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【詳報】IRONMAN JAPAN SOUTH HOKKAIDO

※エントリーフィーについて情報があったので追記しました。

激動の2023年もいよいよ押し詰まってまいりましたがNote界隈トライアスリートの皆様いかがお過ごしでしょうか。

私は年末のBeyondまで三週間という超重要な時期に風邪を引いて丸三日寝込むと言う大ポカをブチかましてしまった(これもまた、実力・・・)。めちゃめちゃ意気込んで申し込んだBeyondだが、またしても撃沈の予感しかない。まぁいい、あれは年末のランナーのお祭りみたいなもんだから・・・

正式発表

さて(気を取り直して)、先日突如浮上してビックリしたIM南北海道がついにIronman.comサイトに正式掲載された(なぜかトップから検索すると出ないけど、下記URLに確かにある)。

以下は、誰でもアクセスできるところから私が勝手にピックアップしてまとめているだけで、読み取れる以上の新しい情報は特にない。過度の期待をされないように。

謳い文句が奮っている。

世界中の海峡横断スイマーの憧れ、津軽海峡をスイムコースに採用
自動車専用道路の函館-江差自動車道を特別にバイクコースに採用。信号なし、制限速度なし!
北海道らしいのどかな風景を眺めながら、木古内町の平坦なコースでベストタイムを叩き出せ!

Ironman.com South Hokkaido

海峡横断スイマーって知ってはいるけど、津軽海峡は「憧れ」なの?まぁそれにしても、ロングのトライアスロンをやる私でさえ、海峡横断スイムってのはとんでもないな、と思うものだ。

だって津軽海峡って一番狭いところでも20キロはあるよ?ランでもそれなりの距離だし、普通の人なら自転車でも走らないでしょ。自分がやったら10時間は掛かるだろうな・・・いや〜やらないやらない(笑)

海峡横断の人がここを泳ぐのかどうかは、知らない

スイム

スイムコース自体は北斗市の上磯漁港のあたりに設定される。湾内なので比較的おだやかな海になることが期待できる。水温は例年21度前後とのことでウェット可。ビーチスタートの二周回とある。大まかにスイムコースを予想してみると・・・

こんな感じ?(これはあくまで予想)

たしかにこの漁港近辺には広い駐車場など、T1設営に十分なキャパがありそうだ。五島とかもそうだけど、漁業関係者の方々のご理解・ご協力は必須となりそうで、記者会見の際にそのあたりを気にしている人もいた。

通常のアイアンマン形式だとすると、スタートは5秒おき5人ずつとかののウェーブのはず(FAQにも、そうある)だから、バトルを心配する必要はなさそう。今年のコスメルみたいによほどの悪天候でも無い限り、スイムは順調に実施されそうだ。

バイク

実行委員会の人も自慢げに言ってたけど、バイクコースは今大会の目玉だろう。自動車道を閉鎖して、ほぼそれだけで180キロというのは日本はもちろん世界的にも珍しいんじゃないか。

いまんとこ、これ以上細かいコース情報はない

実は上の図を実際の地図に重ね合わせるとバイクコースの位置が全然合わない。おかしいなと思って調べたけどやっぱりコースは「函館・江差自動車道(E59)」で間違いない。上の図はだいぶズレている。

それはさておき、この自動車道は特に北斗市茂辺地〜木古内町の区間が昨年開通したばかりの高規格道路だ。路面状態は相当良いことが期待できる。ただし、記者会見でも言及されていたように、自動車道の「フラット」というのはクルマにとってフラットということで、我々のバイクにとってはややアップダウンがあるのではないかと踏んでいる。

いずれにせよだいぶ快適なバイクコースであろうことは間違いない。

詳細が発表されてもないのに空想で語っても仕方がないが、コースの構成についてもう少し考えてみる。バイクコースは「三周回」とある。

北斗中央ICから木古内ICまでは約25キロ

コース図をみるに、T1の北斗市からスタートしてまず国道228号を西に進み北斗富川ICから自動車道に入り、あとは木古内IC〜北斗中央IC間を往復するものと思われる。

単純に三往復したら150キロ+α、もう一度木古内へ行ってちょうど180キロくらいになりそうだ。つまり三往復半ということ・・・もしかして割と単調で「またかよ・・・」という気分になってしまうのかも?

