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若者の県外流出

少し長いかもしれませんが、ご一読を。
最近すごく考えていることで、皆さんの意見も聞いてみたいので…
私が今住む秋田県、全国でトップクラスの速さで人口減少が進み、「若者の県外流出」という言葉を目にする機会も多いです。学生には、若者の県内帰着に向けたインセンティブづくりのアンケートも来ます。若者を「出さない、残す、戻す」ことに注力し、出て行く若者には、時には「お前らどうせ出て行くんだろ」と言った言葉も浴びせられることも。95%近い学生が公立大学なのに県外に出て行く私の通う国際教養大学が、「県にリターンがない」と一部から批判されているのも、周知の事実だと思います。
でも、私はこの「若者の県外流出」ほど、罪深い言葉はないと思っています。
何故なら、
① 「秋田つまんないし不便だから都会に行こう!仕事ないし」
②「秋田は良いところだから将来なんらかの形で貢献するために外で学んでこよう」
の両方を同じ括りにしてしまうからです。

前者は、県外流出かも知れませんが、後者は、「県外進出」ではないでしょうか?
私は秋田が大好きです。秋田に住んで本当に良かったと思っています。一方で、今のようにうちの学生含め「外に出て行く若者」を支援することを怠れば、間違いなく秋田は衰退する一方だと思うんです。


出て行く人間を、①にして出すか、②にして出すかの違いって大きいと思うんです。同じ県外流出という言葉で括られて「悪」だとみなされることに、私は強い抵抗があります。前者のような若者をいくら輩出しても何も生まれませんが、後者のような若者が外に出ていけば、長期的にみたら、観光需要は増えるしひょっとしたら秋田に移住する人も増えるかも知れません。税収が減るとか、短期的にみたら確かに損かも知れませんが、出て行く若者を「観光大使」「PR大使」にできるかできないかって大きな違いだと思うんです。とりわけ多くのうちの学生のような「他所者」を、観光大使にして県外、国外に出せるのであれば、秋田県にとっては立派なリソースではないでしょうか?


現状、後者のような若者を育成できていないように感じます。うちの大学なんか、こんなに多くの学生が秋田に、都会からも出てきているんです。そういう学生に、秋田のいいところをたくさん見せて、ただのグローバルリーダーじゃなく、「秋田に根ざした」グローバルリーダーにしていけば、「県にリターンがない」なんて言われることはないはずなんです。

外に出て「秋田いいところだからみんな行ってね。日本に行くなら秋田に行って。今度俺秋田帰るから一緒に行こう、何もなくなんかないよ」
そう言える人材を育成すると言う視点も、あっても良いんじゃないでしょうか。
だからこそ、秋田にいるうちに、後者のようになって秋田から出ていけるような人材を育てて行くことって本当に大事だと思うんです。

同じ県外流出という言葉で括って、「どうせ出て行くじゃん」なんて言うのは、終わりにしませんか?

出て行く人も、残る人も一緒になって秋田を活性化しましょうよ。残ることだけが正解じゃないです。

なんていう若者、馬鹿者、他所者の戯言ですが、皆さんどうお考えですか???

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