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ドーナツ天使の音楽におけるリアルなお金事情(バンドマン時代編)

音楽活動をしている人なら、当然ですが「お金の事情」については誰もが気になるところだと思います。

あんまりそういう話って、普通はオープンにしないと思うのですが、僕は本気で音楽活動をする人達を応援しているので、たまには夢のある話だったり、結構突っ込んだ話をしても良いんじゃないかなって思って、今回思い切って僕自身の「お金」の話をしたいなって思います。

ただ、これはあくまで僕自身やその周りの話をベースに書いている事なので、僕自身が音楽活動をまだ始めていない90年代や00年代の事まではよく分かりません。
いずれはその時代の事にも触れていこうかと思いますが、僕が音楽活動をしていたのは主に2010年前後だと思っていてください。

これを読んでいるあなたにも、きっと参考になる部分があると思うので、一緒に考えて欲しいなって思います。

赤字にしかならないバンド活動の収支

僕の音楽活動の始まりはバンド活動です。バンドの中ではリードギターを担当し、作曲も自分がしていました。

バンド活動って、結構お金がかかります。

バンドマンという人種は、総じて見栄を張るもので、使用楽器は10万以上する某有名ブランドを使ったり、エフェクターひとつに1万とか平気でかけます。

当時は学生、ただでさえお金の余裕はないのにバイト代を音楽機材につぎ込む日々です。
当時の僕のギターと機材だけで20〜30万くらいでしょうか。

この金額を多いと見るか、少ないと見るかは人それぞれだと思いますが、学生がバイト代で賄う金額って考えたら、そこそこお金がかかっているんじゃないかなって思います。

ここからさらに、バンド練習のためのスタジオ代、ライブがあればチケットノルマがあります。

スタジオ代は、安いところならバンドメンバー5人で割れば一人当たり5、600円ですが、これを毎週続けていると、当時は結構バカにならない金額です。
ライブのチケットノルマは、チケット代をペイできるだけのお客さんを呼び込めば収支は黒字になるのですが、チケットノルマ分をどうにか売る事ができても、黒字になることはなかったと思います。

ライブハウスの規模や、ブッキング内容にもよりますが、バンドメンバーでノルマはだいたい1人1万前後、チケット代が2500円だと、これを4〜5枚売り捌けば自分のライブ出演料がペイできます。

学生時代だった当時、この金額は結構デカくて、なかなかライブは出来ませんでした。
だから活動の場は、ほとんど学校の文化祭や定期イベントがメインでした。

バンドをやる側も、見てくれる人も、ほとんどオリジナル曲って求めてなかったりして、基本はコピー曲メインで活動していました。

それもバンドの実力と言われればそれまでですが、僕の周りもみんなそんな感じでした。

オリジナル曲でガッツリいろんなライブハウスに出演して活動するのはヴィジュアル系バンドと言われる、化粧をしてステージに上がるようなバンドが当時は結構多かったです。

彼らは、自分たちでアー写撮影したフライヤーを作成し、メイクや小道具なんかにもお金をかけます。

撮影はスタジオとカメラマンを抑えるので、1日で数万、フライヤーは印刷するだけなので数千円から出来ますが、MVを作るバンドだと、数十万かかります。

中には借金をしてまで活動していた人もいたようです。

V系バンドをイロモノ扱いするような目で見る人がいますが、彼らの活動を間近で見ていれば、他のバンドマンに比べたら、よっぽど本気で音楽に取り組んでいたし、何よりもファンを喜ばせるためのパフォーマンスを取り入れて活動しているんですよね。

もちろん、バンドによりますけどね。

そんな感じで、バンド活動というものは趣味でやるにしても結構なお金がかかります。

活動費用を賄うのはバイト代

当たり前ですが、お金がかかるなら自分で稼がないといけません。

当時、バンドマンに多いアルバイトといえば、派遣やコールセンター、深夜のコンビニバイトでした。
髪型とかにうるさい飲食店はなかなか働きにくく、自分で働けるタイミングで活動できる派遣や、身なりに関しては問われないコールセンターは時給も良くて選ぶ人が多いのです。

スタジオやライブハウスでバイトする人も結構いますよね。

ただ、時給がかなり低く、生活費を稼ぐには心許ない金額のためか、楽器は弾くけど本格的にバンド活動しない子も意外と多いです。

そんな当時、僕がしていたバイトは雑貨屋さん。
田舎の方だったので、お客さんは少なく楽なバイトでした。

他にもイベントスタッフとかやりました。
自分の手の届かない有名アーティストをステージ側から間近で見れたりしましたが、男は力仕事が多く、ステージの設営・撤去がメインだったので結構大変だった記憶があります。

そんな感じで、バンド活動をしていくためには「バイトをしていかないといけない」と、当時は思い込んでいました。

お金のトラブルが多いバンドマン

全てのバンドマンがそうだとは言いません。ただ、上で書いたようにとにかくお金がかかる上に熱量を持って音楽活動する人は学生が多いのでみんなお金がありません。

だからスタジオ代をケチったり、ライブのチケットノルマで揉めたりする事は結構あったりします。

でも、そういう人に限って演奏がめちゃくちゃ上手かったりして、バンドメンバーを揃えて活動するのは本当に苦労するものでした。

僕の先輩の話ですが、お金が無さすぎて当時はティッシュに醤油を付けて食べていた、とか、5日も風呂に入らない、なんてエピソードもあったりします。

それだけみんなお金に余裕がないのです。

だから、バンド活動ってなかなか続かないんです。人間関係や音楽性で離れていく人もいるんですが、そういう話も突き詰めていくと、日々のバンド活動にかかるお金が引き金だったりするんですよね。

ドーナツ天使もバンドでお金に苦労していたのか

じゃあ僕自身はどうだったかって言うと、確かに人並みに貧乏だった時代もありました。

でも、他のバンドマンにはない強みを持てたのでティッシュを食べるような貧乏生活はしませんでした。笑

それは、作曲が出来たという事。

上で書いたように、他のメンバーがお金の問題なんかでバンド活動を続けられなくなってしまい、なかなか音楽活動が進まない結果、僕は本格的にDTMにのめり込むようになりました。

そして出会ったのが、初音ミクです。

ここから、僕の音楽活動は大きく一変しました。

・・・と、長くなりそうなので、これは次の記事で書きますね。


次回、ボカロP編へと続く!



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