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事業の良し悪しに関わらず攻めの調達。他社が踏めない今こそプラットフォーマーとして進化を遂げる。コロナ禍の資金調達3社対談

日本も他国の例に漏れず、コロナ禍で大きな経済的インパクトを受けました。そのようななかで、スタートアップの資金調達は一体どうだったのか。この半年で数十億円規模の調達を戦略的に実施した、B2B SaaSの3社、カケハシCEO 中川 貴史氏、サイカ代表 平尾 喜昭氏、RevComm代表 會田 武史氏の三者の調達ストーリーを伺いました。

11月11日に開催したDNX Ventures主催のイベント「B2B Summit Online #2」より、日本のスタートアップの資金調達戦略をご紹介します!
(ビデオはYoutubeでご覧いただけます)


株式会社カケハシ 代表取締役CEO
中川 貴史 / Takashi Nakagawa
東京大学法学部卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニーにて製造・ハイテク産業分野の調達・製造・開発の最適化、企業買収・買収後統合マネジメントを専門として全社変革プロジェクトに携わる。イギリス・インド・米国でのプロジェクトに携わった後、株式会社カケハシを創業。
http://kakehashi.life/
株式会社サイカ 代表取締役CEO
平尾 喜昭 / Yoshiaki Hirao
株式会社サイカ創業者。 慶應義塾大学卒業後、在学中に株式会社サイカを設立。 12歳から24歳までプロのバンドマンとして活動していたが、「統計の力と洞察力でどうしようもない悲しみをなくしたい」ことを目的にサイカを設立。 父親の勤めていた会社の倒産をきっかけに、幼少期に経験したことがミッションとなっている。
https://xica.net
株式会社RevComm 代表取締役
會田 武史 / Takeshi Aida
三菱商事株式会社に入社し、自動車のトレーディング、海外市場での販売/マーケティング施策の企画・立案・実行、クロスボーダーの投資案件・新会社設立、政府向け大口入札案件、M&A案件等に従事。2017年7月に株式会社RevCommを設立し、電話営業・コールセンター業務を人工知能で可視化する『MiiTel』を提供。現在13,500ユーザーに広がっている。
http://revcomm.co.jp/


三者三様だったコロナのインパクトと資金調達

倉林:まずはじめに、DNX Venturesの投資先がコロナの環境下でどのような資金調達であったかまとめてみました。DNX VenturesはB2Bの投資を行なっていますので、コロナ下も積極的に投資をさせていただきました。既存ポートフォリオへの追加投資に加え、新規の投資もさせていただきました。本日登壇いただいたRevCommさんもその一社となります。

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倉林:登壇いただく3社についてですが、サイカはシリーズDのアップラウンド、カケハシはシリーズBのエクステンションで18億円を調達、RevCommさんはシリーズAで、15億円調達されました。マーケットも冷え込むだろうと言われていたコロナショックの環境下で資金調達をされた3社に、日本の資金調達がどうだったのかをお話いただきたいと思います。

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中川さん:カケハシは薬局向けのSaaSを提供しています。コロナの環境下でも月次で8%強の成長を続けることができています。薬局の薬剤師さんは国のルールにより、1日2~3時間かけて患者さんと話した記録や懸念される副作用などを記録することになっています。我々が提供する「Musubi」というツールは、それらの記録を半自動的に下書きしてくれる仕組みになっており、患者さんの体験自体をよりよくする、よりよい指導を実現できるサービスを提供しています。Musubiというコアのプロジェクトに加え、「Pocket Musubi」という患者さん側が使うアプリケーションや、「Musubi Insight」というビジネスツールのようなものも提供を開始し、徐々にサービスのポートフォリオを増やしているフェーズにあります。

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倉林:コロナの影響はいかがでしたか。

中川さん:そうですね、うちのリードソースの30~40%が物理的な展示会や薬局の学会のようなものに依存していたこともあり、それらが全てなくなってしまったことで、マーケティング文脈の中では当初インパクトがありました。早いタイミングでオンラインセミナーなどオンライン施策にシフトして課題を乗り越えてきました。他にもコロナで大変ななか業務システムを切り替える決断をしにくいというお客さんが多く、商談の半分くらいが翌月や翌々月に流れました。今はそういった状況も落ち着いて、通常通り営業活動ができるようになってきました。

