フリーランスに必要とされるスキルランキングから考える「市場需要」
どうも、ゑんどうです。
師走ってことば、いいですよね。師走の意味には諸説ありますが、ぼくが好きなのは坊主が東西を駆け回る、師匠が馳せる月って意味から「師馳す(しはす)」からの『師走』って説明。
いいじゃないですか。坊さんがあくせくと走り回っている様子を想像すると、求められてるんだなぁ…なんてことを感じるわけです。いくら坊さんでも食い扶持がなくなったら生きていけませんから。忙しく走り回ることができる状態ってのは恵まれていると捉えても問題なさそうです。
翻って現代のぼくはどうかというと、師走だからと言って特別に波風が立つようなことはありませんが、この6ヶ月を会計管理ソフトで収益レポートとか眺めてみると仕事時間が長くなるのと同時にしっかりと金額的にも積み上がってることを実感できてるなと。
バカみたいにウハウハしているのかといえば決してそういうわけでもないのですが、少なくとも子どもたちにひもじい思いをさせなくて済むなぁ…とは思える次第でございます。
それも一重に発注してくださる事業者さんがいらっしゃるからであり、海の物とも山のものともわからないぼくに仕事を任せてくださるのだから、それはもう随分と懐の広い方々なわけですが、ぼくが活動できるほどに市場が成長しているとも捉えることもできるでしょう。
度々、このnoteでもランサーズさんの『新・フリーランス実態調査 2021-2022年版』を紹介していますが、市場動向についてもリリースを出してくださったので、そちらそちらを紹介しつつ市場需要とやらについて考えてみます。
■ 『営業』や『Web関連の業務』が上位
2022年の1月から11月末までで、Lancers内で発注された依頼カテゴリを前年比較してみると以下のような結果だそうです。
オンラインの打合せや商談が常態化しはじめたことと、リモートワークやテレワークなどの在宅ワークが定着したことに伴い、動画編集やライティングなどの納品系も伸びているものの、商流の中で最もお客さんと近くなる営業スキルの需要が最も高かったそう。
2位になっている『運営・更新・保守・SNS運用』はWebサイトの運用からSNSを使った、いわゆるデジタルマーケティング周りといった意味なので、かなり範疇が広い。広いというか、なんなら他の項目と被ってるのでMECE警察に怒られそうな気も……。
この順位を見て率直に思ったのは、オンラインを活用した販促活動に関するスキルは幅広く活躍の場があるってことと、最終的な受発注を決めることになる営業人員の確保に多くの事業者が頭を抱えているであろうことが伺えます。
フリーランス人材も、自身のスキルを営業できるのかどうかが生活をできるかどうかの分水嶺で、口コミがクチコミを呼んでくれるような圧倒的に優秀なスキルを保有しているのなら別ですが、仕事を受注できるように口八丁手八丁を駆使できるようになっておかないと厳しいのが実情です。
■ 資料作成サポートやデザインなど納品系の報酬額が増加傾向
仕事の発注数の次は平均報酬額。
報酬額でも営業が増えているのかと思いきや、営業は10位以内に入ってないんですよね。営業の業務特性を考えると、おそらくインセンティブ設計がされているため単純に平均報酬額って枠組みに入らなかったか、そもそもの金額設定が高いので高止まりしているのかなんでしょう。
……なんて考えていたら、1位の資料作成サポートの説明欄に『営業などの資料作成』と書いてあります。
なるほど、営業活動の一環として営業資料の作成も含んでいるのか。そうなってくると、単純にお客さんとの商談から受注を得るための人為的な営業スキルではなく、創作系、つまりはデザイナーが活躍できるようなスキルも営業のスキルとして考えることができます。
それを踏まえて上のランキングを見てみると、『納品系』の報酬額が増加しています。
オンラインを活用したマーケティング関連業務に関する発注が成長傾向にあることを踏まえると、想起しやすいWebサイトやアプリの制作や運用・保守、それにバナーやボタンのデザインなどデジタル納品系のスキルは順調に伸びることは想定しやすいですよね。
ところが営業スキルの発注が増えることの詳細にまで想像を巡らせると、たしかに口頭での説明だけでなく提案の際に使用する資料なども外部人材のスキルを活用することで営業の成約率を高める要因にはなり得そう。
従来から事業やサービスの構造理解から形にすることができる「意訳・翻訳」人材は隠れて重宝されてきたと思いますが、さらに形に落とし込めるスキルを保有する人が優遇されるような時代になってきたともいえます。
反面、それができない人は活躍ができないってことも示唆するわけですが……
■ フリーランス志望者は、まず「納品」することから
これからフリーランスとして活動したいと思っている人にオススメしているのは、まず「納品」をすることです。
受注できなければなりませんから営業活動が必要なのはいうまでもありませんが、知人や友人など関係が近しい人たちから受注できないようであればフリーランスでの活動などできようはずがないので諦めるべきでしょう。
過程はどうであれ無事に受注することができたら、まずは納品するところまでやり切ることです。
それまでには見積書の作成から納品書の送付まで行い、最終的に請求を立てるところまで行きつくわけですが、そのためにはどんなモノやサービスであれ納品が前提。
納品するまでの苦闘を経なければフリーランスとして活動することなどできません。
カイシャインとして副業的に活動をするにしても、無職でどうにか食い継がなければならないから業務委託を受けるにしても、とにかく納品をすること・納品までできることがフリーランスには不可欠なので、ぜひとも覚えておいてほしいと思う次第です。
おわりに
偉そうに書いてますが、ぼくなんかはその辺に転がってる石コロみたいな在野の自由業者ですから大したことはしていません。
大したことはしていないものの、それなりに生活費を稼ぐことができている点を成功と定義するならば成功しているともいうことができます。
この辺りは個人の価値観によるのでしょうが、少なくとも仕事をするためには生活ができなければなりませんので、前提条件ををクリアしていると理解してます。
もちろん、まだまだ子どもたちが大きくなるにつれて資金に余裕がなくなってくることでしょうから資金面で余裕をつくるためには現状のままでは物足りないといえますので、さらに資金規模を大きくしていかなければならないとは考えていますし、そうしていこうと必死です。
今後、雇用を維持することが難しくなる事業者が増えていくでしょうから、外部人材の登用は検討どころか喫緊の人材確保における方法としては必須事項になっていくかもしれません。
そうなった時に、少しでも声のかかりやすい状態をつくっておいて損はないでしょうね。そんなことを考えた次第でした。
ではでは。
ゑんどう(@ryosuke_endo)