一人暮らし学生でも木の壁が欲しい!
前回はDIYでオリジナルデスクを制作し、こだわりのデスク環境が仕上がったのでした。
次なるDIYプロジェクトは「賃貸の部屋に木の壁を作る」です。
この計画を思いついたきっかけは、コレです。
無印良品。
無印良品にはディスプレイ用の木の壁が設置されている店舗があります。見たことある方もいるのではないでしょうか。
ビビッと来たわけです。
自分の部屋にもコレみたいなものを作ったら絶対良い雰囲気になると確信しました。
木目をプリントした壁紙なんてものは色々出回ってますが、本物の木材には勝てないはず。
今回のDIYの条件は以下の通りです。
本物の木材を使う
一人暮らし学生でも無理のない金額で作る
原状回復可能とする
それではやっていきましょう。
0. 用意するもの
今回必要となる材料、用具は以下の通り。
杉野地板 (1820×180×12・5枚束) | 4セット
2×4材 8F (38×89×2440) | 4本
サンドペーパー #80, #150, #320
ワトコオイル ミディアムウォルナット 1L
スポンジ刷毛
木ねじ(太さ3.5mm・長さ40mm・100本)| 1セット
2×4アジャスター アイアン ラブリコ | 4個
サンワサプライ モニターアーム CR-LA301
(必要な場合・後述)鑿(のみ)
(必要な場合・後述)ハンマー
1. 杉野地板の表面処理
今回のメイン材料です。
杉板(1820×180×12)5枚束×4セット。
1束1,900円と、木材にしては破格の安さです。
そのぶん仕上がりは無処理に等しく、表面はガサガサでささくれだらけ。木の粉もどんどん出てきます。
逆に言えば、活かし方次第でワイルドでインダストリアルな木目を得ることができるという、ポテンシャルの高い素材でもあるんです。
これをサンドペーパーで塗装可能なラインにもって行きます。
まずは掃除機で木の粉を吸い取ります。
粉があらかた吸い取れたら、サンドペーパーで磨きます。
メチャクチャ粉が出るので、屋外(賃貸なのでベランダ)で行います。
80番、150番、320番と3段階の番手で磨いていきます。
合計で20枚あるのでけっこう時間がかかりました。
2. 杉板を切る
今回の設計図はこんな感じ。
さきほどの杉板をフルで使う材と半分に切る材が12本ずつ必要となります。
3. 杉板を塗装する
前回も実績ありのワトコオイルです。カラーは前回と異なり、濃いめの色「ミディアムウォルナット」を使用します。同じ色だと見た目的にデスクが木壁に埋まってしまうと思ったからです。
ちなみに最初は200mL缶を使っていたのですが、全然足りませんでした。前回のデスク天板と違い仕上がりが粗く表面積が大きいため、木材が塗料を吸いまくるのが原因だと思われます。
追加で1L缶を購入。
4. 2×4材をカットする
購入した2×4材を(天井高さ)-75mmの長さにカットします。購入時にカットサービスで切ってもらってもいいですが、僕の場合は大した長さを切るわけではなかったので家でのこぎりを使って切りました。
5. 2×4材の端を塗装する
さきほど杉板の塗装で使ったワトコオイルで2×4材の一部を塗装します。このあと2×4材を柱に杉板を打ち付けていくのですが、配線・メンテナンス用に下部分は完全には覆わない設計とします。
したがって2×4材の下端部分はオモテから見えてしまうので、違和感のないよう塗装します。
左の2×4材はすでにラブリコのフェルトを貼ってありますがお気になさらず。後でやります。
6. (該当する場合のみ)2×4材に切り欠きを設ける
ウチの場合、壁に取り付けてある衣類掛けのレールが邪魔をするので、2×4材に切り欠きを設けてうまくかわします。
あまり使ってないので本当は外したいところなんですが、賃貸なので勝手なことをするわけにはいきません。
ノコギリで筋を入れ、鑿(のみ)をハンマーで打ちながら削っていきます。