平尾さん:我々サイカは「マゼラン」という分析ツールを提供しています。テレビCMを含む様々な広告の事業成果に対するインパクトを可視化することと、それをもとにして最適な予算配分を導き出すサービスをつくっています。実績としては、導入社数と、「実績がちゃんと出る」という定性的なマーケッターからの評価の2点から、広告の分析ツールとしては圧倒的No.1を獲らせていただいています。
今年、サービスの拡張を行いました。広告のPDCAのうち、マゼランではCheck=Analysisの部分を提供していましたが、マーケッターの方々からPlanやActionの部分も網羅してほしいという要望を受け、Plan領域については「ADVA Planner」という、テレビCMに特化して、どの番組枠を買うべきかまで提案するツールをつくりました。Actionについては、それらの分析のもとテレビCMの枠を買う、成果報酬型のアドエージェンシー事業を始めました。

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コロナでは、バッチリ影響を受けてしまいました。コロナが起きた序盤では、どの企業もマーケティング施策を踏めない状況になり、商談が作れない苦しい時期が2~3ヶ月続きました。一方、「コロナの時代だからこそマーケティングの費用とROIを見直さないといけないのでは」という訴求メッセージに変え、ROIを重視しそうな訴求先に営業対象を変えるなど舵を切ったことにより商談が復活し、コンバージョンまでの流れが戻ってきたという現状です。

倉林:続いて會田さんお願いします。

會田さん:會田と申します。商社を経て、2017年にRevCommという会社を設立いたしました。「Voice x AI」のプラットフォームを事業展開し、「MiiTel」という、電話営業やコールセンター業務を可視化して生産性をあげるというB2B SaaSを提供しています。コロナの影響はポジティブで、皆様のお役に立てているのかなと思います。我々が提供するサービスはフルクラウドの電話で、リモートでの営業やコールセンターを実現するようなプロダクトなので、3~4ヶ月で数倍に広がっていきました。一方社内では、顧客が急増したことにより、CSが追いつかず逼迫するという課題が発生しました。

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強気な経営のため。カケハシの戦略的エクステンションラウンド

倉林:売上規模やバリュエーションなど、おおよそ同程度の3社にご登壇いただきました。コロナが追い風になっている会社さんと、それなりに影響を受けた会社さん、それぞれ対比ができるのではないかと思います。どのような調達で、何を考えて調達をしたのか、どんな苦労があったか、どんな戦略的な進め方をしたか伺えればと思っています。
まずはじめにカケハシですが、面白い事例だなと思っていまして。昨年実施したシリーズBのエクステンションという立て付けで、合計45億円集めていらっしゃいましたよね。非常に大きな調達です。ラウンドの詳細やお考えをお話しいただけたらと思います。

中川さん:コロナが流行しはじめ、リードの件数などでインパクトがありそう、今後の状況が読めない、という状況下でどのような舵きりをするかとても迷いました。シリーズBラウンドをクローズしたばかりだったので、手元には残り2年以上のランウェイが残った状態ではありましたが、コロナ環境下の売上が読めない中では、経営としては積極的な将来投資に関してすこし慎重にならざるを得ないと考えました。とはいえ、サービスのラインナップを拡充させ、さらに強気の攻めをしていきたい。薬局業界全体を変えるような、日本の医療を変えるようなインパクトを出していきたいと考えると、人材やマーケティングに積極的な投資をしていきたいところ。強気の経営をしていくために、できれば追加資金を確保していきたいと考え、まずは時間を優先させ、エクステンションという形をとることで、最短で資金を集めるという意志決定をしました。

