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ストックフォト実践レポ ~カメラ素人が撮った写真は売れるのか?~


はじめに

 この記事は、知識ゼロのカメラ素人がストックフォトサイト「写真AC」に写真を投稿して報酬を得られるか(=サイト利用者に写真をダウンロードしてもらえるか)試してみた実録レポートです。

 ストックフォトやカメラに興味のある方、新しい趣味や副業をお探しの方などに向けて、ストックフォトサイトでの活動がどんな雰囲気かをお伝えしたいと思います。特に僕自身がそうであったように、「カメラについて興味はあるけど知識も経験もない」という人の参考になれば幸いです。

 では、拙文ですがお付き合い願います。

 ヨロシク!


ストックフォトとは何ぞや

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 そもそもストックフォトとは何なのかですが、フリー百科事典「Wikipedia」の「フォトライブラリー」のページでこのように説明されていました。
※Wikipediaにはずばり「ストックフォト」という項目のページもあるんだけど、「フォトライブラリー」のページを引用した方が話が早そうだったので、そっちを引用します。気になる人は自分で読んでくれ!

フォトライブラリーとは、企業広告などに利用されるストック写真をあらかじめ撮影・ストックしておき、インターネットやCD、ポジフィルム等の媒体を通じてクリエイターに素材を提供する会社。プロカメラマンに代わって画像の著作権を管理し、それらのリースサービスを扱う。フォトエージェンシー、ストックフォトともいう。

 ということで、要するにストックフォトとは、あらかじめカメラマンから集めておいた色々な写真を、それを必要とする人に販売するサービスのことです。

 そして、実際にこういったサービスをインターネット上で行っているサイトの一つに、今回僕が利用してみた「写真AC」というサイトがあります。写真ACでは、プロ・アマ問わずカメラマンが写真ACに投稿した写真をサイト上に掲載しており、サイト利用者は気に入った写真をダウンロードすることができます。
 そして、自分が投稿した写真が利用者によってダウンロードされると、ダウンロード1回につき3円相当の報酬が発生するという仕組みになっています。(2021年5月現在)

※2021年6月17日追記
2021年6月14日より、写真ACのダウンロード報酬がダウンロード1回につき3.25円相当に引き上げられました

写真ACトップページ スクリーンショット

 ↑ 写真ACトップページ( https://www.photo-ac.com/ )。
利用者は会員登録を行えば無料で写真素材を利用でき、
サイト自体は広告収入で運営されているとのこと。 

 なお、写真ACではクリエイター登録をすれば誰でも写真を投稿することができ、僕のようなカメラ素人でもストックフォトに挑戦することが出来ます。

 ちなみに、こういったストックフォトサイトは他にも存在し、有名どころとしては「PIXTA」、「Adobe Stock」、「Shutterstock」などがあるようです。
 その中でなぜ僕が写真ACを利用したかというと……

知人が写真ACを使っていたから、です。それだけです。

写真ACの他にもストックフォトサイトがあるのは知っていましたが、知人が実際に使っていて勝手が分かっているのが写真ACだったので、写真ACを使ってみました。

 後になって調べてみたところによると、ストックフォトサイトによって投稿した写真の著作権の扱いや審査基準、利用者の傾向などに違いがあるようですが、僕が実際に使ってみたのは今のところ写真ACだけですので、詳しいところまではよく分かりません。申し訳ない。


で、素人が撮影した写真は売れるの?

写真で収入 トリミング版

 以上で、ストックフォトの大まかな仕組みはご理解いただけたと思いますので、本題です。カメラ素人が撮影した写真は売れるのか?

 結論から言うと、僕自身が想像していたよりは売れました。
ただ、副業として十分に儲かるかと言われると難しいかなという印象です。少なくとも手っ取り早く副収入が欲しいという方にとっては他にもっと良い手段があるのではないかと思う。そんな感じなんですが、具体的な結果は以下のようになりましたので、ご覧ください。

《実践レポート カメラ素人が3か月写真を売ってみた結果》

・検証期間     2021年2月8日~5月7日
・投稿写真数              513点
・ダウンロード回数        1,752回

 まず、検証開始はストックフォトサイトに初めて写真を投稿した2021年2月8日。終了は開始の約3か月後にあたる5月7日としました。
 その間に投稿し、運営の審査を経てストックフォトサイトに掲載された写真は513点で、累計ダウンロード回数は1,752回でした。

 ダウンロード1回につき3円相当の報酬になるので、この3か月間の報酬は

3 × 1,752 = 5,256 ということで、5,256円となりました!

 約500枚の写真が3か月間で1,700回ダウンロードされ、5,000円ほどの報酬を得る。

 今この文章を読んで下さっている方がこれをどう受け止められるか分かりませんが、この結果は僕にとっては想像以上の成果でした。

 というのも、僕はストックフォトの投稿を始めたときは、素人の撮影した写真なんてそうそう使ってもらえるもんじゃないだろうと思っていましたので、3か月で1,700回以上ダウンロードされたというのはかなり驚きの結果でした。

 加えて、この1,752回のダウンロードのうち、半分以上にあたる1,183回が検証期間の最後の1か月間のもので、写真の投稿数に比例してダウンロード数はどんどん増えています。そのため、今後も写真を投稿し続ければ、その分ダウンロード数を増やしていける見込みがある状態です。今は3か月かけて5,000円でも、続けていけばもっと稼げるようになるかもしれません。

 あるいは、これはカメラ知識ゼロの素人の検証結果ですので、予めカメラの知識がある方や、ストックフォトとして投稿できるような写真をたくさん持っている方であれば、プロのカメラマンでなくとももっと稼げるだろうと思います。
※これは余談ですが、プロのカメラマンの方ですと、1日あたりのダウンロード数で見た場合に僕が3か月かけて到達した水準に1週間程度で到達することも出来るようです。さすがにプロと素人とのレベルの違いが感じられます。


報酬だけじゃなかった、ストックフォトの魅力

カメラを構える女子高生 トリミング&編集版

 この記事のタイトルにした「カメラ素人の撮った写真は売れるのか」という部分については、先に書いた数字がほぼ全てです。あえてもう一度書くと、「カメラ素人が513点の写真をストックフォトサイトに投稿すると3か月で1,752回ダウンロードされて5,256円儲かります。」以上!

