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あふれる情報を断捨離。 "デジタル・ミニマリスト - 本当に大切なことに集中する"

読書感想文です。ここ数年"ミニマリスト"ということばを耳にする機会が増えました。自粛で家にいる機会も多くなった今、断捨離しようとしている人も多いのではないでしょうか?今回は"デジタル"の断捨離です。

モノをすてても、スマホの中はいらないアプリやSNSの通知で溢れています。このコロナで感じたのは、ネット上には不安を煽るニュース、様々な人が発信する偏った情報があまりにも多いということ。読んでも不安は消えないのに、次から次へと流れてくるタイムラインとアプリからの通知。いつのまにかスマホが手放せなくなっていました。正しい情報がわからなくなるくらい。

この本を読んで気づいたのは、どう考えても私はスマホ依存になっていること。それはIT企業がサービスをより長い時間利用してもらうために、意図的に依存性を作り出しているものであって、自分の意思だけでは抵抗できません。結果として私たちは、大事なものに集中できなくなっています。

このコロナを機にスマホとの関わり方を考えたいと手に取りました。なかなか読み応えのある本です。さぁいきましょう。

下記の目次でお伝えしていきます。
1 デジタルミニマリストとは
2 デジタルミニマリストになるための"デジタルデトックス"
3 デジタルミニマリズムを維持して暮らす


ひとことで言うと、

「自分の本当に集中したいことに、そのデジタルツールをつかうべき」で、テクノロジーを主体性をもって選ぶことが大切。

デジタルミニマリズムとは、
自分が重きを置いていることがらにプラスになるか否かを基準に厳選した一握りのツールの最適化を図り、オンラインで費やす時間をそれだけに集中して、ほかのものは惜しまず手放すようなテクノロジー利用の哲学のこと。

スマホをすてて仙人のような生活を送れ、という話ではありません。自分のやりたいことに、テクノロジーは主体的に使うということ。デジタルミニマリズムの三原則を私なりにまとめるとこんな感じです。

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1、自分の時間や注意がそらされるアプリやサービスはコストである
2、そのテクノロジーは"どのように"自分の目標を後押しするかを判断できる
3、テクノロジーとの関わり方に自覚的であることが充実感に繋がる
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Instagramに投稿して"いいね"を待つ行為は、喫煙やギャンブルのような依存性があります。そして受動的な使い方では疲労感だけが残り、人生におけるコストになるだけです。


2 デジタルミニマリストになるための"デジタルデトックス"

デジタル片づけのプロセス 
1、30日のリセット期間を定め、かならずしも必要ではないテクノロジーの利用を休止する。 
2、この30日間に、楽しくてやりがいのある活動や行動を新しく探したり再発見したりする。 
3、休止期間が終わったら、まっさらな状態の生活に、休止していたテクノロジーを再導入する。その一つひとつについて、自分の生活にどのようなメリットがあるか、そのメリットを最大化するにはどのように利用すべきかを検討する。

デジタルミニマリストになるためには、デジタル片付けが必要です。具体的な詳細は本書にあるので割愛しますが、私も早速やってみることにしました。まずは必要でないアプリとサービスの削除から。

ーーーーーーーーーーーーーー 1 ーーーーーーーーーーーーー
・使用頻度の低いポイントカードx4
・ブックマーク
・カメラエフェクトアプリx3
・ウーバーイーツ
・YouTube登録チャンネルを10まで削除
・Twitter、Instagram、Facebookのアプリを削除
・Yahooニュースの通知とコメントをオフ
・メルマガ登録解除とブロック
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YouTubeはミニマリストなど、自分に必要な情報が得られるチャンネルだけ残しています。ニュースも四六時中たれ流しにするのではなく、朝と夜の2回アプリでみるだけ。またSNSはアカウントごと消した訳ではなく、必要であればデスクトップから見ることにしました。海外の友人を完全に消すことはないと判断したからです。その代わりいまの友人との付き合いはSNSではなく、LINEで直接行うことにしました。だらだら返信するのではなく数時間おきに返信、また会うための連絡手段として活用します。(流行りのオンライン飲み会など、直接的なコミュニケーションとして便利)


