ビジョンとかストーリーとか、というお話

先日の記事で「過程を共有することの意義」について考えてみましたが、今回はその過程の共有というのはつまりなんだ、ということについて考えてみたいと思います。

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企業理念というのは皆さんが所属する何かしらの組織に必ずあるでしょうし、それがない組織は大変かもしれませんね。

なぜなら、企業理念は「そもそもこの組織は何のために立ち上がっています」という宣言で、もっといえば「困難に出くわした際に立ち戻る根本的な考え方」です。

僕は今回のイベントにおける根本的な考え方として、以下のように定めて動いていて、過去記事の中にそれを紹介したこともあります。

大きくなのある組織ではなく、個人がつながることから、個人の、地域の、国の、世界のためになる"コト"を企画する。

いずれにしても今回のイベント(『スポーツの未来に、僕たちができること。』)のサポーティングチームに集まってくださった皆さんは僕のこういった宣言を直接受け取ったわけでは無いにしろ、クラウドファンディングに至るまでの過程を開示していたことで、少なからず頭の片隅には入っていたので共感してくれたのかもしれません。

つまり、信条や根本的な考え方に則った上でコトが運んでいる様子を見て感情が揺さぶられた結果、Butchさんが発した名言「乗るしかない、このビッグウェーブに」という具合に乗ってきてくれたのだと考えています。

ここまで書いてきた中で、すごく重要だと思っているのは、個人であろうが、組織であろうが、その根本的な性質は「人」に依存することになります。個人は「人」であり、組織は「人」が作るものだということです。

人が存在し、人が創造したものである以上、そこには確実に感情が内在し、行動する上での指針になります。

個人でも、組織でも、そこに根本的な考えがあることで、それが共感された時に初めて、支えようと「思い動く」人が生まれ、支援者としてのポジションを取ってくれることになります。

Jリーグの百年構想というのをスポーツの中で働く方々は、ご存知の方が多いかもしれません。1993年に開幕したJリーグは100年後の未来に向けて動いていく上で「Jリーグ百年構想」を宣言しました。

その内容は以下のものです。

・あなたの町に、緑の芝生におおわれた広場やスポーツ施設をつくること。
・サッカーに限らず、あなたがやりたい競技を楽しめるスポーツクラブをつくること。
・「観る」「する」「参加する」。スポーツを通して世代を超えた触れ合いの場を広げること。

Jリーグというのはサッカーのプロリーグであるにも関わらず、2項目目には「サッカーに限らず」という文言が入っています。Jリーグが作りたい未来は、スポーツが楽しめる文化を醸成することなのだということです。

これがVisionなんだと読み直すたびに感嘆とするのですが、頭の中で明確に想起しやすいことが具体的に書かれていることで、この言葉に自分が乗りたいのか乗りたくないのかを即座に判断できます。

この言葉に乗る、というのはJリーグのストーリーに乗る、ということです。

このストーリーというのは個人であれ、組織であれ、必ず有しているもので、ベクトル(力の働く方向)が一致すれば乗ることができます。

組織のストーリーというのは割と想像しているよりも大きなもので、時として組織内で解釈の違いが起こったりしますが、それでも根本的に目指す先が一緒のため、結果的に大きな力になりえます。

その大きな矢印に乗るかどうかを決めるのは、最終的に「個人の判断」になるわけですが、個人の判断は何を前提に行われるかといえば、その個人のストーリーです。

「過程を共有する」とは、ストーリーの共有であり、個人のストーリーと組織のストーリーが一部的にでも合致するから進む力の方向を合わせようと思える人が増えるわけです。

人にはそれぞれにストーリーが存在し、僕にも生まれてから33年間という物語があります。物語それ自体は過去のものです。過去のものではありますが、未来を決めるための重要な指標です。

だから、過程の共有を望む組織や個人は、そのストーリーを開示することで、少しでも理解者を増やすように努めることができます。そこから媒介者が出てくるかもしれません。

その一つを、僕は体験することができているので、この体験価値は非常に大きなものです。また、一緒に動いてくださっている方々も、それとなく感じてくれているかもしれません。

その共同の体験値を得ることが過程の共有なんですよね。

そんな共有だらけのイベントが #スポーツの未来に僕たちができること です!


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