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愛犬愛猫の肥満

肥満についてはあまり投稿で触れてきませんでした。

理由はいくつかありますが、
私自身が自分の体型維持ができていないのに、人に言いにくいのが主な理由です(笑)

それは端においておきまして。

いくら「肥満はこんなに良くないよー!」と投稿したところで、
おうちの子が肥満ということを自覚できるご家族は少ないです。

例えば、わんちゃネコちゃんの体重が少し増えたとき。
(ベスト体重が)4kgのネコちゃんが5kgになった場合、25%も増えたことになります(125%の肥満)。
ご自身の体重が125%になったと考えてみてください。

人でも「肥満は万病のもと」とも言われますが、
犬や猫でも当然、いろいろな病気の原因になってしまいます。

ダイエットすればそれでOK!という訳でも実はなくて、
一度太ってしまったら、減量後もカロリー制限が必要であることがわかっています。

つまり、一度も太った事がない子と同じカロリー量は食べられません。

<肥満がもたらす影響>

肥満が原因の病気は数々ありますが、
代表的な例のひとつが、下部尿路のトラブルです。

ネコちゃんは肥満で動くのが億劫になり、運動不足になると、水分摂取量が減ります。

水分摂取量の減少は尿量減少を引き起こします。

尿量が減ると、尿が濃くなります。
濃い尿の刺激による特発性膀胱炎や、
尿路結石の析出のリスクが上がります。

これは肥満による疾患の一例にすぎません。

他にも、糖尿病(肥満のネコちゃんは4倍)、
関節炎(肥満の猫は5倍)等のリスクも上がります。

ワンちゃんでは膵炎のリスクが増大するというデータもあります。

また、循環器系や呼吸器系の負担も増えますし、
手術の時に麻酔がかかりにくく覚めにくくなる、などします。
さらに、体温調整が難しくなる、免疫機能低下などのリスクも上がります。

まさに肥満は万病のもとです。

<肥満の原因は?>


・二次性肥満(先天性の代謝障害、副腎皮質機能亢進症など内分泌異常によっておきる)
・原発性肥満(摂取するカロリー>消費するカロリー)

がありますが、先天性の代謝障害等が原因の子はごく一部で、
大多数は原発性肥満、いわゆる「単に食べすぎ」による肥満の子がほとんどです。

また、ワンちゃんでは遺伝的に肥満になりやすい/なりにくい犬種があります。(なりやすい・・ラブラドールレトリーバーなど なりにくい・・シェパードなど)

いずれにしても、まずはおうちの子が1日に必要とするカロリーを把握することが重要です。

運動量の少ない子は消費エネルギーも少なく、
加齢によって活動量も減り必要なエネルギー量も少なくなります。

また、体が小さな小型犬は我々が想像している以上に、1日の必要カロリーが少ないものです。

<肥満になってしまっている場合>


ここでは、すでに肥満になってしまっているよ、という子が減量する場合について考えてみましょう。

通常の食事を使用し、減量レベルまでカロリーを制限してしまうと、カロリー以外の必要な栄養素が不足してしまう恐れがあります。

ですので、必ず「減量時には減量用のレシピに設計する」必要があります。

具体的には、カロリー密度が低く、その他の栄養素の密度が高いご飯にする必要があります。


ちなみに、手作りご飯は特に意識して設計せずとも、比較的カロリー密度は低くなりやすいですので、実は減量に適しています。

もちろん反対に体重を増やしたい子の場合も、カロリー密度を上げた設計にすることも可能です。

手作りご飯は、1頭1頭にあわせてオーダーメイドで最適な組成に調整することができるのが最大のメリットです。


最後に余談ですが、肥満になっているネコちゃんに、断食(ファスティング)は危険なのでやめましょう。

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