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#何気ないツイートから始まる物語 (12話)〈クラウドファンディング募集開始〉

何気ないツイートをきっかけに、スポーツビジネス界の大物と地方都市に住む一般人であるぼくがイベントを企画・実施することになり、その後の人生に大きな影響を与えることになったことを記した、ちょっとした物語。

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前回まで
クラウドファンディングのリターンについては、基本的にイベントへの参加権利。それにプラスしてゲストの方々に協力をしてもらう形で募集をすることとした。いざ、募集の開始を迎える。

クラウドファンディングの募集開始

イベントの開催まで、残り1ヶ月ほどになった08/11(サイトによっては審査の関係から08/13)。クラウドファンディングの募集を開始した。これまでの準備過程で、とにかくワクワクした気持ちを抱いていたものの、決して順調には進まないだろう...と思うところもあり、期待と不安が入り混じっている心境ではあったものの、とにかく「やるしかない」とも思っていた。

何をやるのかと言えば、「発信」をするしかない。

これは後から気づいたものだが、自分が発信する以外に誰も発信をしてくれるものではない。プロジェクトのコアとなるメンバーもいるし、ゲストだって協力的だから、今回のイベントにおける資金調達を目指したプロジェクトであるクラウドファンディングも、情報発信に関しては「やってもらえる」状態はある程度、構築できていたようにも思う。

しかし、プロジェクトの起案者はぼくであり、イベントの企画者もぼくだ。

人任せにし、誰かの力を頼らなければならない場面などあるのは想定済みだが、根本的な姿勢だけは崩すことをしてはいけない。

誰でもない、ぼくが誰よりもこの企画に伴う情報発信をやらなければならないし、やるべきだ。それができないのであれば、クラウドファンディングなどやるべきではないし、やったところで何も生まれない。とにかく自分のありのままを曝け出すつもりで発信を繰り返さなければ...

期待と不安に焦りも加わった感情を、どう処理すればいいのかも決まりきっていないまま、プロジェクトの募集は開始された。

スタートダッシュに失敗...

クラウドファンディングには大切な期間が4つあると言われている。

事前広報期間、公開直後、中間期間、終了直前だ。

今回のプロジェクトでいうと、手が回し切れていない部分もあって十分な事前周知を図れていたとは言えない。事前に周知ができていたとすれば、ぼく自身が毎日更新しているnoteの中に『岡部恭英さんと繋がって』とタグをつけてイベントの開催に至るまでの過程を全て書いていたことぐらいで、他には特段の動きをしていたわけではなかった。(もちろん、自分自身の周囲にいる近しい人たちには声をかけさせてもらっていた)

そして、蓋を開けてみれば確かに、事前の告知がうまくいかなかったことが如実にわかる結果だった。今回のプロジェクトでは利用していなかったものの最後の最後まで掲載を迷っていたサイトであるReadyforのサイト内には、これまでのプロジェクトすべてのデータを根拠とした記述がある。

その中にプロジェクトの成功率について、こんな記述がある。

公開から5日以内に達成率が20%以上になると成功率が約90%になる。
公開から5日以内に達成率が10%以上になると成功率が約70%になる
(Readeyforより)

プロジェクト公開直後、公開から5日以内に達成率が目標額の20%以上になっていたのかというと、なっていなかった。公開から5日経過した時点での達成率は13%で、客観的にみても成功率が高いプロジェクトとはいえなかった。

全ての過程をオープンに

起案者としては、確かに手応えのあるプロジェクトであり、地方都市に住む誰にとっても再現性のある内容だと思っていたものの、自分自身が楽しいと感じているだけであり、根本的には何の楽しみも苦しみもなく、ただ自己中心的な独りよがりだったのか。

公開直後にある程度の認知を得ていると勝手に思っていたものの、正直、甘かった。とても「クラウドファンディングをやっている」と誇れるものではなく、「やってみたけど何にもうまくいかなかった」事例にすらなるものだといえるぐらいに大ゴケをしているような心持ちだった。

だが、だからと言ってイベント自体を中止にするわけにはいかない。

岡部さんの気持ちを蔑ろにするような結果になってはいけない。

一緒にやろうといってくれた福田さんをはじめとした仲間たちのやさしさを踏みにじるわけにはいかない。

どうやるか。ここからどうやって巻き返すのか。それを考えるべきだ。

もっともっと具体的な内容を公開していくことで、この過程自体を一つのコンテンツとして成立させていくことによって、コンテンツに対して課金をしてくれる人が増えるかもしれない。結果的に失敗に終わったとしても、失敗コンテンツとして「誰かの役に立つ」ものになる。

いや、むしろ、有益なものになるのかもしれない。

世の中にある多くのコンテンツは、成功事例や成功に至るまでの過程を描いているものがほとんどだ。同時に、世の中には才能や運に恵まれ、至ることなんて到底できないと思わされる機会が多いことにも気づく。キラキラした成功事例を目の当たりにしたときには、確実に「自分のできなさ加減」を嘆いてきたし、そんな自分がイヤになってもいた。

だったら、これからクラウドファンディングをやろうとする、イベントでもなんでもいい、自分がやりたいと思えることをやりたいと思ったタイミングで「誰かの失敗を知りたい」と考えた人に、そっと寄り添えるようなものを提供しよう。

それは自分自身のできなさ加減を晒す、とても恥ずかしい行為なのかもしれない。誰でも失敗を晒すことには抵抗があるだろうが、意固地になって後悔するような失敗を重ねてしまうのであれば、心を柔和にして自分自身をさらけ出してしまった方が誰かの役に立てる機会を作ることにもなる可能性がある。

だったら、小さいかもしれないが、その可能性にかけた方がいい。

その失敗の過程へ参加できることも一つの面白味として捉えてもらい、結果として、その人の学びになることがあればいい。その場所を提供できるのは、今、このタイミングだ。

クラウドファンディングの過程を全て晒す場所を用意し、失敗も成功も何もかもを共有できる場所、誰かの学びになる場所をドンドンと巻き込みながら、それすらも事例として扱ってもらえるようにしよう。

コアメンバーの中では、それが自然な解として受け入れられた。


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地方に住む「普通の人」であるぼくが、ある業界の大物に何気ないツイートで絡んだところから、イベントを企画・実施するところまでを追ったちょっと…

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