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#KPIマネジメント を読んだら見える世界が変わった

正直、ぼくだけではないと思ってます。

なんとなく、横文字にしてあるから苦手意識を持ってる人もいるでしょうし、数値を扱わなければならないから苦手だって人もいるでしょう。もしかしたら、そもそも他者からの評価自体が苦手なために、それを表面化させることに対して拒絶反応を示す人も中にはいるかも知れません。

ぼくはどうなのかといえば、イマイチ掴み切れてなかった…ってのが正直な気持ちで、KGIとKPIって言葉は知ってるし、組織的にもそれを目標値として利用していたし、それを達成するために具体的な行動指標を設けていたりもしましたから、それとなく理解をしてる”つもり”でした。

けど、”つもり”なだけあって、明らかに理解しているとは言い難い状況ではあったものの、理解していないとなるのも癪に障る…そんな面倒な男だったのですが、これに変化がありまして。

中尾隆一郎さんの書いた『最高の結果を出すKPIマネジメント』を読んで、あまりにも腹落ち感があったので、その気持ち共有すべく記事を書いている次第です。


KPIは目指すゴールに到達するための「信号」である

この説明で、ぼくはかなりしっくり来ましたし、何なら、この言葉だけで十分でした。

これまでに所属して来た組織の中には、「KGI」つまりは最終的なゴールを決めて、そこに至るまでの指標をいくつも取り出しては設定することもあったのですが、これが明らかに間違っていたのだと認識するに至れました。

なぜに間違っているのかといえば、いくつもの目標数値、つまりは達成すべき指標を設けてしまえば担当者が取捨選択をしてしまい、「やる」ものと「やらない」ものが出て来ます

これによって、設定したゴールを達成できた・できないを判断するのが難しくなるのと同時に、そもそも設定した数値がゴールとは無関係だった、なんてオチにも繋がってしまいかねません。

かくいう、過去のぼくも勝手に取捨選択をし、懸命に追いかける数値と、優先順位を落とし、可能な限りやらない方向で動く数値とを作っていましたし、それによって何がダメで、何が良かったのかを振り返りづらくしていました。

その振り返りの期間も半期に一度、つまりは半年に一度だったので、その設定した数字自体を忘れてしまうのです。

これによって振り返りの機会が、設定時期から遠い先にあると目標達成に向けての検証すらも怪しくなるため、振り返りの頻度や機械の重要さも認識することができたのです。

中尾さんはリクルートの社内講師を11年連続で行った

この本の冒頭には、中尾さんがこの本を書くに至った経緯などが「はじめに」で出てくるのですが、その中で、リクルートの社内講座で11年連続で「KPI」について講師を務めたことが記載してあります。

これの何がすごいのかといえば、講座自体も評価性になっている為、次年も講師を務められるかどうかは、受講生からの「評価次第」となるのです。つまり、評価が低ければ、次の年には講師を務められなくなることを意味するわけです。

それと同時に、世間の評価に名高いリクルートだけあって、講師を務める人間が「そもそもKPIマネジメント」できていない」なんてことにはできないわけで、その圧力(プレッシャー)を受けながらも、11年連続で講師を務めて来た事実から、書いてある内容に対する担保になっているわけです。

実際に読んでみると、確かに納得と理解が進みやすい、つまりは解像度の高い内容なのです。講座の内容を落とし込んでいるだけあり、講座を受けているかのような気持ちにもなるのですが、これだけの講座を受けられるのだったら、お金を出してもいいと思えるほどに内容が充実しています。

CSFの数値化がKPI

内容についてもう少し紹介をするならば、文中でCSFとKPIの関係について書かれている部分でしょうか。CSFは事業計画などの教科書にも出てくるものですが、Critical Success Factor(重要な成功要因)の略。

KPIは「CSFを数値化したものである」と書かれているのですが、ここでぼくは本を読みながら膝を打ちました。あまりにも強く打ったために、青くなってしまったのですが、それぐらいに納得間と腹落ち感が強かったのです。

重要な成功要因ってことは「事業成功の鍵」であるわけで、逆を返せば「これができない限りはゴールに到達できない」要素

KPIは「最も重要なプロセスの数値化」ですから、「事業成功の鍵」を数値化すればいいだけ

CSFが決まれば、KPIも決まるってことになります。自社・自組織で制御可能なプロセスを数値化すれば、自ずとKPIの設定が可能となるのですから、これまでのKPI設定をしてきた人間なり、過去の自分を大いに恨みました。

そもそも「数値化自体に満足」していた節さえあるようなKPI設定だったものですから、どう考えても事業成功までのプロセスを明確に把握できていなかったし、それをモデル化できてもいなかったのは明らか。

同時に、CSFを決めるためには「何をやるのか」絞る必要がありますが、一つにしなければならないのには勇気が必要で、その勇気もありませんでした。

絶対的に苦し紛れで数値を追いかけていたからこそ、あんなに苦しんでいたんだなぁ、と納得しましたし、KPIマネジメントにおける「やるべき内容」と「やらざるべき内容」を明確に記述してくれているので、本当に勉強になります。

他にも、KPIマネジメントにおける諸々を本当に解像度の高い言葉で説明してくれるので、ぜひ、KGIやKPIにアレルギーとは言わずとも、苦手意識や苦労した経験がある方は手にとってみてください。

きっと救われるような気持ちになるはずです。


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