ーーーーーーーーー 2 ーーーーーーーーー
本を読む
散歩をする
料理をつくる
ひとりで考え事をする
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では、今までスマホを使っていた時間で何をするか?あまり面白みのある答えではありませんが、今まで自分と向き合う時間が少なかったのです。デジタルツールを使って隙間を埋めていたなと、暇になったことに気づきます。

初代iPhoneが登場した時点では、SNSの通知もInstagramもありませんでした。誰かといるときに、暇になったときに、画面を何度もチラ見する理由もなかった。旅行で"映える写真"をとらなきゃという衝動も、お風呂に入っているときに通知がこないか気になってしまうことも、遠くに住んでいる友人とのSNSのために目の前の友人をおろそかにすることもなかった。現代人は「いま目の前で起きているできごと」をただ楽しむことができないのです。


ーーーーーーーーーーーーーー 3 ーーーーーーーーーーーーー
実践中
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実はまだデトックス中です・・。デジタルデトックスの3つめを行うためには、まずは人生で大事なものが何かを明確にしなくては始まらない。「友達との距離が縮まるからLINEを使う」ではなく、「友人や家族の様子を知るために、毎週土曜日にビデオ通話をする」「SNSは基本みない。連絡をとりたいときはPCから」くらい具体的に落とし込んでいきたいところです。


3 デジタルミニマリズムを維持して暮らす

Part2ではデジタルデトックスをした後に、この生活を維持するための様々な過ごし方が紹介されています。なかでも実践したい3つをご紹介します。

①一人で過ごす時間をもとう

幸福に生きるためには、孤独を感じ、自分と向き合う時間が必要です。それなのに朝から晩までインターネットに繋がり、さらにiPhoneで常に音楽を聴き続けている。スマホはとぎれることなく、人間の意識を内面からそらし、孤独と向き合う時間をうばっています。(若者を中心に不安障害の増加を招いている原因でもあります)

長い散歩でも、Niksenでも、スマホから離れて自分と向き合う時間をつくる。それが幸せになるための行動です。リンカーンもホワイトハウスではなく、コテージに自分の時間を大事にしていたそうです。

②会話をとりもどそう

"会話"が"接続"に置き換えられたことで、幸福度が下がるといいます。それは会話こそが共同体に属しているという感覚を与え、人間関係を維持するための手段であるから。SNSはただ"接続"しているだけ。幅広い関係をつくれはしても、体力のいる会話と違って幸福感は得にくいのです。

ただリアルでの社交である会話の機会をつくるツールとして、"接続"は最高のテクノロジーです。"いいね"を押すだけでなく、実際に会いにいけばいい。まずは対面でもビデオ通話でも。豊かさを取り戻すためには会話をしようと思います。

③趣味をとりもどそう

いい人生には、質の高い余暇が必要です。質の低い消費ばかりのデジタルの娯楽ではなく、体を動かしてみること。YouTubeを見るだけではなく、そこから得た知識でDIYをしてみるなど。私は料理を始めてみました。

・週になにかひとつ作るか、修理する
・何かに参加する
・余暇の活動計画をたてる


おわりに

Less is more 少ないほど、豊かになれる。ミニマリストの根幹ともなる思想です。便利だからとスマホにいれたサービスは、いつのまにか私たちから注意をそらし、豊かさを奪っていることに気づきました。あふれる最新情報、日常の良い部分だけを切り取ったSNS。「たくさん情報を集めないと」と意気込んでいましたが、情報に飲まれるだけで何にも変わりませんでした。デジタルミニマリストは自分の生活の質を見直すものです。そして本当に自分に必要なもののためにテクノロジーを使っていきたいと思います。

▼本の詳細はこちらhttps://www.amazon.co.jp/dp/B07YG2PH4Q/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_pFtREbA99EV5G

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