嘘と罰。

あなたは嘘が似合うから、私はそれを受け入れる他がなかった。いや、例えあなたの嘘を受け入れないことを神に誓ったとしても、神さえもあなたの嘘を見破ることはできないのではないかとさえ思う。あなたの嘘はとても高尚で、とてもコケティッシュだった。あなたの嘘を現実事として捉えてしまえば、どれだけ素敵だっただろうか。あなたの嘘には、そういう蠱惑的な何jかが大半を占めていた。

それでも私は、現実は現実でないとならないと思っていた。それが、幻想に近い伝統的な価値観であることは理解していた。しかし、それを理解していてもなお希求できるものこそが価値観であると私は思う。それだから、私はあなたとの関係を断ち切った。あなたへの陶酔を断ち切ることは、私にとって死に値するものだった。(それにあなたは、嘘で私の思考をそのように装丁した)それでも私はあなたと袂を分かった。それは、あなたの初めての挫折だったのかもしれない。

ある意味で死人になった私にとって、生きることはさながら罰のようである。それでも、私は今日も生きているし、あなたも今日を生きている。世界はそのようにして、今日も太陽から遠ざかっている。

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