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明日が消えてなくなるまで
呼吸を整える。
知らない誰かの知らない音楽を聴いていたらいつのまにか窓から朝日が刺していた。少しだけ悩んでから手のひらに光を当てる。異様なまでに美しい光をわたしはいつも恐れてしまう。暗い優しい夜がもっとずっと続けばいいのに。
明日が消えて亡くなるまで。
あなたを認識できなくなる日まで。
お湯みたいに柔らかい肌を思いだしたら呼吸を止めて泣きたくなる。インターネットのように冷たい指先を自分の
ぷっくり太ったさんまと「Yokozuna_A5」
<午前7時30分>
昨日だらだらしていて夕食を食べていなかったので、夕食分のご飯を朝に食べる。お腹は空いているけれど頭はまだ半分寝ている。ぷっくり太ったさんまの身を箸でほぐしながら、いつか人間も巨大生物に捕食されることになるかもしれないと想像する。
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彼らはきっとゴジラくらい大きくて、知能が人間の5000000000倍くらい発達している。あっという間に人間が創ってきた文明は乗っ取ら
【詩】夜の優しさ - リマスター
夜が朝に消されていく。
彼女は悲しさを簡単に手放したりはしない。夜が終わって朝が来ることを、毎朝しっかりと悲しむのだ。彼女は毛布にくるまって、テレビの天気予報を見ている。"今日はお昼頃までは不安定な天候です" なるほど、いま降っていなければ傘を持つ必要はない。彼女はベッドから起きあがり、カーテンと窓をそれぞれ15cmだけ開ける。夜の空気が外に漏れないように。朝日で部屋が埋め尽くされないように。窓か