物語のラストで分かるタイトルの意味とは⁉「葉桜の季節に君を想うということ」
こんにちは、読書子です。
本日、紹介する小説はこちら。
歌野晶午作「葉桜の季節に君を想うということ」です。
「このミステリーがすごい」第1位、「本格ミステリベスト10 」1位など。
2004年の様々なミステリー賞を総なめにした作品です。
意図的に事実や描写を省き、読者を誤認させる手法「叙述トリック」が用いられており、最後に全て分かった時は「やられた~」と思うと同時に、感動しました。
では、あらすじを簡単に紹介しましょう。
『自称「なんでもやってやろう屋」で元私立探偵の成瀬将虎は、同じフィットネスクラブに通う久高愛子から、高齢者をターゲットに胡散臭い布団や食品を売りつける「蓬莱(ほうらい)倶楽部」の調査を依頼されます。
愛子が将虎に調査を依頼した理由は、交通事故で亡くなったおじいちゃんの久高隆一郎が、実は保険金目的で殺害されたのではないか。
また、保険金の受取りが蓬莱倶楽部になっていたことから、この会社が殺害に関与しているのではないかと疑問に思ったからでした。
将虎は早速、調査を開始しますが、そこで自殺を図ろうとした麻宮さくらと運命的な出会いを果たします。
蓬莱倶楽部の調査と並行してさくらと交流を深めていく将虎ですが、彼女には人には言えないある秘密を抱えていました。』
主人公の将虎は、警備員やパソコンの講師をしていたり、過去には訳あった一時期任侠の世界にいたりと、凄くパワフルな男性です。
蓬莱倶楽部の調査がメインで話は進んでいきますが、自殺を図ろうとした麻宮さくらを助けたり、生き別れた娘を見てきてほしいという飲み仲間からの依頼をこなしたりなど、人のために奔走する将虎の姿がカッコイイ。
また、蓬莱倶楽部の人間に追い詰められる場面では、ここからどうやって逃げるのとドキドキ、ハラハラもさせられました。
ただ、最後の最後にどんでん返しを食らい、びっくり!
「くそ~騙された、でも面白かった」というのが正直な感想です。
そして、タイトルの意味も分かってスッキリしました。
一度読んだら、もう一度見返したくなる小説「葉桜の季節に君を想うということ」
気になる方は、ぜひ読んでみてください☆
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