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Sunano Radioの詩。
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2015年12月の記事一覧

遠く、遠くに居た。

身体と心は遠く離れ、身体はあの仄暗いアパートメントに。心は一面白い砂に囲まれた大地に。風は少しも吹いていない。外部からの音はなにも聞こえない。わたしの呼吸音。心音。瞼を閉じるたび僅かにふっと鳴る音。足元にも影は見えない。昼なのか夜なのかさえ分からない。喉が乾く。それも、強烈に。がさがさに乾燥したへちまのように。水が飲める場所を探す。池や、沼や、海だ。しかし、そんなものはな

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腐りかけの

かじってすぐ吐いた林檎の果肉を
僕の後ろにいた見たことない犬が咥えた

「おいしいの?」僕は訊いた

なんとなく変な味がしたのだ
腐っているわけではないと思うが
不安なので念のため吐き捨てた

犬はシャリシャリと
音を立てて林檎を食べる
僕はそれを鰯のような両目で見ていた

食べ終わると犬は僕の足元にきて
お尻をぐいぐい押しつけてきた
僕はしゃがんで頭を
ぐしゃぐしゃに撫でてやる

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ParaCendrillon

He's mad, greet tomorrow
Think of her temperatuer
Now he has of even temporary lonely
You feel sweet as honey

クチビルの感触を
彼は鮮明に思い出す
丸まったストッキングは
ベッドで寝る
Like a dead flower

So
Bright Paradox
Bright Pa

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