University of Central Florida初期とクラブ創設

4年制大学のUniversity of Central Floridaに入学した。最初は単位移行がカリフォルニアからフロリダにできなかった卒業に必要なRequirement授業を取った。
ここでも問題があったのだが、ほぼ1年分単位が移行できなかった。
例えば、カリフォルニアでマリンサイエンス(理系単位)を取っていたのだが、フロリダではこちらの授業に該当するクラスがなく、別の単位を取る必要があったため、Geology(宇宙寄りの内容)を代わりに取った。

この必修科目は、Hospitality Managementのキャンパスでは受けられないため、オーランドの北西位置にあるメインキャンパスまで通うこととなった。

移動時間は片道45~60分。渋滞にはまると90分くらいかかる。
メジャー科目も進めなければならないが、時間が合わなかったり、Prerequisite(あるクラスを取る前に履修しておかなければならないクラス)が必要であったりとなかなか進めなかった。

一番の問題は英語と数学の上級クラス(ネイティブの方も受ける卒業に必要な最後のクラス)が再度履修案件にリストアップされてしまったことだ。
この二つが終わらないと、メジャーの基礎であるクラスがいくつか受けられないため困った。学校側と1か月の交渉になり、テストを受けて無事、余計なクラスを取らないよう調整ができた。
但し、最初のセメスターはそんな問題がいくつかあったため、確かメジャーのクラスは結局2つ(6クレジット)、Geologyで3クレジットの計9クレジットだが、F-1ビザの都合で12単位は必須となっていたため、Psychology(心理学)を追加で取った。

12単位で少し時間を持て余していた私は日本語勉強会を開き、日本語のクラスに足を運び、日本語クラスの課題を進めたり、日本語で会話したりする機会を作る非公式であるがグループを創設した。

言語を覚えるにはとりあえず話すこと。読み書きは座ってやらなければ根気が必要だが、話せるようになるには、当たり前だが話さなければならない。
アメリカ人には日本語を話す機会を作った。

日本語を教えたり、一緒に話すのは私だけではない。大学のメインキャンパスには日本人の語学留学生が1年に1回来ていたため、そちらに足を運び、グループの存在を告知し、週1~2回集まって交流会、勉強会を開いた。
日本人には英語に触れ、ネイティブに触れ、勉強を促進した環境を提供していた。

最初5名くらいでやっていたグループだが、結局私が代表を務めた間(1年)に最終的に30名程度の人数が集まっていた。
創設は1セメスターに行い、2セメスターの時にはメジャーのクラスのみ受講となったので、メインキャンパスへの足が遠のいた。
代表として一応出席を2週間に一度は行っていたが、片道60分は私の利益がないためつらく、引継ぎを行いながら手放しを進め、3セメスターの時には日本人語学留学生の入替や、日本語のクラスを履修していた生徒が修了したため、自然と消えていったようだ。消えたというより遊びのクラスに変わった。

よく日本のことを学ぶコミュニティはあるが、漫画、アニメ、歴史など個人のスキルアップではなく知識を学ぶ環境はあったが、それとは一線を画したコンセプトをアカデミックに集中するという明確に且つわかりやすくシンプルにした組織が出来上がり、参加者は増えたが、それを徹底する人(私)がいなくなったり、日本人留学生へのアプローチをしなくなったため、環境が大きく変わっていったのを見ていた。これはものすごい貴重な体験で、組織作りの参考になる。

当初、このグループをオフィシャル化して利益を発生させ、拡大しようとも考えたが、メジャー授業が多忙なうえ、片道60分、さらにフルタイムでのインターンシップの開始などもあり、時間とエネルギーの確保が難しく、この点はあきらめた。日本人とネイティブの生徒にとって、この環境は真面目で意識が高い人たちが集まる良いマッチングの場となるため、月30ドルの会費を集め、大勢でピザパーティのイベント開催なども頻繁に行えば、良い非営利グループになっていただろう。そこは心残りである。

この時組織運営について心がけていたことは下記3点。
・コンセプト(存在の目的と理由)を明確にし、伝え続ける。
 週1~2回のミーティングの時に3分くらいの挨拶を踏まえ、新規参加者、既存参加者へメッセージを伝えていた。
・組織に入る人のメリットを作り、共有する。都度ヒアリングをする。
 私自身はグループワークの輪に入らず、移動しながらすべてのグループを観察し、少し会話が滞っているグループに入り、困っていることや求めていることをヒアリングしていた。それを基に今後の方向性や、次回ミーティングへのかじ取りを加える。
・リマインドと情報共有を徹底する。
ミーティングの日程は不定期のため、1週間前と前日、当日1時間前には日程、場所、参加したときに話す内容などのリマインドを徹底する。

このようなこともあり、組織は成長を見せていたが、私が距離を置き始め、任せた始めたとたんに継続者がおらず方向性が変わっていった。
その変化は本当に一瞬でとても興味深かった。

私のやっていたことを他の人達にそのまま伝えてもそのようには動かないし、もう少しこうすればよいとアドバイスしても動かない。続いてくれればそれがベストであったが、私の継承力の不足であったのか、続ける意欲のある人を探しきれなかったのか、とにかく力不足を感じたが、ある意味大きな学びとなり楽しかった。

会社継承でも親から子へ引き継いで2代目でつぶれるという話はよくあるがそれである。では長年続く組織は何が違うのだろうかと考えるきっかけにもなるが、いまだにその答えやヒントは見つけられていない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?