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エッセイを書いています。鬱病歴14年目くらい。

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ポッキーをぽきぽき食べている

読んでいる本に「ポッキーをぽきぽき食べている」と書いてあった。やだわ、つまらないわよ江國先生、と思ったのだけど、もしかしてポッキーの語源は“ぽきぽき”と音がするからなのだろうか。今までポッキーを食べたときにぽきぽき音がするなと感じたことはない。でも、何と表現したら自然かと問われたら“ぽきぽき”かもしれない。次点に入るのはなんだろう。 “ばきばき”は少し硬すぎる、木感が強い。 “ぱきぱき”これも少し硬いか。 “さくさく”は逆に柔らかすぎる。 “もきゅもきゅ”これは刃牙。ばきば

    • 「鶏肉 たのむ」「アジ です」

      父親が退院してから、というか入院(6月1日)してから、わたしが家族の晩御飯を作るようになった。現状わたしは仕事ができていないので(障害者手帳はいつ届くのだろう?)、時間があるわたしが作るルールになった。 実家に戻って5年ほど経ったが、両親としては作ってくれたほうが助かるだろう、もちろん。だけど、鬱でベッドに突っ伏すことしかできない日がどうしても存在してしまうわたしと、「ルール」というものを作るのはとてもリスキーだ。わたしはルールをいつか侵してしまうかもしれないし、両親はいつか

      • 藤井風の金髪かわいいね

        8月31日 台風10号はどこにいるのだろう。雨は降っていないが、風が窓を叩いている。エアコンをつけなくても今日は涼しいので過ごしやすい。 8月が終わる。 9月1日 暗い話をする気分にならなくて、かといって楽しい話をできるわけでもないので文章を書く手が止まっている。毎日なにかを書こうとして、うーむと首をひねってみるもののなにも浮かばない。 そういえばnoteでは言及したことがなかったけれど、時々ツイッチでゲーム配信をしている。子供の頃から熱心にゲームをしていたタイプで

        • ぱお

          鬱病の障害者手帳の申請をしたのが5月なので、そろそろ手元に届くはずだ。20代で鬱病に罹ってから、健常者として生きることにかなり強いこだわりを持って生きてきたが、36歳にしてまた大きな挫折をして申請をすることになった。 元気なときもあるが、動けないときは文鎮のように固まって動けない。 人の為に何かをやれたとき、わたしは生きる喜びを感じる。 嬉々として人の世話を買って出る人がいるが、わたしにもそういう素質がある。何かをしてあげることはわたしの精神の健康にも良い。そして、そこに自

        ポッキーをぽきぽき食べている

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          ポッキーをぽきぽき食べている

          読んでいる本に「ポッキーをぽきぽき食べている」と書いてあった。やだわ、つまらないわよ江國先生、と思ったのだけど、もしかしてポッキーの語源は“ぽきぽき”と音がするからなのだろうか。今までポッキーを食べたときにぽきぽき音がするなと感じたことはない。でも、何と表現したら自然かと問われたら“ぽきぽき”かもしれない。次点に入るのはなんだろう。 “ばきばき”は少し硬すぎる、木感が強い。 “ぱきぱき”これも少し硬いか。 “さくさく”は逆に柔らかすぎる。 “もきゅもきゅ”これは刃牙。ばきば

          ポッキーをぽきぽき食べている

          「鶏肉 たのむ」「アジ です」

          父親が退院してから、というか入院(6月1日)してから、わたしが家族の晩御飯を作るようになった。現状わたしは仕事ができていないので(障害者手帳はいつ届くのだろう?)、時間があるわたしが作るルールになった。 実家に戻って5年ほど経ったが、両親としては作ってくれたほうが助かるだろう、もちろん。だけど、鬱でベッドに突っ伏すことしかできない日がどうしても存在してしまうわたしと、「ルール」というものを作るのはとてもリスキーだ。わたしはルールをいつか侵してしまうかもしれないし、両親はいつか

          「鶏肉 たのむ」「アジ です」

          藤井風の金髪かわいいね

          8月31日 台風10号はどこにいるのだろう。雨は降っていないが、風が窓を叩いている。エアコンをつけなくても今日は涼しいので過ごしやすい。 8月が終わる。 9月1日 暗い話をする気分にならなくて、かといって楽しい話をできるわけでもないので文章を書く手が止まっている。毎日なにかを書こうとして、うーむと首をひねってみるもののなにも浮かばない。 そういえばnoteでは言及したことがなかったけれど、時々ツイッチでゲーム配信をしている。子供の頃から熱心にゲームをしていたタイプで

          藤井風の金髪かわいいね

          ぱお

          鬱病の障害者手帳の申請をしたのが5月なので、そろそろ手元に届くはずだ。20代で鬱病に罹ってから、健常者として生きることにかなり強いこだわりを持って生きてきたが、36歳にしてまた大きな挫折をして申請をすることになった。 元気なときもあるが、動けないときは文鎮のように固まって動けない。 人の為に何かをやれたとき、わたしは生きる喜びを感じる。 嬉々として人の世話を買って出る人がいるが、わたしにもそういう素質がある。何かをしてあげることはわたしの精神の健康にも良い。そして、そこに自