7. 2×4材にアジャスタを取り付け、立てる
2×4材にラブリコのアジャスターを取り付けます。
説明書通り、上端にアジャスタ本体を、下端にパッドを取り付けます。
水平器を使って垂直をチェックしながら壁に立てていきます。
最近はスマホにも水平器アプリが付いていますね。
4本すべて立て終わりました。
アジャスタが思ったよりガッチリ固定してくれます。緩いのは絶対ダメですが、締めすぎても天井が持ち上がるらしいのでお気をつけください。
8. 杉板を柱に打ち付ける
電動ドライバーを使って、木ねじでどんどん打ち付けていきます。
可能ならばこの作業は2人で行ったほうがいいです。ドライバーを持つ手、木ねじを持つ手、杉板を支える手が必要なので。1人で行う場合、杉板に木ネジを甘く打ってから、右手でドライバーを持ち、左手で杉板を支える要領で行います。
すべて打ち付け終わるまで3時間ほど要しました。
9. モニターを壁に掛ける・点検口を作る
この壁は前回作ったデスクの正面に来ることになっています。せっかく穴開け放題の壁ができたことですし、モニターの壁掛けに挑戦してみましょう。
今回使うのはこの金具。
説明書を読みながら、モニター側の金具を取り付けます。これは手締めでOKだと思います。
次に壁側の受け金具を取り付けます。そのまま取り付けると壁とモニターが接近しすぎて後ろにケーブルを差せなくなることが判明したので、端材を挟んで取り付けます。
柱が通っている部分に、直径6mm、深さ40mmの下穴を開けます。壁に穴を開けないよう、ドリルの刃にテープで印をつけること!(本当は杉板や2×4材の加工時点、つまり2.や4.で穴をあけるのが望ましいです)
下穴があいたら、付属のネジで受け金具を固定します。
ここでふと思い付いて、壁の裏にケーブルを通せるよう穴を開けることに。この作業でも、壁に穴を開けないようにドリルの刃にテープで印をつけること!(これも本当は杉板の加工時点、つまり2.や4.で穴をあけるのが望ましいです!)
雑ですがどうせ隠れるのでOK。ACアダプタの変換器が穴を通らないのでそれだけは一つ上の板を外して通しました。
これもその場のアイデアですが、定期的にアジャスタのねじを点検できるよう点検口を作りました。こればっかりは板を一度外して作業しました。
行き当たりばったりな場面もありましたが、夢だったモニターの壁掛けも完了しました。
10. 完成
デスクや家具を元に戻し、部屋を片付けたら完成です。
いやこれ優勝でしょ......
大掛かりなDIYだったことを踏まえても、ここまで完成度の高い雰囲気を作れるとは驚きです。
Twitterで見かけるガジェット・デスク界隈のデスクなんて遠く手の届かないレベルだと思っていましたが、この写真を見ると意外と近づいてるかも?なんて思ったり。
またビジュアル面だけでなく、自由に穴を開けられる壁ができたことで、賃貸に居ながらにして壁の利用可能性が高まったのも大きなポイントです。
ただ、お金は想定より多くかかってしまいました。ざっくり合計すると費用2万4000円の(学生にとっては)大きなプロジェクトでした。
今回の材料や道具を一気に揃えるのは学生にとっては簡単ではないと思います。実際、僕も半年くらいかけて材料と道具を揃えることで費用の問題をかろうじてパスしました。製作自体はそこまで長期間かかるわけではないです。
それでもこの美しいデスク環境が完成すると思えば、価値あるお金の使い方だったと言えると思います。それぐらい満足度は高いです。
11. 参考
最後に、この木の壁を製作するうえで大いに参考にさせていただいた(というかほぼ同じになってしまってなんだか申し訳ないけど)うどお氏の動画を紹介します。
以上、しゃけのDIYプロジェクト「木の壁」編でした。
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