同法会の活動② 国際法模擬裁判
はじめに
今回は、同法会のメインな活動でもある「国際法模擬裁判」について紹介していきます!以下の目次の順に説明していきます!また、何か不明な点などありましたら、役員もしくは同法会のインスタまでご連絡ください。
1. 国際法模擬裁判とは?
「国際法模擬裁判」とは、架空の国家間の紛争が問題として提示され、現実に存在する条約や慣習国際法、法解釈・法理論を用いて主張を構成し、実際に法廷で議論を交わすものです!
このように説明されても、なんのこっちゃとなってしまう人もいるかと思うので、図にしてみましょう!
上のイメージ図のように、A国とB国がいたとします。A国は、B国について何らかの要求があり、原告として国際司法裁判所に、B国への要求を認めてもらうように説得します。それに対して、B国はA国の主張は誤りであり、場合によっては、A国に対して逆に要求をすることもあります。その両者の言い分を聞いた上で、より説得力があり、筋の通っている国の勝ちとする、というのが大枠です。
上の図だと、A国対B国の紛争があり、裁判を行なった上で、国際司法裁判所はB国の方が筋が通っていたり、説得力があったりしていることを評価して、B国の勝利としています。
では、ここで、扱われる内容でもある「国際法」とは、どんな法律分野でしょうか?
一概に一言では言えませんが、たくさんの国がある中で、何ら法的に規律しなければ、その構成している国が好き勝手に行動していては、あらゆる問題が起こりえます。それらを規制するための法分野が、「国際法」なのです!国際法は、紛争や環境問題、人権問題を規律する以外にも、貿易・投資分野などの経済問題を扱うこともあります!そのように、世界の幅広い問題を規制するのが「国際法」というわけです!
このような法分野を用いて、模擬裁判を行います。
2. 流れ
次に、模擬裁判の外観を掴んでもらうために、流れを説明させていただきます!
細かい内容に関しては、次の章をお読みいただければわかるかと思います!
まず、問題文が大会本番の3〜6ヶ月以上前に発表されるので、それを国際法担当者が確認した上で、メンバーへと送信し、数週間程度問題文の読み込みの時間が与えられます。
その後、各自で論点となっている分野の基礎勉強(人権なら、国際人権法・戦争なら、国際人道法など)を行います。
そして、論点への理解を深めながら、主張の作成を行い、その主張を文章化する作業、いわばメモリアル作成へと取り掛かります。このメモリアルとは、事前提出書類のことで、裁判を行う前にある程度自分たちの主張を裁判官・相手国に通達するものです。
このメモリアルを作成したのち、メモリアルを国際法運営担当者が大会運営に期日までに送信して前半部分が終了となります!
次に、本番に向けて、弁論原稿を作成します。弁論原稿は、メモリアルの要約をもとに作るので、そこまで時間がかかりません!
そのため、余った時間では想定質問や想定反論を作成します。これは、弁論中に裁判官から来そうな質問、相手国に反論されそうなポイントをまとめ、そうした質問などへの回答を容易にするために作成します!
この後に、弁論練習(リハーサル)を行います!弁論練習と想定質問・想定反論の作成は交互にやる形(先にリハーサルして答えられなかったものを想定質問・想定反論にしたり、事前に想定できるものは用意して、さらに追加で答えられなかったものに関してのみ用意するなど)です!
こうして、長い時間準備をして、本番を迎えます!
3. 具体的な活動詳細
<初期>;問題発表後 〜 主張作成
活動頻度
週1〜2日程度内容
調べた内容の共有・議論、勉強会
<中期>;メモリアル提出前
活動頻度
週3〜4日程度内容
主張の最終確認、メモリアル作成の総仕上げ
<後期>;メモリアル提出後から本番まで
活動頻度
週2〜3日程度内容
弁論原稿・想定質問の作成、弁論練習
4. 同法会の活動の様子
5. 魅力
法学の基礎が習得できる(分野問わず)
論理的思考力が身につく
英語の能力が上がる
ゼミや面接などでのアドバンテージがある
志の高い仲間を得られる
各大学のエリートや上位層との交流の機会を得られる
外務省や弁護士などの方との交流機会が得られる
就活に使える(ガクチカになる)
順位次第では海外に行ける
このように、国際法模擬裁判にはたくさんの魅力がありますが、特に法学の基礎が身につく点や人前での発表に強くなる点、ガクチカになる点などは、国際法模擬裁判をやっていて良かったと思える瞬間です!
※ 同法会での過去の国際法模擬裁判経験者の方には、弁護士の方や大手企業に内定を得た方などがいます。
6. 大会日程
以下の順番で同法会は大会に出場します!
1 Japan Cup
場所:東京(国立オリンピック記念青少年総合センター)
言語:日本語
時期:例年、6月下旬から7月上旬
こちらの大会は、日本語の全国大会になります!同志社は最高で5位、個人賞では弁論者賞2位をとっています!イメージとしては、日本語なので弁論の構築などはしやすいですが、2ヶ月ほどしか準備期間がないので、慌ただしくなってしまいます。ただ、できる限り、上回生がサポートするので、学業・バイト・その他のサークルと継続できるようになります!さらに、勝ち上がれば、東京の外務省でアジアの国々と戦うこともできるので、頑張って目指しています!
2 観月杯
場所:年による(去年は早稲田大学・東京大学)
言語:日本語・英語(年による)
時期:例年、8月下旬から9月上旬
こちらは、例年京都大学国際法研究会さんが主催されている、非公式の大会です。出場校は、公式大会のJapan CupやJessupに引けをとらない程多いですし、1回生大会の印象が強いので、春学期などに不安がある1回生はぜひご参加ください!
3 Philip C. Jessup International Law Moot Court Competiton
場所:京都(京都大学構内)
言語:英語
時期:2月ごろ
こちらは、国際大会がベースで、国際大会への出場を争うための日本大会になります!夏のJapan Cupとは異なり、国際大会はワシントンDCで行われます!問題発表からメモリアル提出まで時間があるので、ゆっくりと準備をすることができます!なので、英語に自信がないけど、挑戦してみたい方には、とても良い大会だと思います!また、英語に自身のない方でもできるように上回生がフォローしていくつもりなので、その点もご安心ください!
7. 最後に、
ここまで、国際法模擬裁判について長々と説明しました!
個人的には、法曹志望であろうが、企業法務志望であろうが、公務員志望であろうが、どんな進路に進んだとしても、国際法模擬裁判を一度経れば、法律に対する見方はもちろん、人生の見方まで180度変わると思います!ぜひ、チャレンジしてみてください!
また、大きく自由にチャレンジしたり、色々なことに手を出せるのは、大学生の強みであると思います!「人生の夏休み」とも呼ばれる大学生で、何か真剣に打ち込んだことを1つでも作るといいんじゃないかなって、投稿者的には思っています笑。
皆さんの中で最高の挑戦となるよう、我々役員も精一杯フォローなどさせていただきますので、ぜひご検討ください!
何か、ご不明な点や参加についての連絡は、同法会のインスタのDMにてお受けしております!