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感染症のいろんな検査

今世界を騒がせている感染症。昔から感染症の恐怖に怯えてきました。感染症にかかったらどうしよう。感染しているか調べたい!ということで感染症の原因となる病原体が何かを調べ続けています。

まず目で見える病原体を探しました。顕微鏡の発明により目で見えるようになりました。細菌の発見です。日本では北里柴三郎を代表に世界の中でも輝かしい成果を上げています。本来であればノーベル賞も北里に与えられるべきとの声もあるぐらいです。

感染症は細菌を原因とするものばかりではありません。野口英世はウイルスが原因の黄熱を細菌を検査する手法で試みましたがうまくいきませんでした。

細菌を検出する方法は基本的に培地と呼ばれる寒天の中に栄養を入れたものを使って培養することで目に見えるようにします。寒天培地と呼ばれます。

細菌、真菌(カビ)を検出することができます。肺炎、結核、破傷風、百日咳は細菌、アスペルギルスは真菌です。コロニーと呼ばれる菌の塊を作らせることで目に見える形にします。菌が増殖したものを生化学的なこと、構造上のことから同定、何の菌かを確定していきます。

細菌の検査でも近年では遺伝子検査が導入されて迅速に検査ができるようになりました。

細菌は目に見えますが、ウイルスは目に見えません。光学顕微鏡でも見えません。電子顕微鏡で見えますが、誰でも使えるものでなく、一般の研究室、検査所では扱えません。

ウイルスを検査する時に一番メジャーなもの、ゴールデンスタンダードは細胞を使ってウイルスを増やしてその性状を調べてどんなウイルスかを確定していきます。

このウイルスにも遺伝子検査が導入され検査のスピードは格段に上がっています。

そこに病原体、細菌、ウイルスがあるというのは遺伝子検査で十分検査できます。いわゆるPCR検査です。この遺伝子検査は少量の遺伝子DNAを大量に増やして目に見えるようにする検査です。

なのでこの遺伝子検査はそこに細菌、ウイルスがあることの証明ができるということです。

ここで感染症が広がっていく中で重要なことですが、感染が広がるということが必要でそのためには病原体が増えていく必要があります。病原体、細菌、ウイルスが増えていくこと、増えることができる状態であることが重要です。

遺伝子検査に戻りますが、遺伝子検査はそこにあることがわかります。その病原体が増えていようがすでに増えることができなくなったものであろうが検出するということです。遺伝子検査、PCR検査の欠点にもなることです。

感染性のないものがそこにあるだけで検出します。

遺伝子検査では今感染していて増殖途中なのかもう治癒過程なのかはわかりません。ただ、体の中で増えたことの証明にはなります。

本来の細菌、ウイルスの性状を調べるにはやはり、培地、細胞を使い分離して行うのが一番正確なものとなります。

感染しているかどうかの検査としてはウイルスを直接検出する方法の他、体の反応を検出する方法があります。体が作り出す抗体を使う方法です。いわゆる抗原抗体反応を使う方法となります。今では簡単にクロマトグラフィーを利用したイムノクロマト法でウイルス抗原や抗体を使い検出する方法があります。

簡易で誰でも簡単にできるのでインフルエンザ検査ではスタンダードな方法となっています。

その他抗体を使う方法としては抗体に蛍光色素を付けて抗原抗体反応を使いウイルス抗原などを検出する方法があります。蛍光顕微鏡を使いそのウイルスがある場合は蛍光を発するので検出しやすくなっています。

検査方法としては色々ありますが、迅速性、正確性からPCRが今は選ばれてよく使われています。その特性を知りより正確な解釈ができるようになればより良い検査ができたと言えるのではないでしょうか。

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