ホモ・デウス @場末の呑み屋

「ホモ・デウス」を読み終えた。
「サピエンス全史」に引き続き、ネタの宝庫、思考の洪水である。
何かを書きたいのだが、どこから手を付けていいのかわからない。
お手上げ状態の挙げ句、noteの他所様のお庭(コメント蘭)を整理もつかないまま汚しまくってしまった。
マジで困った暴れん坊だorz。自嘲しよう。
仕方がないので、場末の居酒屋へ行った^^;
「ホモ・デウス」のなかにも名前を連ねた企業(某巨大ジャングル通販)の社員である常連さんに話を振るために。

毒多:「ホモ・デウス」読んだんだけどさ〜。君ぃ読んだ?
常連:本は一切読まないよ。
毒:おお、そうなの?(ニヤっ)。ねぇ、知ってる?人間って「心」とかじゃなくて、「情報」でできてるらしいで^^
常:知ってる。
毒:え、知っているの? 人間は情報でアルゴリズムらしいでぇ^^
常:そうだよ。
毒:えええ~、わかってるみたいに簡単に肯定するな。
常:それは常識じゃないの?
毒:いやいや、オレは「ホモ・デウス」を読んで初めて知って、驚き桃の木なんだけどな。
常:常識でしょ。
毒:おっ・お・・まぁええわ(^^;)、でな本ではな、人間の有機アルゴリズムも、AIなんかの非有機アルゴリズムも同じだっていうねん。
常:なんで大阪弁なの? そうだよね。
毒:お、おお、そうだな。君とこの会社もあらゆる「情報」を集め倒してるやろ。
常:だから前に言ったでしょ、物販なんて儲けはないんだって。
毒:物売るふりして情報集めとったか。
常:それも常識。
毒:そ、そうかorz。
常:でしょ。
毒:でな、人間アルゴリズムも人間外部のAIアルゴリズムも同じやけど、情報の扱う量が桁違いやから外部アルゴリズムからアドバイスを聞いとけばいいってことになるらしい。
常:まあ、そうなりつつあるよね。実際、自分の考えなしに外部の情報を鵜呑みにする人多いし。それで商売している部分はあるし。
毒:自分で考えへんと、どんどんアホになるんとちゃうか?
常:まあねぇ。占いとかでも、信じる人いるし。
毒:お、占いはアルゴリズムだったんか?オレは占いなんかしないし、信じないけどな。
常:ボクもよく知らないけど、占いだって時間をかけたアルゴリズムかもしれないんじゃない。
毒:お、おう、オレも知らへんけど、全ての可能性は否定できないな。でも信じへんけどな。
常:まあ、占いならそうかもしれないけど、これからの思考とか学習はね。個人の下手な考えより、AIのほうが情報が膨大だし計算能力も高いし間違いはないんじゃないの
毒:君、ほんとに「ホモ・デウス」読んでへんの? 本と同じこと言いよるなぁ。
常:まあ、昼間は毎日そんな会話ばかりだし。
毒:お、おうそうなんか、ところでAIが学習したおしたら、人間なんぞ不要とするらしいで・・・人間終わってねぇ??
常:それは今のとこ大丈夫。
毒:な、なんでやねん。
常:だからなんで大阪弁なの?
毒:、、おう、気がつかへんかったわ、、驚いたときのアルゴリズムかいなぁ
常:それは違うとおもうけど、まあ、今のとこアルゴリズムでの学習範囲とか学習の設定を決めるのは人間がしているから、とりあえずは大丈夫でしょ。
毒:ん、それは今のとこなんだよな。そのうちAIが勝手に学習し始めるってこともあるんとちゃうか? そうだ「2001年宇宙の旅」でも学習したHALが人間殺しよった。
常:何それ、映画?
毒:せやキューブリックやんか。
常:映画も観ないからね。
毒:そ、そうか、始めからおわりまでポカ〜と口を開いて観てた映画だけど、よう考えてみたら、サピエンス全史からホモ・デウスまでと被るんとちゃうか。
常:そうなの?知らないけど。
毒:すまん、読んでへん、観てへんでは、なんも解らへんな。スルーしてくれ。それにしてもリアルでも人間が・・・
常:まあ、あるかもしれないね。子どもや孫のころはちょっとねぇ〜。
毒:そやろ。それや、殺されるまで行かへんでも、本に書かれていたのは「情報を扱う」ほうと「取り残される」ほうと完全に分かれるみたいやで、君、支配者、オレ棄民みたいな。
常:まあそうなっていくだろうねぇ。どっちがどうかは知らないけど。
毒:まあ、いいんだけどね棄民のほうが気楽で。
常:そんなこと言ってるから仕事なくなるんでしょ。
毒:ま、そうなんだけど、必死で仕事をとってくるのもなんだかだしねぇ。
常:ダメじゃない、ちゃんと働かないと。
毒:まあなぁ、生活があるしねぇ。
常:毎日忙しいのも大変だよ。それにしてもなんか楽しいことないかなぁ〜。
毒:あれ?そうなん? オレなんか毎日が楽しいけどな。
常:仕事もなく気楽そうでいいよねぇ。
毒:そうそう、仕事もないし、時間はあるし、金はないけどな。・・・ん?ほっとけや。
常:楽しいことないねぇ〜、仕方がないから今週もゴルフでもいこうかなぁ。
毒:お、ゴルフな。ええんとちゃう?楽しみなはれや。オレは楽しくなくなったからもうやめたけど。
常:・・・そうだったねぇ〜、一緒に行くっていってて辞めるだもんなぁ
毒:すまん、でも「仕方がない」につきあわれへんわ。楽しいことしかやりたくなくなってしまったんや^^;
(まだゴルフをやっていた頃によく行っていた練習場の常連の隠居老人がクラブを振りながら「毎日こんなことしかやることないんだよなぁ」とボヤいている姿が浮かんだが、煤けた換気扇に吸い込まれて行った。)


それにしても業界では「ホモ・デウス」路線は常識だったらしい^^;
人間の存在の認識に相違があることはなかなか信じられない。
いろいろな場面での未確認の前提が違っていたのである。
この常連さんとは歳も近くよく話はするものの、ちょくちょく話が食い違っていたのだけど、やっと食い違う根本原因がわかった気がする。
めちゃアナログな場末の呑み屋の常連さんが「データ至上主義」とは思えないけど、わりに淡々とそうしたベクトルで思考していたんだよな。
すでに見ている世界が違うのかもしれないなぁ〜^^;。(つづく)


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