新規米国投資|CloudNatix: 複数のクラウドとオンプレミスにまたがるクラウドインフラ
DNX Venturesは、米国CloudNatix社の450万ドル調達のシードラウンドにて、リード投資家として投資を実行致しました。
クラウドインフラとワークロード管理の市場
クラウド市場は、急速に成長している最大のテクノロジー分野のひとつです。この業界を現在独占しているのは、年間稼働率450億ドル、市場シェア45%のAmazon Web Services、これにMicrosoft Azure、Google Cloudが続いています。パブリッククラウドサービスの市場規模は2020年に3700億ドル、今年はさらに17%のペースで成長すると予測されています。世界有数の調査会社ガートナーによると、この市場の中でもクラウドインフラとワークロード管理部分は、120億ドルと推定されています。オープンソースのコンテナオーケストレーションシステムのKuberneteと、ハイブリッドクラウドおよびマルチクラウド環境は、現代のワークロードを実行する最も効率的な方法として考えられていますが、アプリケーションをこれらの異種環境で実行する必要性から、開発者にとってはこのアーキテクチャの導入は簡単なことではありません。
単一の管理プラットフォームで異種環境に対応、効率的な運用を実現
しかしCloudNatixの提供するクラウドインフラでは、開発者が自動化技術と単一の管理ペイン(ウィンドウ)を使用することでアプリケーションを実行できるため、このプロセスが桁違いにシンプルになります。また、この単一の管理ペイン(ウィンドウ)コンソール上で、ハイブリッドクラウドやマルチクラウド環境にまたがる複数のコンテナを最適化して管理することができます。これは、すでにクラウドでワークロードを管理している先進的な企業にとって高い価値があります。CloudNatixの大きな強みのひとつは、どのクラウドにも対応可能なインフラ管理プラットフォームで、簡単で効率的な運用を提供できることです。「最適化を行う」と謳っているところは他にもありますが、ソリューションの範囲に制限があり、ほとんどがマルチクラウドやハイブリッド環境でのワークロード管理には対応できていません。
Googleでコンテナを発明した張本人が起業、日本人チーフアーキテクトも参画
CloudNatixは、元Google幹部のRohit Seth氏によって2019年設立され、Somik Behera(プロダクト責任者)とKenji Kaneda(チーフアーキテクト)の両氏が参画しています。Seth氏はGoogleでコンテナを発明した人物で、Googleでは11年間、コアデータセンターのインフラやディスプレイ広告などの大規模な組織を管理するリーダー的な役割を担ってきました。また、Linuxコンテナの発明も同氏で、コンテナやその他のコアデータセンター最適化技術のGoogle全体への展開をも担当していました。
メディア掲載
TechCrunchでは、CloudNatixがクラウドとオンプレミスのインフラ運用に関してどのような変革を業界にもたらしたかを取り上げていただきました。
>> 英語原文
>> TechCrunch Japan転載
DNX Venturesは、Cota Capital、Incubate Fund、Vela Partners、468 Capitalなどの素晴らしい共同投資家と共にCloudNatixの450万ドルのシードラウンドのリードを発表できることを嬉しく思います。CloudNatixのチームには、チーフアーキテクトのKenji Kanedaさんをはじめ、チームには日本人も。同社では起業当初から、年齢、性別、人種、宗教、趣味嗜好など多様性を活かしたダイバーシティの導入に力を入れてきました。同社の飛躍に大きな期待を寄せるとともに、DNXとして同社の成長を支援して参ります。
CloudNatixの公式プレスリリースはこちらから。
(文:なつき・ズィヒニオール / 翻訳:高橋 龍子)
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