視点の自由研究No.134「視点_オフィスに何を求めるのか?」
仕事場としてオフィスを活用する企業は多いと思います。映像制作会社もオフィスでの仕事が大半の時間を占めています。今回は仕事場としての場所自体を考えてみようと思います。
仕事として「場所」をどう考えるのか?
「編集室」
編集室という場所に来たことがある人は数が少ないでしょう。広告会社関連の方や広報担当者なら行ったことがあるという方がいらっしゃると思います。撮影に関わった方達の苦労などが編集され、映像として完成する最後の場所。まさにフィナーレを飾る場所なので、綺麗な部屋で試写されることになります。
「場所」として専用の機材と綺麗なスタジオ空間で見る映像は、それだけで予算をかけた映像の完成を実感できる場としても、その活用方法になり得ます。来たことがある方ならわかると思いますが、予算を掛けた映像に編集室という空間は十分な納得感を得られると思います。
「試写」
コロナを経る中で、この編集室での試写が大きく変わるようになりました。編集された映像はデータとしてメールされていく。クライアント側パソコンで好きなタイミングで見ることが当たり前になりました。クライアント側にとってはメリットも大きくあります。まず映像スタッフを前にしていないので、思ったことをそのままスタッフに伝えやすかったり、社内の方に展開して確認もとりやすい。
何より、編集室に行く時間と手間がなくなります。編集室にいくと最低でも2、3時間は滞在することになります。またそこまで行く移動時間を考えると場所によっては半日仕事になってしまうこともあり得ます。
社会の大幅なデジタル化は、映像を簡単に伝送できるようにしてくれました。こうした場所としての価値を改めて問い直すことにもなったと思います。
「仕事場として何を求めるか?」
編集室は、一つの顕著な例として書かせて頂きましたが、多くの仕事で働く「場所」としての価値を見直すことも多かっただろうと思います。
制作会社もリモートワークが進み、社員全体数と比べてオフィスの机の数が少なくなっていたりと仕事内容によって働く「場所」も様々な活かし方を考える必要が出ているのでしょう。
2024年の今、弊社も様々な試行錯誤をしています。前述の編集室の概念。自分たちの仕事運用としての「場所」から、クライアントがお金を出して作る映像の費用対効果としての「場所」。
内へ向かう方向性と外へ向かう方向性。オフィスもこの二つの方向性をどう捉えるか?が大きな分岐点であるのは間違いありません。
さてさて、今後の映像業界、制作スタッフとしての活動のしやすさか?クライアントに向けてのプレゼンテーションの場になるのか?まだまだ予見できない面白さがありそうです。
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