しかし、このコースならそもそも交通量は少ないだろうから規制による影響は限定的だと思われるし、高速道路だから余計な侵入車両の規制をする必要もない。周辺住民の方の生活道路を占拠する区間も極めて少ない。なかなか理にかなっているかも知れん。

ラン

T2は木古内町タウンホール、とある。要は「町役場」だ。と聞くとド田舎の古色蒼然たる建物を想像してしまったが、ストビューで見てびっくりした。

めっちゃ立派やん・・・(失礼しました)

これまた広大な駐車場もあり、IMのT2として十分なキャパがありそうだ。さてここからのランコースはというと、、、これまた「一周約14キロの三周回」とある。現状のコース図の大雑把な線から一周14キロのコースを引いてみたのが下図。

これまたもちろんただの予想に過ぎません

当たらずとも遠からず、、、といったところだと思う。一応フラットということだが、川沿いに遡上していくし、新幹線をくぐったり橋を渡ったりするのでそれなりのアップダウンはあるものと思われる。

42キロを14キロの三周回で刻んで考えるのは結構好きで、五島のような10.5キロ四往復よりは景色もバラエティに富んでいそうだし、割と良いかもしれない。

いずれにせよアイアンマンのランが楽になるわけはない(笑)ので、だからどうとか考えてもしょうがないんだけどね。

でも総じて「良いコース」の予感がすることは間違いない。

大会会場

気になるのは、大会前後の動線だ。いわゆる「Main Venue」たる会場は「Hokuto City Culture Center」とある。たぶん、周辺の施設からして「北斗市総合文化センターかなで〜る」のことだと思われる。

T1の上磯漁港から徒歩1キロ程度と、良いロケーションにある。

この辺はいろんなお店もあり、モノの調達に困ることはなさそう

アイアンマンの参加者枠は1,500人規模であり、関係者も含めて開会式・閉会式等ではかなりのキャパがないと収まらない。この文化センターは大ホール1,000席ということなので普通に考えると足りない。ちなみに皆生で使う米子コンベンションセンター大ホールは2,000席。五島の福江文化会館が1,100席くらいなのであの規模感に近い。いずれにせよそれは何らかの方法で人数を分けるとか、リモート視聴可にするとか、工夫する余地はあるだろう。

スケジュール

次に気になるのが大会日程だが、まだ非常に大雑把なものしか公開されていない。

公式サイトより

重要なポイントがひとつ「レジストクローズ」が13日(金)になっていることだ。FAQによるとアスリートチェックインは必ず13日(金)の午後2時までに済ませること(例外は認めない)とある。他の大会なら最悪土曜日入りでもどうにかなるところもあるが、今回はそうは行かないということだ。まぁ、アイアンマンはお祭り週間だから、木金は有給取得ということで(ちなみに16日(月)は敬老の日)。

宿泊問題

さてスケジュールと並行して悩ましいのが「どこに泊まるか」問題だ。今回メイン会場となる北斗市だが、T2=ゴールの木古内からは30km近く離れている。さらに、北斗市はいわゆる観光地ではないためか、驚くほど宿泊施設は少ない。

ゴール地点の木古内町については北海道新幹線の駅があることもあってビジホがひとつあるが、もうすでにレースの週末は埋まっている(ただ、これについては大会側が公式ツアー用にぜんぶ押さえている、という説もある)。

大会側も、函館近辺に宿泊してレース後は近隣の湯の川温泉で疲れを癒してください、といったことを想定しているようだ。となると大会前後の動線はかなりの距離になりそうだ。大会期間中はたぶんシャトルバスが運行されると思うが、移動時間をしっかり考えないと各種催しに間に合わないとかいうことになりかねない。

14日(土)のバイクチェックインが自前持ち込みだとすると、北斗市のT1まで約10キロ+αという感じだ。自走またはシャトルで運搬、必要に応じて現地でスイム会場の下見、その後適宜エキスポによってまたシャトルで函館に戻る、といった感じか。

15日のレース当日はT1まで間違いなくシャトルバス利用になるだろう。五島の場合の福江〜富江の15キロよりは近い。ただ、問題はレースが終わるT2=ゴールがさらに離れていることだ。

便宜上函館駅から上磯漁港まで

T2=ゴールしたあと当日にバイクピックアップが無いとすると(ボロボロに疲れた身体で)シャトルを乗り継いで函館に泊まり、翌日また木古内に戻ってバイクピックアップ、そして北斗市でロールダウン他セレモニーという流れになる。

かといって木古内に泊まれるとしても、当日の朝30キロのシャトル移動に加え、前後のセレモニーでもいちいち往復60キロのシャトル移動になる。いずれにせよそのあたり多少の不便は覚悟しておいたほうがよさそうだ。

往復・現地交通手段

あとは宿泊地や日程とも絡むが、主に本州首都圏から遠征する場合の交通手段。大まかに以下の三つの方法が考えられる。

  1. 羽田〜函館空路(+レンタカー?)

  2. 東京〜新函館北斗新幹線(+レンタカー?)

