心の蕁麻疹。

心が痒くて居た堪れない
苛苛のうち一日終わる
溜息混じりに帳が降りる
途切れの朝も暗闇の中
太陽が不謹慎なみたいだ

心は掻くのが難しい
常に身体を移動している
ひたいあごへそふくらはぎの上
運良く場所が分かっても
力加減は至難の技だ
皮膚はただれて心は荒む
魔女の乳首のように冷たく
過度な息吹のように厄介

心に蕁麻疹がぽろぽろ
心無しか心が痛い
休めばすぐによくなるだろう
なぜかは知らぬがよくなるだろう
跡は消えても記憶は残る
心は決して忘れはしない

忘れたいことばかりだけれど
眠ってしまえばどうでもいい
夢現より行かせてしまえ
傷口は風に晒してしまえ

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