          落下おじさんの生還

          2階相当の高さの脚立から落下して入院していた父親が退院した。 「生還した」と本人は笑って言うが、本当にもう少し発見が遅かったら、もう少し打ちどころが違っていたら、今みたいに普通に会話することはできなかっただろう。 わたしは神様をあまり信じないけれど、ありがとうと思う。 発見してくれた人に感謝。 救急車を呼んでくれた人に感謝。 事故の一報を聞いて取り乱さずに病院まで来た母親に感謝。 全てを取り囲む虚空に感謝。 まだ痛いところはあるし筋力などの運動機能はかなり落ちているので、こ

          落下おじさんの生還

          全然大丈夫だよ~

          昨日は雨が情緒なくどざどざと降って、雷がゴロゴロと鳴った。 小学生の頃に飼っていた犬のことを思い出す。ビーグルと何かのミックスだった。彼は雷が鳴ると怯えてわおんわおんと鳴いた。室外で飼われていたが、雨が降ったときは玄関に入れていた。わたしは玄関に犬がいるのが嬉しくて宮地すみれさんよろしく「全然大丈夫だよ~」と言って頭を撫でて慰めた。 彼の頭は小さく、いつも温かかった。頭を撫でるとお返しに手をぺロペロとなめてくれる。「こわいね」わたしは彼に言う。こわいこわいと言いながら彼はわた

          全然大丈夫だよ~

        記事

          ポエジーでもいい

          深夜。 眠剤を飲んで枕に頭をつけて2時間瞼を閉じても睡魔が一切来ない。 これはしばらく寝れそうにないと起き上がりスリープしていたパソコンを起こしてWordを開く。頭は仄かにぼんやりとしている。ホットコーヒーを淹れて、適当にタイピングする。 エッセイらしいエッセイを書こうとしなくていい、と思う。 わたしの創作の源は歌詞だった。だから、どんな文章を綴っても“ポエジー”が顔を出してしまうというのが長年の悩みだった。 そういえば詩を書いていた頃は「ポエム」という言葉をとても嫌悪して

          ポエジーでもいい

          【7月】ALWAYS MIDNIGHT. WW【月次報告】

          コインランドリー 7月31日 7月が終わる。わたしは今コインランドリーにいる。実家に住んでいるのにコインランドリーにいる。家にはもちろん洗濯機がある。もちろん。 だけど、わたしはいつもコインランドリーで洗濯をする。何故か。 わたしは生粋の「粉勢」だからだ。生まれた時から36歳の現在まで、アトピー性皮膚炎でわたしはかさぶた、皮脂などの粉を排出し続けている。 目覚めたときにはベッドは粉まみれになっていることが殆どだし、こまめに掃除機をかけないと床が仄かに白ぅくなってしまう。

          【7月】ALWAYS MIDNIGHT. WW【月次報告】

          落下おじさんの生還

          2階相当の高さの脚立から落下して入院していた父親が退院した。 「生還した」と本人は笑って言うが、本当にもう少し発見が遅かったら、もう少し打ちどころが違っていたら、今みたいに普通に会話することはできなかっただろう。 わたしは神様をあまり信じないけれど、ありがとうと思う。 発見してくれた人に感謝。 救急車を呼んでくれた人に感謝。 事故の一報を聞いて取り乱さずに病院まで来た母親に感謝。 全てを取り囲む虚空に感謝。 まだ痛いところはあるし筋力などの運動機能はかなり落ちているので、こ

          落下おじさんの生還

          全然大丈夫だよ~

          昨日は雨が情緒なくどざどざと降って、雷がゴロゴロと鳴った。 小学生の頃に飼っていた犬のことを思い出す。ビーグルと何かのミックスだった。彼は雷が鳴ると怯えてわおんわおんと鳴いた。室外で飼われていたが、雨が降ったときは玄関に入れていた。わたしは玄関に犬がいるのが嬉しくて宮地すみれさんよろしく「全然大丈夫だよ~」と言って頭を撫でて慰めた。 彼の頭は小さく、いつも温かかった。頭を撫でるとお返しに手をぺロペロとなめてくれる。「こわいね」わたしは彼に言う。こわいこわいと言いながら彼はわた

          全然大丈夫だよ~

          アンミカさん小藪さんゲスト回のあちこちオードリー「宗教すぎる」

          アンミカさん小藪さんゲスト回の『あちこちオードリー』が面白くて5回見た。 特にコンプレックスの話が面白かった。 アンミカさん「講演会をよくやらせてもらうんですけど、初対面の隣同士の席の人で5分間話をしてもらってお互いに素敵なところを3つずつ挙げてもらったら9割9分コンプレックスが褒められる。」 自分のことは見飽きてしまう、自分に慣れてしまっているから突出した自分の個性が嫌になってしまう。だからそこを嫌いと言っているけど実はチャームポイントなのだ、と。 9割9分というのはも

