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商品が売れない2つの理由

同じように棚に並べても、売れる商品と売れない商品がある。売れる商品は放っておいても次から次に顧客のカートに吸いこまれていく一方で、売れない商品は、前世からの宿命のように、微動だにせず同じ場所に佇んでいる。なぜこのような差が生まれてしまうのか?それは売れていない方の商品にポイントがある。

商品が売れない理由は大きくいって2種類ある。価値が伝わっていないか、必要とされていないかである。商品が顧客の手に取ってもらえないときは、どちらが理由かを見極める必要がある。 

そもそも、商品が売れるのはどういうときか?買い手がその商品に対価以上の価値を見出したときである。自分の資産を渡してでもその価値を手に入れたいと買い手が思ったときに、取引が成立するのである。したがって売り手側は商品にどんな価値があり、それを手に入れることで、生活がどう変わるかを、買い手側に伝える必要がある。商品が売れていないのは、顧客に価値が伝わっていないだけのことも多い。

売れる商品は価値がわかりやすい商品である。しかし、価値がわかりやすく、顧客に手に取ってもらいやすい商品はむしろ例外で、よく売れる商品を基準にしてしまうと、価値を伝えることをおろそかにしてしまう。

企業がなぜその商品を提供するのか、どんな価値を提供しようとしているのかには、必ず理由がある。その商品を通じて、顧客に何をもたらそうとしているのか、これは企業のアイデンティティに関わる問題である。顧客の生活を豊かにするためには、価値を伝えることに力を入れなくてはならない。

では価値を伝えるにはどうすればいいか?色々な方法があるが、コツは本質的な価値を伝えることである。あくまでその商品ができること、その商品がもたらす価値を訴求することである。ここに相対的な価値(例えば他社製品と比較して〇〇)を持ち出すと、伝えたいポイントがブレやすくなる。あくまでその商品ができること、その商品がもたらす価値を訴求し、判断は顧客に委ねることである。

一方で需要を見誤り、顧客に本当に必要とされていない商品は、残念ながらどれだけ価値を伝えても顧客に選んでもらうのは難しい。シビアだがビジネスの世界では、いらないものはいらないのである。失敗を反省にして次に活かすしかない。したがってまずは、商品の良さを伝える工夫を売り手側はすべきである。

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