パルフェ・タムール。

完璧な愛はこの世に存在しないけれども、それを希って生きていた方が幸せである。僕はしばしば、ささやかな儀式を執り行う宮司になる。儀式は人生を豊にする。イニシエーションがなければ、人は同じ生活を繰り返すように設計されているからだ。

プランターに鎮座するスミレが神様の化身。御神酒はパルフェ・タムール。目を閉じて、芳潤な香りに陶酔する。神様の前で、僕はあらゆることを告白する。自分の弱き所を認め、苦しみを吐露する。神様は深い愛でそれらを一身に受け止める。献げたパルフェ・タムールを一頻りすれば、完璧な愛の概形が見えるような気がする。

I will follow him. 私は過ぎ去った日々よりも、明くる朝を楽しみに生きている。

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