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アウトプットする人の強さ

あるクリエイターの方(設計者)の方と接点を持つことになり、その人の仕事っぷりを間近で実感したり、様子を伺う機会に恵まれているのですが、そこで改めて気づいたことを僕なりに書いていきます。

ヒアリング上手

エンジニアの世界では「要件定義」という言い方をしますが、相手が何を求めていて、どんなことを実現したいのかを定められた条件の中で方向性を定めるということ。

方向性を定める上での方法というのはいくつかあるはずで、アンケートなのか、直接聞くのか、前提となる文章でのやり取りを重ねるのか、という具合に知りたい情報を取得していきますよね。

今回、僕が接点を持っているクリエイターはアンケート形式とヒアリングをすることで、形にする際の条件を整えていくというやり方をとる方で、それはそれは項目自体は精緻に作り込んであるという印象。

ここでいうアンケートをはじめとして、ヒアリングにしても、文章でのやり取りにしても難しいのは「嘘をつける」という点にあります。

「嘘をつく」というと、手にしているのは缶の中身は「ビール」なのに「ノンアルコール」といってしまうような瑣末な嘘ではなく、実際の行動ではないという点です。

実際の行動データを取得されてしまった場合には、過去のものとは言え、自分の購買行動をまるっとそのまま履歴として残されてしまうわけですが、上記で触れたようなアンケートをはじめとしたヒアリングツールというのはそうではありません。

なので、情報を取り扱った上で何かしらのプロダクトとして生み出す際には注意が必要だな、とおぼろげながら感じたり。

今回の彼は、アンケートだけでなく、それを元に(アンケート自体はキッチリ書くのではなく、ゆるく書かせ)本質的なインサイト(内なる欲求)に迫る為に徹底的にヒアリングします。

少しでも気になることはトコトンしつこいぐらいに聞き、いっていることに差があれば、その差を埋めるように質問を繰り返す、といった具合です。

その質問も、決して聞かれ飽きる内容ではなく、素朴なことを聞くような態度で、優しく包み込むような態度で出されるので、聞かれる相手も警戒心を解きながら答えることができるような雰囲気を作っていることが印象的。

そんな丁寧なヒアリングから生まれてくるプロダクトがどんなものなのかを知ると、そのヒアリングのすごさがさらに際立つことになります。


相手が息を飲むアウトプット

誰かにサプライズプレゼントをしたことがある人ならば、同じようなリアクションを取ってもらった経験があるのではないでしょうか。

思わず声に出してしまうリアクションは、時としてオーバーリアクションの場合になきにしろあらずだというのも経験があるのではないでしょうか。

僕が今回目の当たりにしたのは、全く逆のリアクションで、今回のヒアリングを受け、アウトプットであるプロダクトの完成予想を見せられた人物(友人)は息を飲み込み、言葉にならないといったリアクションを取ったのです。

次第に表情が明るくなり、信じられないといったリアクションから瞬く間に言葉が紡ぎ出され、どんな点に自分が感動したのか、その感動した点を汲み取ってくれたことが何よりも嬉しいという謝辞を含めて言葉が少しずつ、けど確実に響いてくる内容が飛び出してきました。

まだこの世にない制作物を見せられた時、それが自分の生活の中に溶け込んでくるイメージをすんなりと作れるのであれば、そのイメージは強く現実可能なのでしょう。

逆に、それが手元にあったとしても、イマイチなイメージしか湧かないのであれば、実現したとしても生活しづらいのではないでしょうか。


アウトプットしていこう

アウトプット、つまり成果物を相手に提供できる人というのは、提供した瞬間、相手に対してワクワクを提供できる人なんだということをマジマジと実感したわけですが、そのアウトプットは人によって変わるものです。

設計者でなかったとしても、絵を描くことはできます。

文筆家でなくても、文章を書くことができます。

噺家でなくとも、話をすることができます。

人それぞれにやりたいと素直に思えることはあるわけで、それがどんな形でのアウトプットなのかというのは人によって異なります。逆を返せば、人の数だけ求めるアウトプットの形があるということでもあります。

アウトプット自体は非常に有益な勉強方法だと常々感じているのですが、それだからこそ、改めて僕は僕としてのアウトプットを繰り返すことをやっていきたいと思えたし、勇気付けられる一端になりました。

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