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猫にとって塩分は必要


個人的に、先日また「猫に塩分は与えないで!」の記事をまた見つけたので、「犬も猫も塩分が必要なので与えて」を定期投稿致します。


「人の味付けはネコにとっては濃い」
「人とネコの腎臓の働きは違うため、猫が塩分を摂りすぎると腎臓に負担がかかる」
などという事を聞いたことがあるかもしれません。


何度も言ってますが、も、塩分は必要です。



NRCのナトリウムの基準値の上限値はかなりの量で、人間が食べても塩っ辛い!

フードメーカーの製品の中には、特定の疾患に配慮するために、ナトリウム量を増やしている製品があって、高濃度の塩分を長期間給与しても問題ないかの研究も行われており、

かなりの高濃度の塩分を含むフードを長期間給与しても、心臓や腎臓に負担をかけることは“無い”ということは実証されています。


そもそも、犬や猫が人間程汗をかかないから、とか腎臓の働きが違うからとか言われたりするので、腎臓でのナトリウムの排泄の流れを簡単に。


腎臓には主に血液から尿を作って、老廃物等を排泄する働きがあります。

そのステップは、

まず血液をろ過(できたものは原尿、1日に体重の3倍程作られる)→再吸収(原尿の99%が再吸収される)が行われ、残ったものを尿として排泄しています。

ろ過の時点では、血液に溶けている大きな粒である血球成分等以外は、一度全て原尿として出ていきます。

そして再吸収する際に、体にとって必要な成分(グルコースや無機塩類など)を、再吸収します。

この時にナトリウムは体にとって必要なので、再吸収してきます。

ですので、必要な分より過剰となったナトリウムは、この時に尿として流れるだけです。


ちなみに、腎臓の最小単位、ネフロンは、糸球体(ろ過機能)→尿細管(再吸収機能)で構成されます。

このネフロンは皮質ネフロン(尿細管が短い)と傍髄質ネフロン(尿細管が長い)の2種類に分類されますが、

人や犬は、腎臓全体のうち皮質ネフロンの方が多く、猫では全て傍髄質ネフロンです(腎臓の中のネフロンが全て尿細管が長い構造)。

このため、猫ちゃんのネフロンが障害を受けた際の症状として、尿細管性の症状が出やすくなります。

猫ちゃんの腎不全の症状において、薄いオシッコがたくさん出る(再吸収の機能のトラブル)のはこのためです。


また、腎臓自体の大きさも、犬や人間よりも小さいというのも、猫ちゃんに腎不全が多い理由の一つであると言われています。

猫ちゃんの腎臓が悪くなると、再吸収の機能が壊れる、つまり薄いオシッコを大量に出し(尿の濃縮がうまくいかなくなる)、そのため脱水が起こりやすくなります。

腎不全の際に定期的に点滴が必要になるのもこのためです。

そしてその点滴の中には点滴の種類にもよりますが、基本的には体液の濃さ約1%程度の塩水程度の塩分が含まれています。

腎不全になった猫ちゃんの背中に入れる点滴には、しっかり塩分が入っているのです。


さらにこれは、お口から同程度の塩分濃度のスープを摂取することでも代用できます。

日頃からスープを飲む事も大切ですが、腎臓が悪くなったら毎日十分な水分を摂取することが大切になります。

スープ苦手な子もいるかもしれませんが、元気なうちからスープを飲む事に慣れておくことも、将来的には役に立ちます。


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