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ペルソナを作る

今日はペルソナの作成方法についての振り返り。

 ペルソナとは

ペルソナ(Persona)とは心理学の用語で、スイスの心理学者が提唱した概念とのこと。
ユーザーを代表する仮想の個人のことをペルソナと言う。
製品開発においてはこのペルソナを設定していくことが大事になってくる。

参考

なぜペルソナを作ることが必要なのか

 ①全てのユーザー(お客さん)を満足させる製品やサービスを作ることは困難であるから。
現代はインターネットの普及により様々な人が簡単に情報を入手・取捨選択できるようになり人々のニーズや思考が多様化している。またモノやサービスが溢れる時代において、「作ったら売れる」時代は終わり、製品開発においては、ユーザーを理解し、ピンポイントで課題を解決していくことがとても重要になってきている。
全てのユーザーの多種多様なニーズを満たそうとすると、あらゆる機能を詰め込むことになり結果的に、誰の課題も解決できない製品・サービスになってしまう可能性がある。

②製品開発に関わるメンバーがそれぞれ都合よくユーザー像を解釈してしまう結果、チームの都合に合わせて、属性やニーズや伸び縮みするゴムのユーザーが生まれてしまう。
特にチームで製品やサービス開発を行うにあたっては、具体的な共通ユーザー像を設定し、チームで共通理解を持っていくことが大事。

ペルソナの作り方

①ユーザー調査や価値分析の結果を整理する
・ユーザー調査のデータを活用する場合:ユーザー調査で得られた結果から様々な行動の側面のうち、行動の違いに影響を与えているような行動変数を検討し、集中しているところ探す。
価値分析を活用する場合:主だった本質的価値をピックアップする。



②(①)に対応するペルソナの基本情報を作成する

・ 氏名
・年齢、性別
・職業
・家族構成
・性格
・趣味
・情報へのアクセス など

 全て架空の情報で作成するのではなく、ユーザー調査の情報を踏んだ方がよりリアルになる。
基本情報の項目については抽出した価値や提供サービスに合わせた文章を作成する。


③(①)の人物を表しそうな人物画像を設定する。

④共感マップを作成する
共感マップに書き出しをすることで、ペルソナのストーリー作り(肉付け)を行う。ペルソナが思っていること/能動的に見ていること/言っていること/受動的に聞いていること など。
共感マップに書き出しながらペルソナのストーリーを肉付けしていくことで、チーム間でのペルソナのイメージを一致させていくことができる。
「いや、それは言わないと思う(笑)」「あ!それ見てそう」などなど。

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⑤ペルソナのタイトル・キャッチコピーを作る
 ペルソナはどんな人物であるかを表した一言を設定する。

⑥共感マップの情報をもとに「利用状況・利用文脈」を作成する。
ユーザーと製品との間には利用文脈がある。ユーザーは利用文脈の中で製品やサービスを利用しており、この利用文脈が変われば、同じ製品やサービスであってもユーザー体験は異なる。

・ペルソナがサービスを利用するに至った背景を文章化する。
(ペインポイント、ペルソナの課題を文章化しイメージを具体化する)
・ペルソナのゴールを文章化する。(ペルソナがそのサービスを使うことによって得られるユーザー体験を具体化する)

これからサービスを作っていく・提供していく仮想ユーザーなので、
ペルソナのペインポイント
ペルソナのゴール
の背景を可視化し、コンテキストの共通認識を持っておくことが大事。

ペルソナを作る上で重要なこと

・ユーザー情報の全部入りはNG(ただの人間になってしまう)
・ユーザー情報の平均値はNG(やってしまいがちだけど、逃げになる)
・異なるゴールをもつユーザーの場合は、ゴールに合わせてペルソナを複数作ってもOK
・ペルソナは単なる架空の人ではなく、根拠のある「仮想の人」であり、よっぽどのことがない限りユーザー調査に基づいたものでなければならない。
・作成したペルソナ情報の違和感や矛盾は取り除く

参考文献:UXデザインの教科書

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