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躁も鬱も通常運転。

 久々の積雪。冷たく張りつめた空気と人々の無言。世の中が清潔でよい。朝から雪かき作業をして、今は程好い疲労を感じている。執筆のお供にミルクティーと饅頭。(合う)

 特に何があったというわけでもないのだけれど、昨年の10月頃から気分が落ち込んで、よく眠れず、食欲もなくなって、ほんの1ヶ月程で8キロも痩せてしまったのだった。
 しかし私の体質の良いところ(?)は、何をやっても飽きっぽくて、いつまでも落ち込んでもいられないということ。まぁ、躁鬱体質なんでしょうね。
 でも誰だってそうじゃないの? 気分のゆらぎは当然あるでしょう。きっと私は私なりにこうしてバランスを保っているんだろうな、と。     2~3年に一度のペースで消息を絶ちたくなったり、数ヶ月置きに引きこもりがちになったり、もっと細かく見れば、私は完全に朝方タイプなので一日のうち午前中は躁状態で、午後は憂鬱になりやすい。このことは自身でわきまえなければならない。
 私のような人間を不審に思う人が多くいることは知っている。それはもっともだ。けれども障害があったり精神疾患があったり、病気だったりストレスを抱えていたり、人間関係に疲れていたり、他人を見下すことで不安を解消したり、部下を怒鳴ることで自分の無能をごまかそうとしたり、他に迎合して悪利を得たり、嫉妬で誰かの足を引っ張ったり、自分こそが正しいと勘違いしていたり、どこを見回しても完全無欠の人間など一人もいないではないか。何が人間として「正しい状態」であるかは言えないわけだ。言えるとすればただひとつ、「自分の性質をよく知り、安全運転に努めること」のみである。

 物事の仕組みが理解できれば、そんなに怖がることはない。眠くないのに無理して寝ようとする必要はないし、食べたくもないのに食べる必要もない。この世のあらゆる現象が移り変わり、どんなにインパクトがあっても何事も永遠にはどどまらない。心配せずとも、私の体はいずれ必ず眠くなり、いずれ必ず腹も減る。心も変わる。雨の後には虹が出て、その後でまた雨はやってくる。地は固まりっぱなしでなくて良い。

 そんなわけで年明けから私は躁状態にある。食欲も回復し体重も多少は取り戻し、夜も子供のようにたっぷりと眠る。躁も鬱も通常運転。じつはセイフティードライバーな私なのであった。

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