倉林:当時のカケハシの経営陣の意志決定がすごく早かったのを覚えています。一般的にスタートアップは2年くらいランウェイがあれば、その2年間トラクションをつくり、バリュエーションをあげてファイナンスをするというのがセオリーだと思うのですが、COVID-19で先が見えない中で前広に動き、追加調達をして事業に安心してコミットできる環境をつくったところが印象的でした。ファーストクローズのバリュエーションが悪くなかったというところもひとつ意志決定の後押しにはなったでしょうか。

中川さん:はい、そうですね。シリーズB自体もそれなりのバリュエーションで調達できていたということもありますね。加えて、小さいパイの大きなシェアをもっているよりも、会社を大きくして、より大きなインパクトをもって小さいシェアをもてることのほうがいいだろう。希薄化をそれほど恐れる必要はないだろう。それよりも僕らが掲げているミッションとかビジョンを実現できるために必要な資金は調達する、そのための経営的な選択肢を広げることこそ、より価値があるだろうという判断をしました。あと今回すごくラッキーだったのが、コロナの影響が思ったよりも少なく、資金調達をしている間にKPIが上がっていったんですね。結果的にあらゆる投資家から「めちゃくちゃお得だぞ」ということで想像以上に強い引き合いをもらい、既存投資家だけでなく新規の投資家からご出資いただき、当初想定していたラウンドサイズの倍以上に膨れ上がりました。結果的には非常にいい調達になったと思いますね。


既存投資家が呼び水に。サイカのコロナ下アップラウンド

倉林:おっしゃる通りですね。今回セカンドクローズまでにかなりの事業進捗があったので、同じバリュエーションで提案するとお得に見えたという効果はあったのかなと思いました。続いて平尾さん。マーケティングという領域でアップラウンドを達成され、素晴らしいファイナンスを達成されたと思います。コロナでリアクションが変わった投資家・変わらなかった投資家などについてもぜひ伺えたらと思います。

平尾さん:僕たちがカケハシさんと違ったのは、当初から今年新サービスのリリースを予定して年始からラウンドしようと考えていました。動きだした頃は足元の進捗が非常に良く、このまま攻め気でラウンドをしようと思っていました。そのような最中、3~4月ごろからコロナの影響をガツンと受けるようになり、ここでお話しさせていただいていた新規投資家さんたちに変動が起こりました。ファンドとして新規投資できないというケースや、こういう災害時にはどの企業もマーケティングを踏まなくなるのではないか、マゼランのニーズがなくなるのではないか、という読めないリスクが出てきました。このままいくと調達に時間がかかりそうだったので、僕らはふたつの対策を取りました。ひとつは、ランウェイを長くすること。当初の計画を一気に削り、追加1年半ほどランウェイを確保することを考えました。もうひとつは、ラウンドを早く終わらせたかったので、新規投資家を回る前に既存投資家にピッチし、今までの成長を見てくださった方々が成長を信じてくれたことで早く追加出資が決まり、既存投資家3社が呼び水になって新規投資家がきまりました。

倉林:あとは、振り返ると新規の回り方がよくなかったかもしれませんね。年明けくらいからコーポレートインベスターを中心に回っていましたが、今回のような状況になるとストップしてしまいます。

平尾さん:確かにそれはあったと思います。各社自社の実業があり、そのリスクが最初にくる。既存のNTTドコモ・ベンチャーズさんやSalesforce Venturesさんはありませんでしたが、新規の事業会社さんは投資するより自分たちの会社見直しの優先度が上がってしまった。確かに僕らの戦略ミスだったかなと思います。

倉林:事業会社としては、一旦引くというアプローチも正しいですよね。

平尾さん:今回の経験で良かったこともありました。次回以降のラウンドに向けて、倉林さんから国内外問わずご紹介いただいたプロの投資家の方々に、ラウンドのときだけではなく、むしろその前から事前にコミュニケーションをとって、ほかの既存投資家さんのように常に僕らのプログレスを見ていただいたほうが、こういう危機の際に強いなと反省しました。

倉林:サイカはCFOに杉山さんも入られて、マネジメントチームが充実しましたよね。経営者のリソースをどこまで割くかというトレードオフだと思いますが、チームが分厚くなってきた中では、僕もしっかり進捗を見せたほうがいいと思います。


