激動の年だった。ちょっとまとめてみようと思う。

縦走

2021年の秋からハマった縦走。ソロへの挑戦や山小屋泊など、着実にレベルアップした。サンドウさんを師と仰ぎ、毎週末のように山にアタックしたことは、ウルトラライト思想への出会いに繋がった。なるべく身軽な荷物にすることで自然との一体感を感じる、というものだ。そしてそれは、世界一周の指針ともなった。なるべく身軽に世界を感じたいという思想に。

鋸山縦走

森を抜けていく
鎖場を超えていく

大山縦走

富士山撮りがち
6人のパーティーで挑んだ

八ヶ岳縦走

朝靄の八ヶ岳
メット必須
荘厳な雰囲気がグッとくる

仕事

独立したことで、より決済者と近い距離で、広告の前段階からプロジェクトを進められることにやりがいを感じた。また旅をしながらのリモートワークも可能であること。また逆に、会って話すからこそできることがあることも知った。働き方の選択肢とそれを選ぶことの重要性を感じた1年。今は、ここ東京で、会って話せる仕事がしたい。(ドルで稼げる海外との仕事にも興味がわいた。)

美濃の製陶所・カネコ小兵の100周年プロジェクト

100色から選べる器のクラファンプロジェクト「MINOIRO」を立ち上げ
撮影もやって楽しかった
実際にタイルを見て色を決定できるしくみ
ADの星山さんと

https://www.makuake.com/project/minoiro/

和歌山・MarginalのオーダーソファECサイト立ち上げ

サンドウさんに誘っていただいたプロジェクト。ECサイトを一からつくる大変さ、長いプロジェクトをモチベーション高く続けるプロジェクトマネジメントの困難さを乗り越えてローンチ。コピーだけでなく、ROOMIEへの取材の仕込みなど、メディアプランも同時にやって楽しかった。イラストはロンドン在住のイラストレーターMason

https://mos-order-sofa.jp/

サンクスカードのSaaSプロダクト「TeamSticker」のクリエイティブディレクション

STUDIOというノーコードの仕組みでサイトをつくり、サービスを立ち上げていくスピード感が刺激的だった。映像やグラフィックだけでなく、インタビュー撮影や取材記事も書くことで、より事業の大切な部分を理解でき、そのために何ができるかを考えられたのが楽しかった。

https://teamsuite.biz/teamsticker

旅行

なんといっても半年間の世界旅行が大きかった。それに備えて、旅しながら仕事をしてみたり、身軽なウルトラライトスタイルで1週間ほど離島を旅してみたりと、実は用意周到な動きをしていた。登山もそのための動きである、とも言える。世界はイメージとリアルで大きな差があり、その間の豊かなグラデーションを感じられたことが一番の収穫だった。

奄美群島

奄美大島、徳之島、沖永良部島の三島を巡った。ツーリズムをつくるデザイナーの重要性を知る。
離島のきれいな海
焚き火しながら撮影するなどして遊んだ

2022年ふつうの旅

24カ国、44都市、165日間、415万円の旅だった
ノルウェーのプレーケストーレンで足がすくむ
プラハのゆるさにハマり住みたくなる
ガンジス川にコロナをもらい、最強の免疫を手に入れる
ニューヨークは居心地がよかった

記事一覧

note

単なるブログだと捉えていたnoteは、ライフログとしても、文章のアウトプットとしても、書きがいのあるメディアとして実効性を帯びてきた。特にSNSのショートでバズなプラットフォームと比較して、より多くの情報とグラデーションをパッケージできるという良さをじわじわ感じている。編集部のピックによって何万人の読者に広がる感じも、バズとは違った楽しみ。今年ピックされた記事は以下。

まとめ

2022年を一言にするとFREEだった。荷物を軽くして山を越えていく自由。会社組織から飛び出してやりたい仕事に取り組む自由。コロナ禍の日本を出国して気ままに世界を回った自由。その中には、滑落や自然の危険、経済の不安定、情勢や治安や病気による危機が裏表にあり、生きている実感があった。2020年、2021年は家に閉じ込められて、給料が口座に振り込まれ、電子マネーで飯を食う、だけの日々で、貯金が増え、魂が死んでいた。

サウナがインスタントに体験させてくれる「熱による危機と冷水と風による開放」にも似た副交感神経の優位が、旅にはあった。もう一度生物としてのエンジンにスイッチが入ったような、人生のオーバーホールができた気がしている。40歳のイニシエーションはいいタイミングだった。前厄だし。

そして、2023年。

旅の反動か「いま、ここにいるからできること」に興味が湧いた。具体的には、インテリアやファッションといった定住のライフスタイル。つまり、HOMEが欲しい。それは家庭という物理的な意味だけではなく、本腰を入れて取り組む広告のCDとしての仕事のHOME、ノンアルバーやスタジオといった仲間が集まる場としてのHOME、それに、旅をしたとしても帰って来れる故郷としてのHOME。これをつくりたい。

探して見つけるのではなく一からつくる。各国で感じたのは、自由や民主主義や家族の幸せは、与えられたのではなく勝ち取ったものであり、いまだにその戦いが続いているということ。当たり前に与えられているこの国でも、いつその危機が来るか分からない。その時に自分の周りの小さなコミュニティだけは楽しく過ごしていけるようにHOMEをつくりたい。そんなことをぼんやり考えた。

2023年、東京、アノニマスに攻撃されている渋谷区にて。
本年もよろしくお願いします。

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