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子どもに夢が必要なのか考えてみよう会議

ようこそ、お越しくださいました。

どうも、えんどう @ryosuke_endo です。

GWも無事に終わり、またしばらくは日常が戻ってくるわけだが、日常が戻ってくることに嫌悪感というか、焦燥感を抱いている人もいるだろう。少なくともぼくは違う。焦燥感なんて微塵も抱いていないし嫌悪感を抱くことなどもってのほかだ。

絶望をしているだけである。

さて、GWといえば、只中に「こどもの日」があり、法律が制定した意味を解釈すると「子どもの人格を重んじて幸福を願い、母親に感謝する日」となっている。つまり、こどもたちの多幸を願いながら産んでくれた母親を敬う日ということになる。

もうこれは母の日といっても過言ではない。

そんなこどもの日に子どもたちと公園に出向いて走り回ったり、自宅近辺を存分に鬼ごっこを通して存分に鬼の立ち振る舞いを学んだのだが、ふと思ったことがある。

果たして、子どもに夢が必要なのだろうか。

そんな一般的に考えたら必要だろうとお叱りを受けそうなものについて、 #ひとり会議 してみたい。

▶︎ 夢とやらを子どもに丸投げする大人がいけない

結局、夢なんてものが何なのか。何を与えてくれるものなのか。それを抱くことによって何がいいのか、みたいなことを何にも考えていない大人がフワッとした態度で子どもたちに「夢っていいよな」みたいな物言いをすることが問題なのだろう。

後述するが、わからないものを抱いている子どもたちを放置してきた昭和や平成の大人たちのままでは、結果的に子どもたちを苦しめるだけでなく、迷子にさせることを助長するような態度を取り続けてしまうのではないか。

何がいいのか、良かったのかを教育といった観点から探ることは非常に難しいのだが、大人たちが改めるべき態度もあるのではないか、と思うのである。

夢って言葉が便利だからこそ、使い方や向き合い方を「大人側」が改めるべきなのではないか。こんな書き出しで行きたいと思う。

▷ 小学生の将来なりたい職業

学研日本FP協会など、複数の事業者が行っている。今回は古いものとの比較も行いたいため、学研のものを利用させてもらう。

学研といえば、ぼくが小学生の頃にはTV CMがバンバン流れていたことを鮮明に覚えている。「まだかなまだかなぁ〜♪学研のおばさんまだかなぁ〜♫」なんて歌詞を2022年現在の我々が聴くと、「時代だなぁ...」思う他にないし、CM内に出てくる俳優をおばちゃんだと思えない点も留意したいところだ。

学研の『学研教区総合研究所』と名付けられたWebサイト内に「将来つきたい職業」があり、1989年と2021年版とを確認してみた。他にもあるのだが、およそ30年もの間、何があったのかを想起するには十分で見応えのあるランキングとなっているので、ぜひ参照いただきたい。

1989年の男女を混ぜた全体ランキングをみてみると1位に保育士や幼稚園教諭が1位を獲得している。2位にはプロ野球選手が入っているものの、3位には小中高校の先生がランク入りしていることから、教育・指導系の職種に向けて羨望の眼差しを抱いていた小学生が多かったことがわかる。

まだJリーグが産声を上げていないことからサッカー選手がランク入りしていないこともあり、一攫千金の代名詞はプロ野球選手ぐらいしかないこともあるが、どれもこれも小学生視点からキラキラとしたものばかりなのだろう。

まんが家が10位以内にランク入りしていることも昭和から平成の小学生っぽさを感じるのは、ぼくが30代後半のれっきとしたおじさんだからだろう。クラスの中や学年の中に複数名ほど、まんがというかコミカルタッチな絵を描くことが上手な人たちがいたのだ。

出典『小学生白書Web版1989年(平成元年)調査_学研教育総合研究所より』

2021年になると教育・指導系の職種はランクを下げ、保育士・幼稚園教諭は7位タイ、学校の教師・先生は10位タイだ。おもしろいのがプロ野球選手も10位となっているため、30年前には一攫千金の代名詞だと思えていたプロ野球選手もYouTuberなどの配信者に抜かれていることだ。

それに時代なのか、「わからない」と掲載している点も今っぽさを感じる。1989年当時の小学生たちには、いわゆる堅い職業観が植えつけられていたし、大人たちも自分たちが行っている仕事以外のことを調べようもなかった時代でもあるため、余計なことをいえなかったのだろう。
いまはググれば相応の情報にアクセスができるし、いい情報も悪い情報も取得しようと思えばし放題だ。情報がたくさんあるからこそ小学生たちは「わからない」と回答することに希望がないのではなく、むしろ現実を見知る機会が提供されているからこその回答だろう。

出典『小学生白書Web版2021年(令和3年)調査_学研教育総合研究所より』

▷ 大人たちが子どもたちに向けて話すべきこと

上記の将来つきたい職業ランキング内に公務員がランク入りをしようものなら、各種メディアで「夢がない」といった論調が吹き荒れることがあるものの、プロ野球選手になりたいとすることが「夢がある」ことなのか。