1兆円企業を目指した、RevCommの戦略的VCエクイティファイナンス

倉林:お待たせしました、會田さん。多くの事業会社を巻き込みながら、素晴らしいファイナンスを実現されました。ファースト・セカンドクローズを振り返ってどのように感じていらっしゃいますか。

會田さん:そもそも論になってしまいますが、僕らはエクイティファイナンスはしなければしないほうがいいと考えています。Debt調達で事業を最大化させ、自らつくった営業キャッシュフローでさらにDebtを引ければその方がいいわけですよね。一方、2018年末・2019年の年初には、コンバーティブルエクイティでファイナンスをしました。そのあと1年くらい、2020年の2月くらいまでに少し大きなエクイティファイナンスをしようと決めていました。なぜかというと、米国の国債の逆流動が起きたり、日中の貿易摩擦が起きたり、日本経済の実体経済が回復しない中、2020年ごろやばいのではないかと市場参加者が騒いでいたんです。結局のところ、景気は市場参加者が決めていくので、2020年ごろリセッションがくるのではないかと思っていました。そう考えると、B/Sを綺麗にしたほうがいい。当然ながらDebtはそれなりのリスクがあるので、B/Sの右下を厚くしておかなくてはならない。そこで2019年の年初、メザニンファイナンスのコンバーティブルエクイティで右下を厚くしつつ、ダイリューションは起きないという状況を担保して、2020年2月のファーストクローズ・セカンドクローズにつなげていくことを考えました。コロナは全く予想していませんでしたが、リセッションがここできて結果オーライとなりました。右下は今回の調達で厚くなったので、今後に関しては右上、すなわちDebt Financeでいかにレバレッジをかけて営業キャッシュフローを厚くして行こうかなと考えているところです。これがそもそもの全体論の思考プロセスです。

では、なぜ今回ファーストクローズ・セカンドクローズと2回に分けたのか、という点ですが、基本的にはシナジーのある事業会社にご参画いただきたいということを考えていました。ところが、1兆円企業をつくることを目指すと、Deep Pocketを持ったVCさんや、マクロの経済状況に鑑みず個社の思いやKPIに準じてフォローオンができるVCさんのスタンスは重要になってくる。そこで、VCさんにファーストクローズでご出資いただいて、セカンドクローズでも同じ条件で入れていただきました。中川さんも同じスキームだったとおもいますが、ここで重要なのは基本的には条件は変えないこと。バリュエーションは変えないということで結果的にかなりお買い得な株式だったわけですが、ここでバリュエーションにこだわっても仕方がないので、それよりもシナジーや本当に心から応援いただける投資家さんに入っていただくことを重要視しました。その代わり、SHA(株主間契約)、 SPA(株式譲渡契約)と言われる発行体有利なPrefered Stock(優先株式)での調達を行いました。

倉林:事業の進捗がファーストクローズとセカンドクローズの間で大幅にあったので、セカンドクローズの投資家である我々は最後に価格が大きく変わるのではないかと、最後までヒヤヒヤしておりました(笑)。ひとつだけ質問なのですが、かなり数多くの事業会社投資家に入ってもらっている中で、投資を躊躇する会社はいらっしゃいませんでしたか。

會田さん:基本的には変わらずという感じでしたね。我々は当初よりシナジーがしっかりある企業さんにご参画いただくことで動いていたので、今回のファイナンスでシナジーを生みましょうではなくて、「事業連携があるんだからファイナンスしよう」という前提があったのが事業会社にとっても大きかったのではないかなと思います。

倉林:しっかりシナジーがあって、かついい会社であれば、予定通りコミットしてくれたということですね。みなさんから質問はありますか。


厳しい時期だからこそ「攻め」のエクイティストーリー

會田さん:平尾さんに質問です。コロナ下で広告宣伝費が一番削られやすくマーケティングコストも削られやすかったと思います。そのような状況下でエクイティストーリーをどうし、投資家とコミュニケーションしていたのか気になります。

