怒りというボトルキープの期限が切れて 今日は快晴

怒りに震えている。
この恨みはらさずおくべきかぁあああ!!、魔太郎が来る状態である。
つぎからつぎへと怒りの感情がわきでて止めどもない。
血管は膨張し、目は充血し、皮膚は乾き、関節は震え、眠ることはできない。
うぎゃーと叫びながら走り出し、あおり運転の糞車を素手で殴りたい衝動が沸き起こる。

日頃から散々、他者の感情に寄り添い怒りに震える声を聴いてきた。
声を聴き共感しながら、まあ落ち着こう、冷静になればそんな大げさなことでもないから、と思う心で包んできた。
にもかかわらず、我が身に投げられた理不尽なハラスメントには我慢できない。
ヤツラの全人格を否定して徹底的に叩きのめし地獄へ落としてやろうか、と本気で計画している。
それほどの怒りなのだ。
じゃ、そうすればいいではないか。
社会通念的な正義はワタシにあり、ヤツラにできる合理的な言い訳はゼロなのだから。
そこにある正義の名の下にヤツラを叩き潰すことはできる。
絶対に口答えできない完璧なロジックで床を舐めるほどひれ伏せさせる。
この糞ども、思い知ったかぁあ、ど畜生めぇええええ!!
それを実行しているオノレを顔を想像する。
顔が崩れている。
目が潰れ、全身がネジ曲がっている。
激しく泣きながら、鼻水とよだれを垂らし叫んでいる。
こほどの怒りに支配されているオノレが悲しい。
その顔が哀しい。
身体が心が・・・・魂から遠くへ、、離れて、、いく。
ワタシが私ではなくなっていく。

それなのに怒りはとめどなく湧いてくる。
顔はさらに酷く崩れている。
すべてが自分のものではなくなる。
制御が効かない。
一人でいると駄目だ、、、このままではだめだ。
LINEで友人に愚痴った。
5行愚痴った。
友人は30行の「怒りの共感」を返してくれた。
それを読みながらアタシは笑っていた。
泣き笑いである。
なんでアタシより怒ってんだよぉ、、、目頭が熱くなる。
かぎりなく涙があふれる。
崩れた顔がかたちを取り戻す。
青く冷めた顔に温かみが戻る。
膨張した血管が濁った血液が一滴の言葉で澄んでいった。
ありがとう、、意識することなく呟いていた。

あ、やっと、アドラー先生の声が聞こえててきた。
怒りに拘束され聞こえなかったんだ。
そうだ、普段からアタシが言ってきたことではないか。
傾聴のときにも怒りが静まった話し手にはポツリと伝えてきた。
そう、他者の課題まで背負い込み怒ることはないんだよね、と。
他者の反省はその他者のものであり、
他者の成長はその他者にしかなしえない。
全てはその他者の課題である。
アタシにはその他者に対する義務はなにもない。
その者が自覚して課題に対峙するしかないのだ。

他者であっても求められるものには、全力になる。
全力で傾聴し、全力で共感し、全力で応援する。
でも求められもしないのに関わる必要はない。
それこそお節介ではないか。
実害に対する怒りは残るが、過ぎたことは仕方がない。
今後の実害は予想できる。
予想して回避すればいい。
それでも実害が発生すれば毅然と対応する。
それだけのことだ。
それで組織全体がおかしくなるなら、そうした組織だったということだ。
狂った少数に狂わされるだけの軟弱な組織だっただけの話なのだ。
それも仕方ないことではないか。
アタシはこの組織を背負うつもりはない。

あぁ、書くことでも怒りを鎮めることもできるのだな。
少し落ち着いてきた。
なかなかできない「怒り」も、久しぶり実感できた。
よかったよ。
傾聴のときの話し手もこの感情を道連れに訴えていたんだよな。
「この感情」がどんなんだか、わかったよ、本当だね、自分でもどうしようもない感情なんだ。
怒りに震えている自分への嫌悪感も味わえた。
ほんと、持って行き場のない嫌悪感もよくわかるよ。
これからは、アタシも30倍あなたと一緒に怒ろう。
そうしたら、あなたは少しは笑ってくれるだろうか?
少しは怒りから解放されるだろうか?
こんな気持になれることを教えてくれた友人にも感謝だ。
ありがとう、嬉しいよ。


怒りというボトルキープの期限が切れて 今日は快晴

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