  3. 自動車で大洗〜苫小牧フェリー→函館

まぁ、クルマで東北道走って大間〜函館フェリーというのも無いことはないけどタイパ悪すぎるので却下。そういった意味では上の3.もあまり現実的ではないことから、ほぼ1.か2.に集約されると思われ、実際問題ほとんどの人が1.を選択するのでは無いだろうか。

タクシーやシャトルもあるだろうけど、レンタカーのキャパも気になるし、できれば仲間内で調整してミニバンを借りて動くなどしたほうが合理的だろう。

いずれにせよ公式の情報が無い今、下手に焦ってもしょうがないのは事実だ。

エントリーフィー

最後に気になるのがエントリーフィーだが、これもまた「気にしてもしょうがない」類のものだ。もう申し込むことは決まっているのだから、よっぽど法外な金額でないかぎり粛々と入金するだけである。

ただ、そうはいっても気になるものは気になる。ちなみに前回のIM北海道では8万円ぐらいだったようだ。しかし、現在の海外アイアンマン大会の相場はというと

  • ハワイ(世界選手権):20万円超〜

  • マレーシア:約11万円〜

  • ケアンズ:約11万円〜

  • テキサス(北米選手権):約12万円〜

と言った感じで、早く申し込めば若干のディスカウントはあるが、概ねどこも10万円超であることは変わりない。南北海道も一声10万というのは十分ありうると思っておいた方が良い。このなんでも値上がりのご時世だけにいやらしい話だが「だから出るのを差し控える」か「それでも出たいから出る」の二択なのだから仕方がない。

【追記】発表があった模様。Tier1(300人)750ドル(現レートで約10万6,600円)Tier2は790ドル。要JTU登録。

申し込みは2023年12月19日(火)9時〜

さすがにつくばとか、一時期の五島のように「クリック合戦→瞬殺」ということはないだろうけど、今回の南北海道は久しぶりの国内アイアンマン復活ということもあって非常に注目度が高いはず。うっかり「あっ気づいたら埋まってた」などということのないようにしたい。

ただ、そうは言っても9月15日という開催時期に悶々としている人たちもいるだろう。9月初には国内最大人気大会の佐渡があるし、コナスロットを獲った人たちは一ヶ月後のことを考えるとさすがに避けるだろう。佐渡B→南北海道にするか、という思惑も飛び交っているようだ。

さて最後に、これも公式サイトにすでにある情報だがFAQになかなか興味深い内容が含まれているのでいくつかピックアップしておく。

FAQ

  • リレーはありますか? →ありません。

  • 用品類は事前に送付されますか? →されません。かならず現地受付で受け取ってください。

  • 出場資格(完走実績等)はありますか? →ありません。(←!!)

  • 世界選手権スロットは? →(FAQに記載ないが30とのこと。女子コナ10・男子ニース20か?)

  • オフィシャルフォトは? →いつものSportografがやります。

  • 制限時間は? →スイム2時間半/バイク10時間半/ラン17時間(いずれもスイムスタートからの経過時間)

  • ディスクホイールは? →OK。

特に上から三つ目の出場資格の点。これは今後改定されるのかこのままなのか知らないが、驚いたことに特にどこかのレースでクオリファイしてないといけない、という規定は無い、とある。

このまま受け取ると、特にODの完走実績などがなくてもいきなり挑戦してもよろしい、ということになる。もちろんそんな無謀なことをする人はめったに居ないと思うけど。

ただ、例えば来週の申し込み時点ではまだ完走実績はないが、来季初めからしっかり取り組んでいくつかのレースで経験を積み、きちんと練習をすれば完走することは決して不可能ではないだろう。まして他競技等で十分なフィジカルを持っている人であれば、スイムさえクリアすればあとは我慢するだけで結構な好成績を期待することもできるだろう。

とはいえ、やはりアイアンマンディスタンスというのは「スタート地点に立ったものは皆勇者」と言われるもので(自分もかつてはそうだったが)やったことない人にとっては途轍も無い壁として立ちはだかっているだろう。

しかし、それだけに(国内他ロングの大会も同様だが)アイアンマンを完走すると壮大な達成感、自己肯定感が得られる。一部のツヨツヨの人達を除いて、ほとんどの人が十数時間の苦悶の時間を乗り切ったあとに訪れる、歓喜のゴールエリアの「IMマーク」のレッドカーペットを踏み締めながら聞く

YOU ARE AN IRONMAN!!

このコールの瞬間にすべてが報われ、それは一生の誇りとなる。

いろいろ(決まっても無いことを)書き殴ったが、これから挑戦しようと思っている人の参考になれば幸いである。叶うならば、ぜひ9月に現地で会いましょう。

とかなんとか言っても人生何が起きるかわからない。練習がうまくできないかも知れない。近親に不幸があるかも知れないし、天変地異があるかも知れない。怪我・病気に見舞われるかもしれない。ただ淡々とできることをできるだけやって過ごすのみである。

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