介護の話 「綺麗な介護ほど利用者には酷」
とある介護事業所の責任者をしながら介護観が独特な男、ryuです。
26歳の時に介護福祉士を取得し、昨年35歳で介護支援専門員を取得しました。
ちなみに介護福祉士は国家資格ですが、介護支援専門員は民間の資格。
しかし介護福祉士の合格率50%オーバーに対して、介護支援専門員の合格率は10%〜18%と意外と難関なんです。
どんな資格も必ずそうですが、教科書が教えてくれるのは「正攻法」だけです。
教科書に「実際はこれを無視してこうしましょう」なんて書きませんからね。
今回は高潔な介護を心掛けている方々に対する問題提起として、普段思っていることを書かせていただきます。
「誰のためのリスクマネジメントか」
転倒、喉詰まり、誤嚥、失禁、その他BPSD。
対応すべきことは沢山あります。
転ばないように座っていてもらう
喉つまりしないように細かく切る
咽せないようにトロミをつける
失禁で汚さないようにオムツを使う
必要程度に合わせて適切な対応を行いますが、時に気づかずして職員寄りのケアになっていることがあります。
転ばないように、というのが「怪我をさせたくない」ではなく「怪我をされたくない」という目的で転倒予防の対応を選んでしまうというようなケース。
介護は基本的に「利用者本位」です。
もちろんサービス利用に必要な範囲で折り合いをつける必要はありますが、介護者に寄ってはいけません。
限りなく利用者側に寄せてケアに当たるのが原則です。
禁止や制限が自分たちのために作ったものではないかを再確認しましょう。
事故や失敗がないのは自分たちがしっかり介護してるからなのか、利用者さんがガッツリ介護されてるのか。
「それって健康管理?」
私の事業所では月に一度を目安に「特食会」というイベントを開きます。
食事は基本的にカロリー計算されたメニューが食材会社から届き、一汁三菜でバランスの取れた食事が提供されます。
ちなみに、バランスの取れた食事を3食きっちり食べると…しっかり太ります。
特食と言うと良いものを食べるように聞こえるかも知れませんが、実は逆の方が多いです。
カップ麺やマックのハンバーガー、菓子パンといったジャンクなもの。
これを他事業所の方に話した時
「えぇっ!そんなの食べさせちゃダメだよ!」
と言われました。
ハハハッ!と笑って流しましたが、心の中では
「理由をしっかり説明してください。」
と苛立ちながら思ってました。
日常生活であれば一食抜いたり間食したりカップ麺で済ませたりってありますよね。
施設生活でそれはダメなことでしょうか?
数日で一食抜くことが不健康につながりますか?
一ヶ月に1、2回ジャンクフード食べるのは不摂生でしょうか?
ジャンクフード=不摂生・不健康・ダメ
と紐づけるのはやめましょう。
高齢者でも食べてきたものですから、食べることは本来特別ではありません。
むしろ普通です。
ただ、いつも食べるともちろん身体にはよくないので、上手くコントロールはしてあげましょう。
まだまだ喋れますが、この辺にしておきます。
最後まで読んでくれてありがとうございます!
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