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高卒人材の獲得競争が激化しはじめてる

どうも、ゑんどう(@ryosuke_endo)です。

ついに企業の人材獲得競争が若年化してきました。

従来、新卒採用といえば大学生が中心でしたが、少子高齢化に伴う労働力人口の減少を背景に、企業は高校生の採用にも力を入れ始めており、工業高校卒業の高校生は、いわゆるFランク大学の文系人材よりも人気だといいます。

特にコロナ禍からの回復期にあり、人材不足が深刻化している観光業や飲食業などでは高卒人材が貴重な戦力として認識しているようで、求人倍率は過去最高で初任給の引き上げや待遇の改善を図る企業も増えているといい、高校生の就職市場も「売り手市場」となりました。

高卒人材は厚遇を受けることになるか

この流れは今後も加速していくことでしょう。

なぜなら、周知の通り日本は少子高齢化の荒波で揺さぶりまくられている社会ですから、企業の人材獲得競争は熾烈さを増し、高卒者の求人倍率は過去最高を記録したことも致し方のないことだといえます。

観光業や飲食業などの人手不足に苦しむ企業が、初任給の引き上げや休日の増加など、待遇改善に乗り出す例も珍しくないのは、それだけ人材を獲得して事業を存続させたいからです。

けど、現実として高卒就職者の3年以内の離職率は依然として37%と高いんですよね。これって金銭的な報酬だけでは根本的な解決には至らないことを示しているといえるでしょう。

今後、企業側もそういったミスマッチを防ぐため、職場見学や実習の機会を設けたり、教育訓練を充実させたりといった取り組みをすることでしょうし、NHKの記事では一定の効果を上げつつあることも紹介されています。

でも、早期離職ってのは労働環境の問題だけでなく、高卒人材の職業観が未熟だったり、社会人としての基礎力の不足など、複合的な要因が絡んでいるでしょうから、一朝一夕に解決するものでもなさそうです。

いずれにしても、高卒人材を獲得し定着してもらうことは、企業にとって喫緊の課題です。それと同時に、教育機関や家庭、社会全体で取り組むべき問題でもあります。

キャリア教育の充実や、社会人基礎力の養成など、高校生の段階から意識的に準備する必要があるでしょうし、今後は学校が地域社会が連携していくことが求められるようになるため、それを整える仕組みづくりが求められることになります。

つまり、学校側もさらなる努力が必要になるってことです。大変だ

学歴は関係なくなっていくのか

じゃー、そうやって人材獲得の波が若年化していくってことは、学歴が関係なくなるのかって話になります。

いわゆるグローバル化とテクノロジーの進歩によって学歴の意味合いにも変化があると感じているのはぼくだけではないでしょう。もちろん、日本以外の国、特にアメリカなんかでホワイトカラー的なデスクワークをしようと思えば学士の資格は必須だったりするので、日本限定での話になりますが…。

いま、世間はAIだなんだって大いに盛り上がっていますが、そういった先端的な技術を駆使して仕事をしなければならない時代を生き抜く上で、学校で得た知識よりも、柔軟な思考力やクリエイティビティ、そして生涯学び続ける姿勢が重要です。

いまだに生成AIを使ったことがない人はデスクワークを行っている人の中で少数派だと信じますが、正直なところ、学歴に関係なく優秀な人は優秀ですし、学歴に関係なく実力本位で評価する企業もあることはあります。

これって、インターネットが世界中に開通したことでオンラインでのスキルアップの機会が広がったおかげで、それによってキャリアの選択肢は格段に広がったと実感している人は少なからずいることでしょう。

でも、でもでも、とはいえ日本は学歴重視のマインドセットが根深く浸透しているでしょう。「せめて高校くらいは出ておけ」と言われていた時代から「大学ぐらいは出ていないと…」なんて認識になってきました。

これが簡単に変わるとは思えません。むしろ、そうやって学歴差別みたいな認識を持っている人たちは、これから一定数は存在し続けるはずです。

高学歴であることが、安定した就職先を得るための「保険」として機能してきた面を否定することはできませんし、一部の大手企業の人事採用では、学歴がふるいにかける重要な基準の一つとなっているのもまた事実。

だからといって、学歴が本当に実力を反映しているとはいえないのもまた事実です。

受験戦争を勝ち抜いた高学歴者が、必ずしも職場で高いパフォーマンスを発揮するとは限らないことを我々は知っています。これは何を示しているのかといえば、学校教育と実社会で求められる能力の間には、大きなギャップが存在するのではないかってことです。

そりゃそうなんですよね。大学は研究機関であり、学問を深く学ぶ場ですから。最近では就職予備校みたいになっている大学もちらほら散見されますが、「就職率〇〇%」って打ち出すのって経営的には間違っていないのかもしれませんが、大学のあり方としてどうなんでしょうね。

まぁ、とにかく、常に時代は変化していますし、人間だけでなく機械にも仕事を奪われかねない時代です。そんな時代を生き抜くためには、学び続ける意欲こそが何より重要であって、過去の知識や経験にあぐらをかくことは懸命ではありません。

でも、生涯にわたって学び続けることなんでしょうし、それができる社会であることなのだろうと、ふんわり思うのです。

厳しい実力主義世界へ突入か

仮に学歴が関係のない世界になったとしますよ。それって労働者からして「ユートピア」なのかってことですが、そうはいかないでしょう。

むしろ、より激しい実力主義の世界に突入していくんでしょうね。成果や結果の出せない人材は容赦なく淘汰され、生き残りをかけた過酷な競争が繰り広げられる、まさに血で血を洗うレッドオーシャンが労働の世界に入り込んでくることになります。

そうなってくると、過度な成果主義が横行し、ブラック企業がさらなるブラック化をはじめ、従業員のメンタルヘルスを蝕み、ワークライフバランスを大きく歪めて行くであろう未来が見えます。

企業も存続しなければいけませんから、どうしたって短期的な利益を追い求めたくなるのは仕方のないことです。でも、そればかりを追い求める風潮の中で、腰を据えた人材育成は疎かになりがち。

すぐに結果の出ない地道な取り組みは、評価されにくいし、特に技術面などで革新的な「なにか」を生み出すことも難しくなります。何が言いたいかっていうと、持続的な成長を実現するためには、中長期的な視点に立った人材への投資が欠かせないってことです。

ここで考えたいのが、「持続可能な実力主義社会」ってのは実現できるのかってこと。

それを実現するためには成果のみならず、プロセスや努力も正当に評価する仕組み、つまり人事制度が肝となります。わかりますか。評価制度の話です。

失敗を許容し、学び合いながら成長する組織文化なんてものが実現できるか否かってことです。夢物語な気しかしません。そんなことを許してくれる会社や、そんな制度が整っている会社なら望んで入りたいものです。

いわば、実力主義と共生といえます。この理念は、一見相反するようにも見えるものの、両者のバランスを取ることができたら、すばらしいですね。うん、すばらしい。できたらね。

いずれにしても、若い人材がドンドンと労働市場に入り込んでくるってことは、中高年労働者はいつ追い出されてもおかしくない状況ってことであって、年齢が上だからってマウントを取ってると一気に職を失ってしまうことになりかねませんよ。

おわりに

なんだか、殺伐とした世界線に突入したんだなってことを実感せざるを得ませんが、仕方ありません。こんな日本に誰がしたのかって言えば、日本の政治家であり、その政治家を選んできた国民ってことですからね。

さて、今日も懸命に生きようではありませんか。

ではでは。

ゑんどう(@ryosuke_endo)


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ゑんどう ≒ 遠藤 涼介
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