早く知りたかった.そのコツ:ピアノ編
基本は大切です.その上で,できるだけ要領よく上手くなりたいと思うのはダメですか?いいえ,ダメなことはないと思います.プロを目指しているのではなく趣味として楽しみたいなら,要領かましまくりましょう.余程へんな癖を付けない範囲なら,さっさとコツを会得しましょう(誰でも読めるっつーのという声が聞こえてきそうですが,ルビが打てるようになったので試してみました.ワハハ).今やっている練習では,どうもこれ以上,高みに行けないなと思ったら,苦行に見える王道のトレーニングをやり始めればいいのです.その時には,苦行と思われたトレーニングも独自の工夫で楽しみながらできるようになっているはず.それまでは,自分を労ってあげましょう.それは甘やかしとは違います.
なぜ私がこんなことを思うようになったかというと,才能のあるプレイヤーは,どんくさい人の体の動きが理解できないのだと思うからです.私は鍵盤楽器が苦手です.人よりも遥かに?異常に上達が遅いのです.指がなかなか重い通りに動かせないのです.でもなぜか好きなのです.エレクトーン.
先生は言います.『楽譜をよく見て!』『指を早く動かそうとしなくていいから正確に!』
読めなかった楽譜もやっと読めるようになって,一生懸命見ているんだけど...指も正確に動かそうとしているんだけど...
コツを知る(発見する)までの私の左手は,練習するたびに腱鞘炎でパンパンに腫れる.氷で冷やす.練習する.腫れる.冷やすの繰り返しでした..
腱鞘炎に困っている人の少しでも参考になればと思って,私の勝手な練習方法がだめだった点,大人のエレクトーンや大人のピアノ教室に数年通って学んだことなどを書き記しておこうと思います.
コツ1:演奏したい曲選び
1.テンポ:あまり早くないものを選ぶ.120bpm以下が望ましい.
2.調:最初はCキーの曲を選びたいところですが,選択肢がかなり狭くなってしまうのでCキーでなくてもいいが,フラットやシャープが付いたとしても2個以下が望ましい.どうしても演奏したい曲があって,調号が4個以上とかなら,Cキーにトランスポーズした楽譜を探してみる.
3.耳コピできれば良いが,できないなら楽譜は必ず入手する.その際に気をつけるべきは,初心者用のもの(1段譜or3段譜)を購入する.間違っていきなりソロ用とか上級者用の楽譜を入手してしまっても,無理やり弾き始めないこと.私はこれをやって,手は腫れるし,なかなか上達しないし,変な癖は付くしで,何一つ良いことはなかった...
コツ2:事前の基礎練習
1.手を痛めていた最大の理由は,一生懸命に弾いていたことです.鍵盤を叩いていたのです.ピアノは,曳くと表現した方が良いと思います.つまり,鍵盤からできるだけ指を離さずに,強弱を付て押す.そして,鍵盤の上を指先でなぞりながら移動させて,目的の鍵盤のところでまた押す.というようなイメージをするようになってから,腱鞘炎がほとんどなくなりました.
2.キー:練習曲のキーが分かったら,そのキーにおけるドレミファソラシドを右手と左手に覚え込ませる.
3.ダイアトニックコード:練習曲のキーにおけるコードを右手と左手で弾けるように形を覚え込ませる.例:ドミソから順番に和音を左右右左/右左左右というリズムで練習する.次に,曲のコード進行に沿って,左手と右手それぞれリズム伴奏に合わせてバッキングのように弾いてみる.(これだけでも頭の中に曲が少しずつ鳴り始めてくるのでうれしくなる)
4.右手で押さえるコードは,ルート音を省く:例を挙げると,FM7の場合,左手でファを押さえているので,右手はラドミ(Am)だけを押す.Em7の場合は,左手でミを押さえているので,右手はソシレ(G)だけを押す.するとFM7→G→Em7→Amというコード進行の場合,右手はAm→G→G→Amとなって,2つのコードを左右にスライドさせるだけになる!右手が楽になれば,左手により意識を使うことができる.
5.転回形:コードの進行(つながり)によっては,手の移動量が大きい場合がある.その時には転回形に変形してみて,できるだけ指の移動量が小さくて済むように印をつける.コード進行において,指をできるだけ動かさないで済む転回形は必須です.必ず変形してみて下さい.私はこれをやらなかったばっかりに手はバタバタするし,コードの応用ができずに苦労しました.
6.パラディドル奏法によって,リズム感を養う.曲のコード進行に沿って,左右右左/右左左右と和音を演奏する.(ここまで来るとちょっとした弾き語り風に聞こえてさらにうれしくなる)
コツ3:弾きたい曲の練習
最初は,原曲のテンポよりかなり遅くして,間違えそうになっても考えながら弾けるつまり,最初から弾き直しすることなく,リカバリーできる速さで練習することを心がける.
部分練習する時には,口で音階を発音する.
弾き間違えるところは運指を見直す.転回形も見直してみる.それらしく聞こえるならコードの押さえる数を減らしてもいい.
弾き間違えるところは口でも音階を言えてないことが多い.
弾いているところと楽譜をみているところは違う.(見た譜面の部分を弾こうとしても無理.1,2小節先を見ていて,既に見たところを弾いているイメージ.そういう状態になるまで譜面を音読しておく.)
10回真剣に弾いて疲れたら,原曲を聴いてリフレッシュ.
最後に
私にとっては音読が非常に大事だったのと,弾きたい曲のキーにおけるドレミファソラシドを指に覚え込ませるのが効果的でした.
ちっとも上達してないじゃないか!と慌てない.練習に疲れたら,自分は確実に上手くなっていると信じて,デモ演奏や原曲を聴きまくれ!
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