そもそも夢ってなんだって話なのだが、ここの定義をフワッとさせたまましようする大人たちが多い印象を受けている。将来につきたい職業を聞かれたから答えたのに、それに向かって「夢がない」とは随分と失礼な話である。

ましてや、その調査主体でもない大人たちが娯楽や消費コンテンツとして汚い口で咀嚼しながら「夢がねぇなぁ...」なんてほざく様な絵面自体が夢も希望もない状況ではないか。

夢がある=一攫千金が可能だとするならば、プロ野球選手のドラフト1位など「契約金1億に年俸1,000万出来高払い」といった非常に魅惑的な仕事のように思えるが、「つきたい職業」からいう「就労」かというと怪しい。

それにプロ野球選手というと、現在はNPBと独立リーグがあり、どちらも球団を契約を結んで野球をして生計を立てるという姿勢には何ら変わりはない。しかし、双方の稼ぎには大きな差がある。一般的にプロ野球選手といえばNPBでのプレーを想起するのだろうが、この辺りを子どもたちに向けて説明できる大人が必要なのではないか。

国家資格を取得したからといって生活が安泰するわけでもないし、教員資格を持っているからといって安定的な生活をできるのかといえばそうではない。

国家資格を持っていたとしても美容師業界や栄養士業界などは到底生活をするための賃金を新卒で獲得できるのかというと、かなり厳しい。教員にしたって部活動問題などをはじめとした雑務によって業務圧迫になっていることから、本当に人間らしく子どもたちに向き合えている教員がどれだけいるのかは甚だ疑問である。

それらを統合的に考えると、そういった子どもたちが抱く羨望に対して現実的な視点から「何が魅力で、何が魅力でないのか」を丁寧に説明できる大人が必要なのではないか。

▷ まずは大人が知ることからだ

ここまでの話を整理すると、子どもたちに夢だなんだと偉そうに述べるためには条件がある。

「夢」とは何か。「就労」とは何か。を時代背景を含めて説明できることと、各種就労先における魅力や欠点などを把握した上で説明できる大人であること。これらをクリアできていない大人は子どもたちに向かって夢がどうだとか述べてはいけない。

つまり、子どもたちに夢が必要なのかどうかでいうと、抱く羨望や目標、ひいては自身の成長欲求に向けて寄り添ってくれる大人が必要だという結論になる。

「おー、すごいねー、がんばれー」などといった空返事に空虚な応答を繰り返す、一見すると興味を持ち応援しているようなそぶりを見せて、実態は何にも考えてもいなければ調べようともしない無責任でいい加減な態度を取るような大人ではない。

子どもたちが興味と関心を持った事柄について、一緒になって調べたり実態を丁寧に説明してくれる姿勢と態度を併せ持った、知的好奇心を捨てきれていない大人こそ、夢といった浮つく考えを「目標」に落とし込んでくれる大切な存在なのだ。

結局、子どもと生活をしていてサボっていい時間なんて一秒もない。実際、サボってもいないしサボろうとも思っていないのだが、常に彼らの絵空事に真摯に向き合えるのかといえば、そんな余裕を抱くことができない時だってある。

だからといって、彼らの知的好奇心や探究心が深まろうとする瞬間を蔑ろにするようなことがあってはならない。そんなことに気づけたGWであったので、ぼくにとっては非常に有益な時間だったといえる。

ではでは。

えんどう

▶︎ おまけ

▷ 紹介したいnote

世界は「夢組」と「叶え組」でできている
読んでいて、あーそうだよねぇ...なんて感想をしっかりと得ることができた。結局、叶えた人たちは夢を夢のままで抱いていたわけではなく、そこから何したらいいのかを支えてくれた大人がいたのだろうし、自分でも調べたりしていたんだろうね。そこなんだよね。

夢を語るあなたと、語りたくない私
夢なんて語るものではない、と常々思ってきたのだが、それがなぜなのかを考えてみると、夢という言葉が悪いのかもしれない。アメリカンドリームみたいなカタカナになると途端に使い勝手が良くなることから、夢って言葉がよくないのだろう。知らんけど。

否定された夢は「感謝」で叶う
文中に出てくる否定する大人は「知らない大人」なのかもしれない。結局、知らないからこそ恐怖感や不安などの感情が湧いてきて、大切だと思っている人に向けて知らないことを否定する文言を吐くことになる。だから大人は色々なことに知的好奇心を持って挑まなければならない。

▷ 紹介したい関連書籍

夢をかなえるゾウ1
そんなわけで、こんな像がいたら会いたいものだが、こうやって一つのコンテンツとして成立させるだけの構想を考えられることにこそ夢がある。

▷ えんどうのTwitterアカウント

僕の主な生息SNSはTwitterで、日々、意識ひくい系の投稿を繰り返している。気になる人はぜひ以下から覗いてみて欲しい。何ならフォローしてくれると毎日書いているnoteの更新情報をお届けする。

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