          アンミカさん小藪さんゲスト回のあちこちオードリー「宗教すぎる」

          時間は水のように流れて

          7月5日午前11時 心療内科の待合室。混んでいる。色んな人がいる。心療内科に来ているのだからみんな何かしら精神に不具合を抱えているのだろうけど、どう見ても元気そうな人もいる。目の前にいるおばさんは、心療内科にいる人にしてはお喋りがすぎる。さっきからずっと喋っている。 「5月に手帳の申請をして、8月に病院に届くと聞いたんですけどどうなってます?」と質問しているが、今は7月なのでおそらくはどうもなっていないだろう。 受付の人は「届いたら自宅にお電話しますね」と答えた。小慣れた

          時間は水のように流れて

          投票行って外食した?

          今日は都知事選だ。わたしは政治に詳しくないがここ数カ月は歴史観や、いわゆる右とか左とかいう考えのそれぞれの言い分について動画などで勉強して自分なりに咀嚼してきたつもりだ。 むずかしい問題が日本にはたくさんある。 戦後の日本の経済成長と、それによって失ったとされる日本人らしさというもの。 わたしに子供はいないが、今日本に居る子供たちが大人になったときに楽しい世の中であってほしいという願いはもちろんある。 問題についてひとつひとつ解説しながら話をする技量はわたしにはないので、気に

          投票行って外食した?

          【6月】ALWAYS MIDNIGHT. WW【月次報告】

          みなさん6月お疲れ様でした。 梅雨入りしたらしいですがそれほど降っていませんね。そして暑い。 6月の感想わたしの6月は父親の事故と入院と共に始まりました。ガシャンという大きな落下音と焦点の定まらない父親の視線がスタートの合図でした。 今も入院生活は続いています。今日(7月1日)リハビリ用の病院に転院する予定です。丸々1か月入院していることになります。これは父親の人生のとっての大きな岐路になるでしょう。悲しい思いをさせないように息子としてやれることをしないとです。 6月上旬

          【6月】ALWAYS MIDNIGHT. WW【月次報告】

          病院のコンビニにはお酒が置いてないんだなぁ

          父親入院23日目。 数日前に母親にLINEで「アイコス持ってきて」と頼んだらしい。もちろん院内は禁煙だし、調べたところ病院の敷地内も全て禁煙なので父親は今手元にアイコスがあったとしても吸うことはできない。 「吸う場所ないでしょ?」と母親が返信すると、10時間後くらいに「院外なら」と返ってきたらしい。 く、くるしい。きっと吸いたくて仕方ないのだろう。 しかし何もしてあげられない。現在の父親は1日に2回ベッドから立ち上がり、病院の廊下をよろよろ歩くだけの機動力しか持たない。 “

          病院のコンビニにはお酒が置いてないんだなぁ

          笑えない夜を、笑う

          父親入院20日目。 今さっき眠剤を飲んでしまったのでもしかしたらこのエッセイはおかしな文章になるかもしれない。ご容赦ください。 一昨日父親のお見舞いに行った際、リハビリ担当の先生と話ができた。母親とわたしは並んでソファに座り、先生はひざまずいてリハビリをどんな風に進めているのかをわたしたちに説明してくれた。今までここで細かい病状は明記していないし、今後もしない予定だけど、今回は家族にとって少しショッキングな説明だった。 事故後、父親と話すときに感じていた違和感は一過性のもの

          笑えない夜を、笑う

          わたしは夜中にひとりで四股を踏む

          父親入院16日目。 今日お見舞いに行ったら随分と上機嫌だった。わたしは鬱の浮き沈みの“沈み”の時期に入っていてぐったりとした気持ちで病院に行ったので愛想笑いを決め込んで会話は母親に全て任せていた。 リハビリを毎日やっていて、ベッドから自力で車椅子に乗り洗面台まで行くこともできたらしい。入院してから横になっている姿しか見たことがないので驚いてしまった。凄い、2週間と少しでそこまで回復するなんて。思わず倒置法になってしまうくらい凄い。 父親の入院生活を見て感心したのは、身動きが

          わたしは夜中にひとりで四股を踏む

          酒が合法でよかった

          父親入院13日目。 「退院するまでお父さんに付き合って禁酒するよ」と約束したあの日の想いは脆くも崩れ去り、昨日母親に「もう無理だ!飲む!」と言いビールを飲んでしまった。 わたしの禁酒生活は11日間で終わりを迎えた。 一週間くらいは飲みたい欲もそれほどなく調子よく過ごしていたが、8日目9日目くらいいから強烈に飲みたくなった。我慢するためにお茶や水を大量に飲んだ。10日目は体感3リットルくらい飲んだ。それでも我慢できなかった。全く情けない話である。 中毒性の高いものとして、煙

          酒が合法でよかった