 ……なんですが、僕が実際にストックフォトの投稿活動をしてみたところ、いくらかの報酬が稼げるという以外に色んな魅力、ないしストックフォトの投稿活動をすることによるメリットを感じたので、ここからは儲かるか否かとは異なる視点からストックフォトの実践レポをさせて頂きます。
 お金の話以外は興味ないぜって方には、ここから先は蛇足になるかもしれませんのでご了承下さい。


ストックフォトの魅力①
       日常の何気ない風景が興味深いものになる

 ストックフォトの投稿をしていると、日常生活の中で目にする様々な景色に対して、「ここでシャッターを切ったら良い写真が撮れるかな?」ということを考えるようになります。あるいは、その景色を撮影するとして、「どこからどういう構図で撮ったら良い写真が撮れるかな?」なんてことを素人なりに考えるようになり、結果としてこれまではなんてことのなかった景色が見違えるように興味深く感じられるようになります。というか、なりました。僕の場合は。

無人の公園 ウォーターマーク入り

↑ 何の変哲もない公園の一角ながら、素人なりに考えて撮影したもの。
少しは良い雰囲気でてるだろうか?

 他にも、テレビやインターネット、街中などに掲載されている広告や写真も以前より興味深く見ることが出来るようになりました。こういった広告類の多くはプロが作成したものでしょうから、そこで使われている写真はいわば自分にとっては写真のお手本ということになるわけで、そう思って見てみると、「こんな場所でどうやって撮影したんだろう?」とか「こういう構図で撮るとカッコよく撮れるのか」とか色々な発見をすることが出来て面白く広告を眺められます。


ストックフォトの魅力②
       SNSのタイムラインが美しくなる

 ストックフォトの投稿をしていると、自然と写真関連の情報に触れることが多くなったのですが、その影響が如実に現れたのがSNSのタイムライン。
 世の中には素敵な写真を撮っている方がたくさんいるわけで、そういうカメラ上級者の先輩たちを何人かSNSでフォローすると、一気にタイムラインが見惚れるような絶景写真に埋め尽くされます。

 「SNS疲れ」なんてことが言われることもある昨今ですが、こうタイムラインが綺麗な写真で埋まっていると疲れるどころか癒されるようになるかも。

スクリーンショット (88)

↑  カメラ素人(僕)による写真ツイート。
タイムラインには先輩方のもっと素晴らしい写真が溢れている。


ストックフォトの魅力③
       単純に写真の撮影が楽しい

 ストックフォトの魅力3つ目はごくシンプルです。単純に写真の撮影をするのが楽しいです。

 特に、ストックフォトとして投稿することを前提に撮影をすると、「どうしたら客観的に見て良い写真が撮れるか」ということを意識して試行錯誤することになり、僕の場合は単に自分の趣味として撮影をするよりも熱中できました。
 加えて、ダウンロード数という形で自分の取り組みの成果が客観的に評価されるのも面白いところです。良い写真が撮れているかどうかがハッキリ数字に現れるので、過去の撮影の結果を参考にして、次の撮影に活かすことが出来ます。

英字新聞写真コラージュ ウォーターマーク入り

↑ 評判が良かったため、色々なパターンを試した英字新聞の写真たち。
ただし、ダウンロードしてもらえる写真もあれば、そうでないものもある。


ストックフォトの魅力④
       自分が撮った写真が使われているのを見て楽しめる

 ストックフォトの魅力4つ目は、個人的にこれらの魅力の中でもとっておきのヤツでして、いくらかストックフォトがダウンロードされるようになってから、自分が投稿している写真を「Google画像検索」なんかで検索します。
 すると、上手くいけば自分が投稿した写真を使用したWebページを見つけることが出来ます。

 自分が撮影した写真が間違いなく役に立っていることが確認できて嬉しくなります。

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↑ 僕の撮影した写真を使って下さっていたサイト。
こういうページを見つけられると嬉しい。

 ちなみにストックフォト上級者になると街中の広告なんかの中に自分が撮影した写真を見つけることもある様子。僕はまだ経験したことがありませんが、いつかそんな経験ができたらさぞ愉快だろうなと思います。


ストックフォトのすゝめ

 ストックフォトは写真やカメラの上級者でなくても挑戦できる、新しい趣味としてオススメです。一方で、腕に自信のある方であれば副業、あるいは本業にすることも出来るかもしれません。
 僕自身はこれからもストックフォトの投稿を続けていこうと思っています。(今のところ、投稿すればそれだけ成績が伸びているので、辞める理由ナシ、という感じです。)

 以上、カメラ素人によるストックフォト実践レポでした。
 この記事が何かしらあなたの参考になれば幸いです。


宣伝?

 せっかくストックフォトについての記事を書いたので、こちらに僕のストックフォトサイトのページとTwitterアカウントへのリンクをのっけておきます。
 よろしければご覧ください。

ストックフォトサイト「写真AC」の犬塚のマイページ

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