平尾さん:結論実績でなんとかお返しできたというところでした。3ヶ月くらい新規リードがこなくなり、僕らのお客様たちが広告を踏まなくなる時期、そのときは正直説明に窮したところがありました。過去のリセッション時に、実は広告費はすぐに戻ってきたというデータをロジックに説明していましたが、商談が戻ってきたという実績自体が最終的には一番説明しやすかったですね。

會田さん:資金使途はどのように設定していましたか。事業を進捗させるために投資をしようと考えるVCに対して、ランウェイを確保するって守りの姿勢ですよね。

平尾さん:攻めのままでした。マーケティング領域でいうと年度内に予算を使う流れが戻ってくるので、その際通常期と同じように踏んでいきたいということ。加えて、何よりCSや開発にまだまだ伸び余地があったので、採用して会社の価値をあげていきたいと、攻めの話だけをしていました。

中川さん:カケハシも攻めの話を中心にしていました。ランウェイという意味では銀行口座にそれなりの金額が残っているので、ランウェイ伸ばしますという話にはなりにくい。むしろこういう環境下で他社が攻められない中で、いい採用をしていいチームをつくってコストを投下してシェアを伸ばしていく、プラットフォーマーとしての進化を遂げるんだというストーリーでした。

會田さん:倉林さん、リセッションでランウェイがやばいというスタートアップでも、守りのランウェイを確保するためではなく、攻めに転じるというエクイティストーリーの方が出資しやすいのでしょうか。

倉林:すごくいい質問だと思います。2社に共通しているのは、キャッシュに余裕があったことですね。一方で、ランウェイ6ヶ月ですという会社は攻めというわけにもいかず、明確にランウェイ伸ばさなきゃというコミュニケーションをしないといけない会社もありました。弊社の投資先は幸いにもキャッシュリッチなタイミングで攻めのファイナンスができた会社が多かったのですが、そういう状況にない会社にはエクステンションやブリッジをするというアプローチで一旦来年に調達を先送りにするということをやりました。ここは既存VCやCVCでエクステンションができるかどうかが大きかったのではないかと思いますね。Lessons Learnedとしては、キャッシュは多めに持っていた方がいい。当たり前ですけどね。

平尾さん:逆に會田さんはいかがでしたか。

會田さん:うちはポジティブな流れだったので攻めしかなかったですね。ランウェイの確保とか一切なくて。むしろDebt Financeもできるだけの営業キャッシュフローでしたが、仲間を増やすという意味でも、今回エクイティを入れたい、想いに共感いただける方に出資いただきたいと、コミュニケーションをしていました。


結局大事になるのはいかに事業を伸ばすか

倉林:では最後に、これからファイナンスする起業家のみなさんにメッセージをいただいて終わりたいと思います。

中川さん:エクイティストーリーや資金調達は、あくまで一つの手段だと思います。結局大事になるのは事業自体をいかに伸ばすか。事業が伸びてさえいれば選択肢はいくらでもつくっていけます。コロナなどの外部環境が変動することはありますが、SaaSって比較的安定性が高いですし、しっかり事業をつくっていけると思いますので、いいチームと足元の数字をしっかりつくっていく。逆にファイナンスに逃げず、ちゃんと事業をつくっていくことが何よりも重要なのかなと私自身も実感しています。

平尾さん:私も中川さんと同じ意見です。事業を伸ばすのがやっぱり一番大事だと痛感しました。コロナでよかったなと思うことが一つありまして、お客様がサービスをしっかりと見て、何にお金を払うべきか考える時代に突入してきました。僕らとしては腕の見せ所。そういう時代だからこそ選ばれるサービスになったときに、今まで以上にサービスの研ぎ澄ませ方へ集中できる時代になってくるかなと思います。このコロナというイベントがあったおかげで、サービスを非連続に強化できるというチャンスだなと捉えています。僕らも頑張りますし、みなさんも頑張っていただけたらなと思います。

倉林:素晴しいメッセージで締めていただきありがとうございました。


(編集・文:上野 なつみ)

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